【閃刀姫】についての歴史考察(回し方解説・デッキレシピ)

2018年9月30日

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デッキデータ

 活躍期間 2018年2月24日~2018年下半期
 脅威度 メタ内(2018年2月24日~4月1日)
トップメタ(2018年4月1日~7月1日)
メタ内(2018年7月~)
主な仮想敵  2018年3月~ 【植物リンク】
【EM魔術師】
【セフィラ】
【オルターガイスト】
【ABC】
2018年4月~ 【EM魔術師】
【ABC】
【セフィラ】
【オルターガイスト】
【剛鬼】

 

2018年3月(参入直後)

サンプルレシピ(2018年2月24日)
モンスターカード(14枚)
×3枚 PSYフレームギア・γ
閃刀姫-レイ
増殖するG
灰流うらら
×2枚  
×1枚 グローアップ・バルブ
PSYフレーム・ドライバー
魔法カード(24枚)
×3枚 閃刀機-ホーネットビット
閃刀起動-エンゲージ
成金ゴブリン
×2枚 おろかな副葬
閃刀機-ウィドウアンカー
ツインツイスター
×1枚 閃刀機-シャークキャノン
閃刀機関-マルチロール
閃刀機構-ハーキュリーベース
閃刀空域-エリアゼロ
閃刀術式-アフターバーナー
閃刀術式-ジャミングウェーブ
増援
テラ・フォーミング
錬装融合
罠カード(2枚)
×3枚  
×2枚 無限泡影
×1枚  
エクストラデッキ(15枚)
×3枚 閃刀姫-カガリ
  閃刀姫-シズク
×2枚  
×1枚 ABC-ドラゴン・バスター
水晶機巧-ハリファイバー
PSYフレームロード・Ω
星杯戦士ニンギルス
セキュリティ・ドラゴン
トポロジック・ボマー・ドラゴン
トロイメア・フェニックス
トロイメア・ユニコーン
リンクリボー
サイドデッキ(15枚)
×3枚 浮幽さくら
コズミック・サイクロン
拮抗勝負
×2枚 神の通告
激流葬
×1枚 ハーピィの羽根帚
ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム

 

 【閃刀姫】は、デッキの中核となる少数の「閃刀姫」モンスター、そしてそれをサポートする大量の「閃刀」魔法カードによって構成されたカテゴリです。2018年4月~7月環境におけるトップメタの筆頭であり、純構築はもちろん他デッキへの出張ギミックとしても環境を席巻していました。

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いわゆるガチデッキ。真っ当に強い。

 コンセプトはどちらかというとメタビート寄りのデッキで、それも単発の妨害によって相手の行動を捌いていくのが基本です。第10期出身のカテゴリとしてはやや珍しい傾向ですが、いわゆる先攻展開(封殺系カードや多量のカウンターによる盤面制圧)に重きを置くことはなく、おおむねアドバンテージの積み重ねによって相手を追い詰めていく「古きよきアーキタイプ」に属しています。

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制圧は無理。単騎なので。

 そのため、他の展開系デッキのようにルートを暗記する必要がない反面、その時々の盤面ごとに異なる最適解を選び取っていかなければなりません。その上でリソース計算や駆け引きを駆使したゲームメイクが必須となるなど、使用者の地力が問われる中上級者向けのアーキタイプと言えるのではないでしょうか。

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意外と難しい。見た目の割に。

 

①:エンゲージの確保 デッキの生命線

 【閃刀姫】を回す上で最も重要となるのは、いかに素早く、かつ安定して「閃刀起動-エンゲージ」を引き込むかという意識です。

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エンゲージ命。毎ゲーム引きたい。

 もちろん素引きするのが一番の理想パターンですが、そう都合良くキーカードを握れるわけではありません。純粋な確率としては3割強に過ぎない以上、この確保には多くの場合「閃刀姫-シズク」のエンドサーチに頼ることになるでしょう。

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エンゲージホネビ増援レイ。ドロソ込みでシズク8割。

 しかし、その場合は貴重な1ターン目を丸々下準備に費やす格好となり、盤面を詰めていけるのは2ターン目以降の話になります。ゲームスピードが高速化した今日においては非常に大人しい展開であり、【閃刀姫】のゲーム最序盤における盤面の弱さは厳しい課題であると言わざるを得ません。

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とてもつらい。

 この弱点をカバーするのが「灰流うらら」などの各種手札誘発カード、あるいは「神の通告」などのカウンター罠カードです。【閃刀姫】はメインギミックに割くべきスロットが非常に軽いため、この強みの一つとして「メタに豊富なスロットを割ける」点が持ち上がるのは間違いないでしょう。

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この頃は「PSYフレームギア・γ」「無限泡影」が主流。【植物リンク】が多かったので。

 

②:エンゲージ再利用サイクルの構築

 首尾よく「閃刀起動-エンゲージ」を確保できた場合、次はこれを何度も使い回せるサイクルの構築に入ります。

 具体的には、フィールドに「閃刀姫」リンクモンスター、墓地に「閃刀姫-レイ」が存在する、という状況を作ります。性質上、【閃刀姫】は1体でも閃刀姫が生き残っていれば「閃刀姫-カガリ」から戦線復帰できるため、「閃刀姫-レイ」で疑似的な除去耐性を付与することは外見以上に重要な意味を持つのです。

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むしろ除去された方が嬉しい。相手ターンにカガリを出せるので。

 ただし逆に言えば、一旦このサイクルが断たれると途端に身動きが取れなくなってしまう、ということでもあります。そして動きが止まる≒敗北である以上、常に相手の妨害を計算に入れてゲームメイクを行わなければなりません。

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保険にホネビを握るのも大事。目先のアドに捕らわれずに。

 

③:墓地魔法3枚 EXモード突入

 上記サイクルの構築に成功した場合、いよいよ具体的な脅威を展開していく段階へと移ります。

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補給線よし。攻めに転じる。

 最優先で確保すべきカードは【閃刀姫】専用の「禁じられた聖杯」とでも言うべき「閃刀機-ウィドウアンカー」で、少なくとも1枚はこれを伏せて相手ターンを迎えるのが理想です。というより、相手ターンに撃ちたい「閃刀」魔法カードは「閃刀機-シャークキャノン」「閃刀機-イーグルブースター」程度しか存在しないため、実質的な選択肢がこれしかないとも言えます。

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アンカーしか無いんかー

 その合間に「閃刀術式-アフターバーナー」や「閃刀術式-ジャミングウェーブ」を差し込んでいくというのが基本の展開となりますが、上述の通り【閃刀姫】は見た目以上に展開の線が細いため、ケアルートを通りつつ妨害を同時にこなすのは容易なことではありません。

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手が足りない。腕が13本欲しい。

 これを補助する【閃刀姫】最大の強み、それこそが「墓地魔法3枚」達成による追加効果です。

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ボチマホウサンマイ

 この条件を満たしている限り、ほとんどの「閃刀」魔法カードは容易に1:2交換を取れる脅威のカード群に変貌します。特に「閃刀起動-エンゲージ」はカテゴリ専用の「強欲な壺」とも言うべき力を発揮し、これを使い回しているだけでゲームが終わると言っても過言ではありません。

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エンゲージ、エンゲージ。あとエンゲージ。もっかいエンゲージ。

 とはいえ、だからと言って墓地を肥やすことに固執しすぎるのも危険です。功を焦って妨害を踏んでしまっては目も当てられません。狙って墓地を肥やすのではなく、ゲームの進行とともに自然と墓地が肥えるという流れを意識するべきでしょう。

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アンカー投げ→エンゲージ→うらら。典型的な負けパターン。

 

④:フィニッシャーの展開 各種大型リンク

 盤面のコントロールに成功した後はゲームを決めるだけですが、【閃刀姫】の場合はそう簡単に終わる話ではありません。

 というのも、性質上【閃刀姫】はモンスターの横展開を非常に苦手としており、カテゴリ内で完結したワンショットギミックを持ち合わせていないからです。第10期出身カテゴリ、それも環境クラスのデッキとしては驚くべき悠長さであり、火力面に関して言えば確実に2世代は遅れています。

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もたもた。

 それを補うための「水晶機巧-ハリファイバー」であったり、あるいは「サモン・ソーサレス」であったりするのですが、それも根本的な問題解決には至りません。そもそも、「水晶機巧-ハリファイバー」に入るために「エフェクト・ヴェーラー」などの手札誘発を切らざるを得ない以上、軽々しく取れるアクションではないのも確かです。

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決めにいくべきか否か。見極めが難しい。

 加えて、必然的に「閃刀姫をフィールドから外す」「メインモンスターゾーンを埋める」のどちらかを強いられる点も厳しいリスクで、攻め込むタイミングを計り損ねると大幅なロスに繋がりかねません。最悪の場合勝てるはずのゲームを落としてしまうことさえあるため、確実に勝負を決められるという保証がないのであれば、あえて王手を見送る判断が必要になることもあるでしょう。

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深追いは危険。無理はしないで。

 

補足:マルチロールの神判 疑似ストーム

 補足として、【閃刀姫】きってのエンジンカードである「閃刀機関-マルチロール」についても触れておきます。

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調整版神判。爆アド発生装置。

 単体では実質何もしない置物に過ぎませんが、これが張られている状態で発動された「閃刀」魔法カードの数をカウントし、エンドフェイズにその枚数分の「閃刀」魔法カードを墓地から魔法&罠ゾーンにセットするという効果を持っています。これによって回収したカードはフィールドを離れると除外されるデメリットもありますが、それを踏まえても驚異的なアドバンテージ生成能力を備えていることは間違いありません。

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アドの概念こわれる。

 しかし、効果の性質上アクションとしては少々大振りになってしまうことは否めず、相手の妨害によって計算が狂いかねないリスクを孕んだ不安的なカードでもあります。また、その割にはややオーバーキル気味な効果であり、言ってしまえば「有利な状況をさらに盤石に固める」カードでしかないことは事実です。

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別にマルチロールが無くても勝てる。そんなイメージ。

 要はリスクとリターンの釣り合いが上手く取れておらず、裏目の少ないプレイングを積み重ねていく方が結果として安定することも少なくありません。もちろん狙える状況なら狙っていくべきですが、積極的に狙う必要まではない、というのが実際のところなのではないでしょうか。

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「つよわい」カード。でも何だかんだで必須。

 

2018年4月(全盛期)

サンプルレシピ(2018年4月14日)
モンスターカード(14枚)
×3枚 エフェクト・ヴェーラー
閃刀姫-レイ
増殖するG
×2枚 灰流うらら
幽鬼うさぎ
×1枚 グローアップ・バルブ
魔法カード(24枚)
×3枚 閃刀機-ウィドウアンカー
閃刀機-ホーネットビット
閃刀起動-エンゲージ
閃刀空域-エリアゼロ
×2枚 コズミック・サイクロン
閃刀機関-マルチロール
ツインツイスター
×1枚 閃刀機-シャークキャノン
閃刀機構-ハーキュリーベース
閃刀術式-アフターバーナー
閃刀術式-ジャミングウェーブ
増援
テラ・フォーミング
罠カード(2枚)
×3枚  
×2枚 神の通告
×1枚  
エクストラデッキ(15枚)
×3枚 閃刀姫-カガリ
閃刀姫-シズク
×2枚 閃刀姫-ハヤテ
×1枚 ヴァレルソード・ドラゴン
水晶機巧-ハリファイバー
トポロジック・トゥリスバエナ
トポロジック・ボマー・ドラゴン
トロイメア・フェニックス
トロイメア・ユニコーン
リンクリボー
サイドデッキ(15枚)
×3枚 相乗り
次元障壁
×2枚 応戦するG
速攻のかかし
タイフーン
無限泡影
×1枚 ハーピィの羽根帚

 

 そんな【閃刀姫】の全盛期時代は、同年4月以降の環境において訪れています。

 制限改訂によってカードプールに調整が入り、【植物リンク】を筆頭とする前環境の主流デッキのいくつかが勢いを落としました。それによって相対的に【閃刀姫】の注目度が上昇した結果、間もなく環境屈指のトップデッキとして台頭したという流れです。

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乗るしかない、このビッグウェーブに。

 この勢いは【閃刀姫】純構築にとどまらず、派生デッキである【ABC閃刀姫】や【閃刀姫剛鬼】にも影響として波及しています。特に【ABC閃刀姫】は純【閃刀姫】に勝るとも劣らないシェアを獲得し、逆に【ABC】側の純構築が数を減らしてしまったほどです。

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文化侵略。平和的に味方勢力を増やしていきたい。

 さらに、4月14日にレギュラーパック「CYBERNETIC HORIZON」から「閃刀姫-ハヤテ」「ヴァレルソード・ドラゴン」らを獲得したことも強い追い風として吹いていました。

 

①:新形態ハヤテ 痒いところに手が届く

 「閃刀姫-ハヤテ」は3体目となる「閃刀姫」リンクモンスターで、永続効果によるダイレクトアタック能力、そして戦闘後にカテゴリ専用の墓地肥やしを行う効果を与えられています。「閃刀姫-カガリ」や「閃刀姫-シズク」のように直接アドバンテージを稼ぐことはできないため、一見すると物足りない性能のカードに見えるかもしれません。

 しかし、実際には非常に小回りの利く優秀なサポート形態であり、恐らくは多くの【閃刀姫】使用者が待ち望んでいたカードだったのではないでしょうか。

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地味つよカード。こういうのが欲しかった。

 従来の【閃刀姫】は「閃刀起動-エンゲージ」を引き込む安定的な手段を「閃刀姫-シズク」に依存しており、多くの局面で初動が遅れてしまうという問題を抱えていました。相手の妨害によってはさらに展開が行き詰まってしまい、最悪碌に身動きを取れないままゲームを落としてしまうことさえあったのです。

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だからこその副葬。でも副葬エンゲージは正直あんまり強くない。

 しかし、「閃刀姫-ハヤテ」の存在はこの問題の大部分を解決に導いています。たとえ「閃刀機-ホーネットビット」「閃刀姫-レイ」からの初動であってもメインフェイズ2の段階で「閃刀起動-エンゲージ」に繋がるようになり、序盤のもたつきが大幅に改善へと向かいました。

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エリアゼロをサイクで割ってエンゲージまで、なんてことも。

 また、単純に誘発を釣り出すポイントが増えたことも見逃せないメリットです。

 一度でも「閃刀姫-ハヤテ」を通してしまうとその後の「閃刀姫-カガリ」が全てマストカウンターに変わるため、相手としてはここはできるなら止めておきたい部分でしょう。もちろん、相手によっては「閃刀姫-カガリ」のサルベージまで引き付けてくることもありますが、しっかりと状況を読み切った上で我慢できるプレイヤーはそう多くはありません。

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ちょっと相手視点で語ってみる。

ハヤテを止めるとシズクも止めないといけなくなる。つまり妨害2枚必須。でも噛み合えば完封も見える。

ただこれには落とし穴があって、「相手が既にエンゲージを握ってるかどうか」という点も考慮しないといけない。この場合のハヤテは間違いなく囮。

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逆にハヤテを通すとカガリがマスカンになる。でもシズクの脅威度は一段階下がる。

ただ下がるとは言ってもゼロにはならない。止められるなら止めるべき。こっちも妨害は2枚欲しい。

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でも妨害2枚あるならカガリを2回止めた方がいい場合もある。たぶん一番裏目が小さいのはこれ。

ただテンポロスが響いて逆に不利に陥る可能性も。

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まとめると、

①:ハヤテとシズクを止める。(噛み合えば強い。素エンゲージ裏目)

②:カガリを止める。できればシズクも止めたい。(無難な選択)

③:カガリを2回止める。(安定。でも弱気)

上記3つのうちどれを選ぶかという問題。妨害2枚なら盤面次第、1枚なら②がベター。そんなイメージ。

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でも、何だかんだカガリを徹底的に狙われるのが一番きつい気もする。結局どれが正解なんだか。

 このように、「閃刀姫-ハヤテ」の参入はデッキの回転力の底上げ、また妨害への耐性強化にも大きく貢献しており、これを得たことによる恩恵は一言に収まり切るものではありません。火力面の不安が目立つ純構築では貴重なライフ詰め要員にもなるなど、まさに「痒いところに手が届く」カードと言えるのではないでしょうか。

 

②:戦闘の鬼ヴァレソ 待望のフィニッシャー

 一方、同時に現れていた「ヴァレルソード・ドラゴン」の方も「閃刀姫-ハヤテ」に勝るとも劣らない収穫と言えます。

 これ自体は汎用リンク4モンスターの1体であり、【閃刀姫】専用のカードというわけではありません。しかし、1体でワンショット級の火力を出せるリンクモンスターはこれまで存在しておらず、常に火力不足に悩まされていた【閃刀姫】にとっては救世主とも言えるカードだったのです。

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リンク版ライトニング。ハリから出るので意外と軽い。

 これによって現実的にワンショットキルに手が届くようになったほか、これまで対処が難しかった耐性持ちの高打点モンスターにも回答を持てるようになりました。一応、リンク4かつ素材3体と重いモンスターであるため無条件採用はできませんが、少なくとも確実に採用候補に名前が挙がるカードであることは間違いありません。

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つよい。

 一方で、こうした火力面の研究進展の反動により、成金ゴブリン」の採用が見送られるケースが次第に増加していっています。以前までは3積み必須と考えられていたカードですが、全体的にキルラインが遠のいてしまうデメリットが徐々に足を引っ張るようになり、やがては採用圏外に飛ばされていったという経緯です。

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8000は取れても9000は厳しい。やっぱり火力不足。

 

2018年10月(メタ内)

 こうして環境の最前線をひた走る【閃刀姫】でしたが、いつまでも一つの時代が続くことは絶対にあり得ません。

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!?

 【閃刀姫】がトップメタに躍り出てから3ヶ月後の7月1日、制限改訂によって「閃刀機-ホーネットビット」が制限カード指定を受けたことを皮切りに、その勢いが徐々に失われていくことになります。

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なんてことを……。

 もっとも、この時点では【閃刀姫】最大のキーカードである「閃刀起動-エンゲージ」は手付かずの状況にあり、被害としてはそれほど致命的なものだったわけではありません。しかし、「閃刀機-ホーネットビット」も展開の起点となる重要札には変わりなく、これによるデッキパワーの低下は免れない状況でした。

 また、出張ギミックとして受けたダメージは極めて甚大で、閃刀起動-エンゲージ」のサーチ先を用意できなくなったことで汎用展開ギミックとしての有用性の大部分を失ってしまった形です。この影響で【ABC閃刀姫】に代表される派生デッキの数々が一斉に姿を消すことになり、これ以降の【閃刀姫】はほぼほぼ純構築へと収束しています。

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味方勢力の霊圧が消えた。悲しい。

 【閃刀姫】の弱体化はこれだけにとどまらず、続く10月の改訂では「閃刀起動-エンゲージ」「閃刀機-ウィドウアンカー」が同時に準制限カードに指定されました。「閃刀機-ウィドウアンカー」の方は比較的軽めのダメージですが、閃刀起動-エンゲージ」の重要性はこれまでの解説で再三説いてきた通りであり、これに対する規制強化は相当厳しい圧力であると言うほかありません。

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物資がどんどん消えていく。これが戦争か。

 それでも【閃刀姫】の地力の高さが失われたわけではなく、総合的なデッキパワーは平均的なカテゴリのそれを凌駕しています。そのため、いまだメタゲーム上位に位置しているデッキではありますが、やはりこれまでのような支配的な地位は築けなくなっていると見るべきでしょう。

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設定に忠実な状況。嬉しくはない。

 

①:閃刀姫-カイナ ワンキル耐性獲得

 メタゲームにおける風向きが徐々に厳しくなっていた【閃刀姫】でしたが、10月13日販売の「サベージ・ストライク」において、新規サポートである「閃刀姫-カイナ」の収録が決定しています。

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新しい物資が届いた。嬉しい。

 特殊召喚時に相手モンスター1体に対して一時的な攻撃封じを付与する1つ目の効果、また自分が「閃刀」魔法カードの効果を発動する度に100ポイントのライフゲインを行う2つ目の効果を備えたモンスターです。バックストーリーの設定通り、全体的に防御寄りの性能を与えられた形態であることは一見して見て取れるのではないでしょうか。

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……。

 ただし、これまでの「閃刀姫」リンクモンスターと性能を比べた場合、明らかに控えめな調整が図られたデザインであることは否めません。

 このカードの強さを評価する場合、最も注目すべき点は1つ目の攻撃封じ能力にあることは間違いないでしょう。「閃刀姫-レイ」はフリーチェーンで「閃刀姫」リンクモンスターを特殊召喚する効果を持つため、これを得たことで相手のワンショットに対して一定の耐性を持てるようになったことは確かです。

 【閃刀姫】はアドバンテージ獲得能力に長けている反面、防御面に不安を抱えたデッキでもあるため、これによる恩恵は外見以上に大きな意味を示しています。

 具体的には、対【閃刀姫】においては常に「閃刀姫-カイナ」の存在を考慮したゲームメイクを強いられるようになったということであり、逆に【閃刀姫】側にとってはこれまではリスクの兼ね合いから選びにくかった攻撃的なアクションを比較的気軽に取れるようになったと言い換えることもできるのです。

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うん。弱くはない。弱くは。

 しかし先に結論を述べた通り、「閃刀姫-カイナ」が4形態の中で最も優先度の低いカードである事実はどう言い繕っても覆らない印象はあります。下手をすると汎用リンクと枠争いを繰り広げかねない立ち位置にあるカードで、必須枠として定着するかどうかは定かではないというのが正直なところです。

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とりあえず1枚だけ挿してみる。レギュラー入りするかどうかは知らない。

 もっとも、新規サポートが出たせいでデッキが弱くなるということが起こるわけでもありません。上述したようにカード単体評価としては悪くないスペックではあり、実際の使用感が見た目の強さを上回る可能性も大いにあり得るのではないでしょうか。

 

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追記。カイナの使用感について。

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おおむね予想通りだけど、あるとないとでは安心感が結構違うって印象。

個人的にはレギュラー入り。でも、枠がカツカツなら無理に入れなくてもいいとは思う。

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ただ、全体の割合としては採用型の方が多いのは確か。

いずれにしても【閃刀姫】と戦うならカイナはケアして動くべき。

 

【まとめ】

 現時点での【閃刀姫】についての話は以上です。

 参入直後からメタの一角として頭角を現し、4月以降はトップメタの筆頭として環境を支配下に置いています。しかし、7月、10月と立て続けに規制を受けたことで徐々に勢いを落とし、現在は緩やかに衰退の道を辿っている状況です。

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列強に敗北しそう。誰か助けて。

 とはいえ、依然メタの一角に居座っているアーキタイプではあり、環境デッキとしての現役時代を通り過ぎたわけではありません。また、バックストーリーからの裏読みにはなりますが、恐らくカテゴリの専用サポートもまだ出揃っていない印象があります。

 実際に10月中旬には「閃刀姫-カイナ」という新規サポートも獲得しており、将来的にどのような推移を辿るかは今の時点では誰にも分かりません。

 よって今後現れるであろう新規によっては、【閃刀姫】がトップメタとして再浮上する機会はまだまだ残されていると見るべきでしょう。

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物資の支援を要請する。もしくは味方援軍。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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