【エクゾディア】(第1期)

2017年12月18日

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【デッキデータ】

 活躍期間 1999年8月26日~2000年3月31日
 脅威度 メタ外(1999年8月26日~11月17日)
トップメタ(1999年11月18日~12月15日)
暗黒期(1999年12月16日~2000年3月31日)
主な仮想敵  【グッドスタッフ(下級軸)】
メタモルポット】(1999年12月16日~12下旬)
無し(1999年12月下旬~2000年3月31日)

 

デッキレシピ

サンプルレシピ(1999年12月16日)
モンスターカード(21枚)
 クリッター(Vol.6) ×3枚
 黒き森のウィッチ(Vol.6)
 聖なる魔術師
封印されしエクゾディア ×2枚
 封印されし者の左足
 封印されし者の左腕
封印されし者の右足
 封印されし者の右腕
 キャノン・ソルジャー ×1枚 
メタモルポット
魔法カード(16枚)
 強欲な壺 ×3枚
 死者蘇生
死者への手向け
 天使の施し
 遺言状(エラッタ前)
  ×2枚
ブラック・ホール ×1枚
罠カード(3枚)
 神の宣告 ×3枚
  ×2枚
  ×1枚
エクストラデッキ(0枚)
  ×3枚
  ×2枚
  ×1枚

 

 

【デッキ解説】

 

1999年9月

 【エクゾディア】は、「封印されしエクゾディア」による特殊勝利を狙うコンボデッキです。

 1999年8月26日販売の「PREMIUM PACK 1」で「封印されしエクゾディア」が誕生し、全てのエクゾディアパーツがカードプールに揃ったことで成立しました。通常のビートダウンデッキのようにライフを0にする戦い方はせず、「封印されしエクゾディア」「封印されし者の左足」「封印されし者の左腕」「封印されし者の右足」「封印されし者の右腕」の5枚のエクゾディアパーツを手札に揃えることを最終目的としています。

・このカードに加え「封印されし者の左足・右足・左腕・右腕」が手札に全て揃った時、勝利が決定する。

 上記は当時の「封印されしエクゾディア」のテキストです。遊戯王OCG史上初となる特殊勝利カードであり、遊戯王というコンテンツの中でも代表的な存在の一つとなっています。

 単体のシリーズカードとしては愛好家もトップクラスに多く、当時においても非常に大きな注目を集めています。

 しかし、この時期はカードプールの関係で【エクゾディア】に特化したデッキを組むことは難しく、事実上【グッドスタッフ】にエクゾディアパーツを混ぜただけのデッキとなっていました。

 そのため、この時期の【エクゾディア】のサンプルレシピに関しましては記載を省略しております。ご容赦ください。

 

1999年11月

サンプルレシピ(1999年11月18日)
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モンスターカード(21枚)
 クリッター(Vol.6) ×3枚
 黒き森のウィッチ(Vol.6)
 聖なる魔術師
 スケルエンジェル ×2枚
 封印されしエクゾディア
 封印されし者の左足
封印されし者の左腕
 封印されし者の右足
封印されし者の右腕
  ×1枚
魔法カード(18枚)
 強欲な壺 ×3枚
 死者蘇生
 天使の施し
 光の護封剣
 心変わり ×2枚
 死者への手向け
 サンダー・ボルト ×1枚
 ブラック・ホール
罠カード(1枚)
  ×3枚
  ×2枚
落とし穴 ×1枚
エクストラデッキ(0枚)
  ×3枚
  ×2枚
  ×1枚

 

 しかし、1999年11月18日に「Vol.6」で「クリッター(Vol.6)」「黒き森のウィッチ(Vol.6)」が現れたことにより、状況が大きく動きます。

・このカードが墓地におかれた時、自分のデッキから攻撃力1500以下のモンスターを1枚手札に加え、デッキを切り直す。

 上記は当時の「クリッター(Vol.6)」のテキストです。エラッタが一度も入っていない最初期のデザインであり、この時は「どこから墓地へ送られても効果が発動する」裁定となっていました。

 そのため、カードをドローしつつ手札を捨てる「天使の施し」とは最高の相性を誇ります。デッキを3枚掘ると共にサーチ効果で足りないパーツを補完できるため、特殊勝利までのハードルが大幅に下がる形となりました。

 この事実は非常に重く、【エクゾディア】を環境の頂点へと押し上げました。それまで活躍していた【グッドスタッフ】とは一線を画すデッキパワーを持っており、またたく間にトップメタに躍り出ています。

 ただし、上記のサンプルレシピを見て分かる通り、「死者への手向け」「心変わり」といった除去カードや、防御カードである「光の護封剣」を採用するなど、ある程度は【グッドスタッフ】を意識していることが分かります。

 つまり、この時期は完全に回転に特化していたわけではなく、先攻ワンキル率も1~2割とそれなりの確率に落ち着いていました。それに加えてプレイヤー側もコンボデッキの構築に慣れておらず、デッキレシピもそれほど洗練されていなかったため、ぎりぎりのところでトップメタの範疇に踏みとどまっています。

 しかしながら、この危うい状況は長くは続かず、同年12月にあっけなく崩れ去る形となりました。

 

1999年12月

サンプルレシピ(1999年12月16日)
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モンスターカード(21枚)
 クリッター(Vol.6) ×3枚
 黒き森のウィッチ(Vol.6)
 聖なる魔術師
封印されしエクゾディア ×2枚
 封印されし者の左足
 封印されし者の左腕
封印されし者の右足
 封印されし者の右腕
 キャノン・ソルジャー ×1枚 
メタモルポット
魔法カード(16枚)
 強欲な壺 ×3枚
 死者蘇生
死者への手向け
 天使の施し
 遺言状(エラッタ前)
  ×2枚
ブラック・ホール ×1枚
罠カード(3枚)
 神の宣告 ×3枚
  ×2枚
  ×1枚
エクストラデッキ(0枚)
  ×3枚
  ×2枚
  ×1枚

 

 1999年12月16日、「EX」から「遺言状(エラッタ前)」が現れ、とうとう【エクゾディア】が完全体へと進化を遂げます。初期の【エクゾディア】と聞いた時、この時期のデッキを連想される方も多いのではないでしょうか。

・このターンに墓地へ送られたモンスター1体の代わりに、デッキから攻撃力1500以下のモンスター1体をフィールド上に出すことができる。

 非常に曖昧なテキストを持ったカードとなっていますが、要するに「悪用してください」と書いてあります。モンスターが墓地へ送られる度にチェーンブロックを作らずリクルート効果を適用できるため、様々な形で無限ループに近い状況を引き起こしてしまうとんでもないカードです。

 もちろん、この「遺言状(エラッタ前)」は【エクゾディア】においても当然のように悪用され、この時は「クリッター(Vol.6)」「黒き森のウィッチ(Vol.6)」で自爆特攻を5回行い、エクゾディアパーツを一瞬で揃えるコンボが多用されていました。エクゾディアの頭突きから遺言状ループに入る意味不明のシチュエーションも当時は有り触れた光景であり、プレイヤーの間では「モンスターを攻撃表示で出すと負ける」という末期的な認識が浸透していました。

 この遺言状ループの補助パーツとして「キャノン・ソルジャー」がピン挿しされるケースも多く、自爆特攻が不可能な状況でもサーチャーを墓地に送る手段としての役割を見出されています。もちろん、無限射出ギミックとのハイブリッドも容易に実現できるため、パーツが捨てられるなどして特殊勝利を封じられる状況を見越し、サブプランとして搭載されることもありました。

 また、「ブラック・ホール」や「死者への手向け」といった除去カードがデッキに残っていますが、これらは除去枠としての採用ではなく、自分のモンスターを破壊して「遺言状(エラッタ前)」の条件を満たすことと、手札コストで「クリッター(Vol.6)」「黒き森のウィッチ(Vol.6)」を捨てることを目的に投入されています。

 除去効果はむしろ「おまけ」であり、事実上はコンボパーツとしての採用となっていました。

 更に、ミラーマッチ対策として「メタモルポット」がデッキの必須枠に浮上しています。

・「メタモルポット」の表示が表になった時、相手と自分の手札を全て捨て、お互いデッキの上から5枚カードを引く。

 当時のカードプールでは唯一の「手札に干渉できる手段」であり、相手のエクゾディア完成の方が早い場合に仕切り直し札として使われました。もちろん、ワンキルに対しては無力ですが、リーチで止まる場合も多く、そうしたシチュエーションではキラーカードとして機能します。

 また、手詰まりになってしまった時のリカバリーにも利用できるため、場合によっては複数枚積まれることも少なくありませんでした。

 最後に、カウンター罠である「神の宣告」ですが、これもミラーマッチを意識したカード選択となっています。

 「強欲な壺」「天使の施し」などのドローソースや「遺言状(エラッタ前)」といった致命的なカードのほか、上記の「メタモルポット」の反転召喚を無効化する目的もあり、とことん対【エクゾディア】に特化していたことが分かる構築です。

 もはや「【エクゾディア】にあらずんばデッキにあらず」とすら言える状況であり、当時の環境は暗黒期の極みとも呼べる時代に突入していました。

 

2000年1月

サンプルレシピ(2000年1月27日)
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モンスターカード(21枚)
 クリッター(Vol.6) ×3枚
 黒き森のウィッチ(Vol.6)
サンダー・ドラゴン
封印されしエクゾディア ×2枚
 封印されし者の左足
 封印されし者の左腕
封印されし者の右足
 封印されし者の右腕
 キャノン・ソルジャー ×1枚 
メタモルポット
魔法カード(15枚)
 強欲な壺 ×3枚
 死者蘇生
死者への手向け
 天使の施し
 遺言状(エラッタ前)
  ×2枚
  ×1枚
罠カード(4枚)
  ×3枚
 神の宣告 ×2枚
マジック・ジャマー
  ×1枚
エクストラデッキ(0枚)
  ×3枚
  ×2枚
  ×1枚

 

 1999年が終了し、2000年に入っても【エクゾディア】の天下は続きます。

 構築は更なる一極化を迎え、この頃は聖なる魔術師」すら「遅い」という理由でデッキから抜けていることがほとんどでした。代わりに「サンダー・ドラゴン」がそのスペースに収まるなど、とにかく速度を追求したカード選択となっていることが分かります。

 また、「ブラック・ホール」も「相手のモンスターを破壊してしまう」というデメリットから採用されないケースが多く、自分のモンスターだけを破壊できる「死者への手向け」が優先されていました。

 追加のカウンター罠として「マジック・ジャマー」が入ってきていますが、こちらはプレイヤーの好みによるところが大きく、場合によっては採用されないケースもありました。

 採用する場合、「神の宣告」と違って魔法カードしか無効化できないため、「メタモルポット」を止められない点、カウンター合戦に干渉できない点などには注意が必要です。ただし、発動コストで手札を捨てることができるメリットもあり、一概にどちらを優先するべきという結論は導き出せません。

 しかしながら、こうしたカウンター罠も結局のところ先攻ワンキルに対しては無力であり、当時の遊戯王OCGは「ジャンケンに勝てるかどうか」という点にゲーム性の大部分が集約していました。

 ゲームバランスは完全に崩壊を迎えてしまっていると言う他なく、この暗黒期は第1期の最後まで終わることはありませんでした。

 

2000年4月

サンプルレシピ(2000年4月1日)
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モンスターカード(21枚)
 クリッター(エラッタ前) ×3枚
 黒き森のウィッチ(エラッタ前)
 サンダー・ドラゴン
 スケルエンジェル
聖なる魔術師
  ×2枚
 岩石の巨兵 ×1枚
 封印されしエクゾディア
 封印されし者の左足
 封印されし者の左腕
封印されし者の右足
封印されし者の右腕
メタモルポット
魔法カード(14枚)
 光の護封剣 ×3枚
 死者蘇生 ×2枚
 死者への手向け
 天使の施し
 強欲な壺 ×1枚
 心変わり
 サンダー・ボルト
 ブラック・ホール
遺言状(エラッタ前)
罠カード(4枚)
 和睦の使者 ×3枚
  ×2枚
聖なるバリア -ミラーフォース- ×1枚
エクストラデッキ(0枚)
  ×3枚
  ×2枚
  ×1枚

 

 そして、2000年4月1日、第1期が終了すると共に遊戯王OCG2回目となる制限改訂が行われ、遂に【エクゾディア】の時代に終止符が打たれます。

 デッキコンセプトの根幹を成すエクゾディアパーツを始めとして、ドローソースである「強欲な壺」「天使の施し」、即死コンボパーツの「遺言状(エラッタ前)」が一斉に規制を受けました。更に、デッキを支えていた強力なサーチャーである「クリッター(Vol.6)」「黒き森のウィッチ(Vol.6)」にエラッタが入り、「フィールドから墓地へ送られた場合のみ」効果を発動できる裁定に変更されています。

 いずれも【エクゾディア】にとっては致命傷とすら言えるダメージであり、これらが同時に直撃したことでそのデッキパワーを大幅に落とす形となりました。

 代わりのドローソースとして「スケルエンジェル」がデッキに戻ってきています。

・スケルエンジェルの表示が表になった時、自分のデッキからカードを1枚ひく。

 リバース時にカードを1枚引ける効果を持ったモンスターです。しかし、流石に「強欲な壺」などとは比べるべくもない貧弱なドロー性能と言わざるを得ません。

 もはやかつての圧倒的な強さは見る影もなく、【エクゾディア】は静かに環境から姿を消していきました。

 

【まとめ】

 第1期の【エクゾディア】に関する話は以上です。

 初期のファンデッキ然とした穏やかさとは一転、環境に現れてからは他のあらゆるデッキを一瞬で駆逐し、最終的に公式から規制を入れられるまで暴走を続けています。

 この時に致命傷を受けたことで、第2期開始直後しばらくは環境に姿を見せることはありませんでした。しかし、当然【エクゾディア】の活躍はこれで終わりではなく、第2期中盤以降は【苦渋エクゾディア】【宝札エクゾディア】に性質を変えて猛威を振るうことになります。

 規制を受けても姿を変えて復活する【エクゾディア】は、遊戯王OCGの中でも最も恐ろしいデッキの一つなのかもしれません。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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