【グッドスタッフ(リバース軸)】(第1期)

2017年12月12日

【デッキデータ】

 活躍期間 1999年5月27日~8月25日
 脅威度 空白期(1999年5月27日~6月中旬)
トップメタ(1999年6月中旬~8月25日)
主な仮想敵  【装備ビート(属性軸)】(1999年6月中旬~6月下旬)
【グッドスタッフ(下級軸)】(1999年6月中旬~8月25日)

 

サンプルデッキレシピ(1999年5月27日)
モンスターカード(22枚)
カース・オブ・ドラゴン ×3枚
岩石の巨兵
人喰い虫
ホーリー・ドール
アクア・マドール ×2枚    
スカイ・ハンター
スケルエンジェル
ハネハネ
青眼の白龍
  ×1枚
魔法カード(17枚)
『守備』封じ  ×3枚
強欲な壺
死者蘇生
地割れ
光の護封剣
  ×2枚
サンダー・ボルト ×1枚
ブラック・ホール
罠カード(1枚)
  ×3枚
  ×2枚
落とし穴 ×1枚
エクストラデッキ(0枚)
  ×3枚
  ×2枚
  ×1枚

 

【デッキ解説】

 【グッドスタッフ(リバース軸)】は、打点を優先する【グッドスタッフ(下級軸)】とは異なり、モンスター効果を重視したタイプのビートダウンデッキです。

 「人喰い虫」を始めとした、遊戯王OCG史上初となる効果モンスターが現れたことで考案されました。高ステータスのバニラではなく低ステータスのリバースモンスターを優先するという、モンスターカードの評価に単純なステータス以外の要素が絡んだ初めての例であり、当時としては非常に画期的な考え方となっています。

 【装備ビート(属性軸)】の記事でも少し触れていますが、この時期の遊戯王OCGでは「攻撃力至上主義」とも呼べる考え方がプレイヤーの間で浸透しており、基本的にステータスの優劣以外に目が向けられるケースはほとんどありませんでした。

 そのため、上記のリバースモンスターが目新しさから注目を集めていたのは事実ですが、どちらかというと様子見の段階であり、精々「面白そうなカードだ」と思われていた程度です。包み隠さずに申し上げますと、「効果を持っていても、戦闘で負けるなら意味がない」と考えるプレイヤーは決して少なくなかったと記憶しています。

 こうした事情により、リバースモンスターが誕生してから実際にプレイヤーに使われ始めるまでには若干のタイムラグが存在していました。上記のサンプルレシピでは1999年5月27日誕生となっていますが、実際に環境で姿を見せ始めるのは6月中頃辺りからです。

 環境に参戦してからは活躍目覚ましく、すぐさまトップメタに躍り出る形となります。

 リバースモンスター自体の強さももちろん重要ではありましたが、そもそも当時は除去カードそのものが貴重だった時代であり、純粋に除去が増えたことでデッキ全体の対応力が向上しています。そのため、苦労して出した「青眼の白龍」も「人喰い虫」であっさり除去されてしまうなど、ゲーム中でのモンスターの生存率が一気に低下していきました。

 また、除去だけでなく生け贄召喚のコストとしても活用できるため、一粒で二度おいしいモンスターです。特に「スケルエンジェル」でドローした後に「カース・オブ・ドラゴン」を生け贄召喚する動きは当時としては非常に強力なコンボでした。

(※この辺りの詳しい背景は【第1期の歴史6 リバースモンスターの誕生 遊戯王最初の効果モンスター】の記事で取り上げています)

 その後、1999年7月22日に「デーモンの召喚」「聖なる魔術師」を、そして同年8月26日に「ヂェミナイ・エルフ」「天使の施し」を得たことで【下級軸】へと統合され、【エクゾディア】襲来までの3ヶ月間、トップデッキとして環境を独走していく形となります。

 

【まとめ】

 【グッドスタッフ(リバース軸)】に関する話は以上です。

 リバースモンスターという、単純なステータスの優劣とは別軸の強さを持つモンスターを主力に据えた初めてのデッキであり、当時としては非常に強力なデッキとなっています。ただし、同時期の【下級軸】と比較して高価なカードが多く、やや札束デッキとしての顔を持ったデッキでもありました。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

Posted by 遊史