【グッドスタッフ】(第2期)

2018年2月11日

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【デッキデータ】

 活躍期間 2000年7月15日~2001年11月28日
 脅威度 メタ内(2000年7月15日~9月27日)
トップメタ(2000年9月28日~2001年11月28日)
主な仮想敵  【デッキ破壊】(~2001年9月19日)
【キャノンバーン】(2000年8月上旬~10月31日)
【苦渋エクゾディア】(2000年9月28日~2001年1月14日)
【宝札エクゾディア】(2001年4月19日~)
【宝札ビッグバン】(2001年5月中旬~年内、詳細不明)

 

サンプルレシピ(2000年7月15日)
モンスターカード(18枚)
 キラー・スネーク(エラッタ前) ×3枚
 クリッター(エラッタ前)
 黒き森のウィッチ(エラッタ前)
 聖なる魔術師
 ヂェミナイ・エルフ
  ×2枚
 異次元の戦士 ×1枚
 岩石の巨兵
 デーモンの召喚
魔法カード(24枚)
 大嵐 ×3枚
 苦渋の選択
 死者への手向け
 いたずら好きな双子悪魔 ×2枚
 強奪
 死者蘇生
 天使の施し
 押収 ×1枚
 強引な番兵
 強欲な壺
 心変わり
 サンダー・ボルト
 ハーピィの羽根帚
 ブラック・ホール
罠カード(4枚)
 マジック・ジャマー ×3枚
  ×2枚
 聖なるバリア -ミラーフォース- ×1枚
エクストラデッキ(1枚)
  ×3枚
  ×2枚
 青眼の究極竜 ×1枚

 

【デッキ解説】

 【グッドスタッフ】は、単体で強いカードだけでデッキを固めたビートダウンデッキです。

 基本的にコンボなどは考えず、純粋にカード1枚単位でのカードパワーを追求したデッキ構築を行います。遊戯王初期においては基礎的なデッキ構築理論となっており、当時は「標準」の意味から【スタンダード】と呼ばれていました。しかし、構造的には【グッドスタッフ】というデッキ名の方がよりデッキの性質を表していると思われるため、ここでは便宜上そのように扱っています。

 上記のデッキデータ項目では2000年7月からの活躍となっていますが、厳密には第2期冒頭から【グッドスタッフ】の歴史は続いています。しかし、4月~7月中の【グッドスタッフ】は【ハンデス三種の神器】という別種のデッキとして見た方が語弊がなく、専用ページに隔離している次第です。ご興味をお持ちの場合、お手数ですがそちらをご覧ください。

 

2000年7月

 7月15日の制限改訂で「ハンデス三種の神器」が規制され、当時の【グッドスタッフ】はビートダウンデッキとしての健全さをある程度取り戻しました。記事トップのサンプルレシピはその時の姿の復元図です。

 デッキ枚数が46枚と多めですが、これは当時【デッキ破壊】が環境の支配権を握っていたことが理由となります。実質「ニードルワーム」1発分の耐久力を得られるため、45枚以上をキープしておくのがこの時期のセオリーとなっていました。この考え方はトーナメントレベルでも浸透しており、当時の世界大会優勝者が使用した【キャノンバーン】もデッキ枚数は48枚です。

 デッキの構造としましては、アタッカーに「ヂェミナイ・エルフ」「デーモンの召喚」、サポートとして「クリッター(エラッタ前)」「黒き森のウィッチ(エラッタ前)」「聖なる魔術師」など、全体的に1999年11月頃の【グッドスタッフ】(第1期)を下敷きにしていることが分かります。

 魔法カードは現在の禁止カードを大量に投入しており、目に入れるのも恐ろしい状況です。現在のシナジーありきのギミックとは違い、カード単体の性能だけで凶悪なデッキに仕上がっています。

 唯一存在するギミックらしいギミックは、「キラー・スネーク(エラッタ前)」と「苦渋の選択」による大量アドバンテージコンボです。「苦渋の選択」で「キラー・スネーク(エラッタ前)」3枚を墓地に送ることで手軽に無限の手札コストが得られるため、このコンボを搭載しているプレイヤーは少なくありませんでした。

 上記コンボのアドバンテージの変換先に「死者への手向け」や「マジック・ジャマー」が使われることも多く、デッキの常連パーツとしての立ち位置を獲得しています。とはいえ、あくまでも単発の処理手段であり、継続的にそのアドバンテージを捌き続けることは簡単ではありません。

 実際、手札に大量の「キラー・スネーク(エラッタ前)」を抱えたままゲームを落とすことも珍しい光景ではありませんでした。当時【キャノンバーン】が開発されたのは、こうした問題をクリアするためでもあります。

 他には、エクストラデッキに「青眼の究極竜」が挿されていますが、もちろん上記レシピでは召喚不可能です。しかし、当時は「デビル・フランケン」が【グッドスタッフ】の常連パーツを務めていたため、対戦相手に警戒させるためにエクストラを用意しておくのが常識となっていました。

 そんな【グッドスタッフ】ですが、やはりこの時期は【デッキ破壊】が強く、環境トップには近付くだけで精一杯という状況でした。何と言っても「サイバーポッド」や「メタモルポット」が3積み可能だった時代であり、まともに殴り切るのは困難と言うほかありません。

 「光の護封剣」「平和の使者」などの攻撃抑制カードで足止めを食らうことも多く、「ハーピィの羽根帚」「大嵐」に対してもカウンター罠が立ち塞がります。それでも地力の高さから全く勝てないということはありませんでしたが、勝率は振るわず、二番手として追い縋る格好となっていました。

 

2000年10月

サンプルレシピ(2000年9月28日)
モンスターカード(15枚)
 クリッター(エラッタ前) ×3枚
 黒き森のウィッチ(エラッタ前)
 聖なる魔術師
 ヂェミナイ・エルフ
 人造人間-サイコ・ショッカー ×2枚
 異次元の戦士 ×1枚
魔法カード(23枚)
 大嵐 ×3枚
 抹殺の使徒
 いたずら好きな双子悪魔 ×2枚
 強奪
 死者蘇生
 天使の施し
 早すぎた埋葬
 押収 ×1枚
 強引な番兵
 強欲な壺
 心変わり
 サンダー・ボルト
 ハーピィの羽根帚
 ブラック・ホール
罠カード(4枚)
 王宮の勅命(エラッタ前) ×3枚
 停戦協定 ×2枚
 リビングデッドの呼び声
 聖なるバリア -ミラーフォース- ×1枚
エクストラデッキ(1枚)
  ×3枚
  ×2枚
 青眼の究極竜 ×1枚

 

 しかし、同年9月28日に「Curse of Anubis -アヌビスの呪い-」が販売されたことで状況が動きます。

 「人造人間-サイコ・ショッカー」「王宮の勅命(エラッタ前)」という当時最高クラスのパワーカードを手に入れ、デッキパワーが格段に上昇しています。特に前者は「黒き森のウィッチ(エラッタ前)」で手軽にサーチ可能だったため、デッキの基本ムーブに組み込みやすいという強みがありました。

 もちろん、「王宮の勅命(エラッタ前)」も非常に凶悪なカードであり、【グッドスタッフ】においては3積み必須と考えられていたほどです。具体的な理由については上記の記事で取り扱っていますが、ざっくりまとめると「魔法カードが強すぎる環境だったから」という理由になります。

 しかし、当時の【グッドスタッフ】を環境の最前線に押し上げたカードはこれらのパワーカードではありません。

 「抹殺の使徒」「停戦協定」などのリバースモンスターメタカードです。

 この時期の【デッキ破壊】の強さを支えていたのは、「サイバーポッド」を始めとした凶悪なリバースモンスター達です。言い換えれば、それらのリバースモンスターさえ潰してしまえば【デッキ破壊】はそれほど恐い相手ではなくなります。

 もちろん、都合良くメタカードが引けるとは限りませんが、元々【デッキ破壊】は「相手にカードを大量に引かせる」デッキでもあります。相手のデッキが回り始める=こちらもカードを引かせてもらえる、という図式が成り立つため、対策札を引き込むのは案外難しくはないでしょう。

 しかしながら、この時期は丁度【苦渋エクゾディア】が台頭し始めたシーズンでもあります。

 【グッドスタッフ】の本質は素直なビートダウンデッキであり、コンボ耐性はそれほど高い方ではありません。王宮の勅命(エラッタ前)」を積んでいるため一定の防御力はありますが、根本的に「ライフを攻める」戦い方では速度が足りず、殴り切る前にコンボを決められてしまうケースが多いことがその理由です。

 【苦渋エクゾディア】も一筋縄でいく相手ではなく、効果的な対策は「人造人間-サイコ・ショッカー」で「補充要員」を止めるか、エクゾディア胴体をハンデスで撃ち抜く程度となっていました。

 ただし、その【苦渋エクゾディア】構造的に【デッキ破壊】に弱いため、単純に【苦渋エクゾディア】が強い環境ではなかったことも事実です。全体的に突出したデッキは存在せず、当時の環境は三つ巴に近い状況に嵌り込んでいました。

 

2000年11月上旬

 ところが、11月1日の制限改訂によって上記の勢力図が大きく動きます。

 【デッキ破壊】のキーカードであるサイバーポッド」「カオスポッド」が制限指定を受け、そのデッキパワーを著しく落とすことになりました。全体リセット除去との遭遇率が大きく下がったため、以前と比べてビートダウン戦略を潰されにくくなっています。

 また、単純にアドバンテージソースが減少したことでデッキの安定性そのものが低下していることも見逃せません。これまでのように「サイバーポッド」の効果で「サイバーポッド」を呼ぶなどの連鎖ゲームが起こらなくなり、相対的に脅威度が下がった格好となります。

 対して、【グッドスタッフ】が受けた被害は「人造人間-サイコ・ショッカー」「死者蘇生」「強奪」が制限カードに、「王宮の勅命(エラッタ前)」「大嵐」が準制限カードに指定された程度です。いずれにしても致命的とは言えず、そもそも代わりとなるパーツは無数に転がっています。

 元々デッキ枚数が40枚を超えていたことを考えれば、その代わりのパーツさえ必要ないとすら言えるかもしれません。【デッキ破壊】が弱体化したため、無理にデッキ枚数を増やさなくてもよくなったことも影響しています。

 上記サンプルレシピでは「停戦協定」がサイドアウトされていますが、メインデッキに入れるべきかどうかはプレイヤーの考え方次第というところがあるでしょう。対【苦渋エクゾディア】やミラーマッチではあまり仕事をしないため、弱体化した【デッキ破壊】をどの程度意識するかという問題です。

 とはいえ、元々「抹殺の使徒」という武器を持っていることを考慮すれば、やや過剰な対策となってしまうことは否めません。個人的にはメインから積む必要性は薄いものと考えています。

 

2000年11月下旬

 しかし、同月下旬に「手札抹殺」が現れたことにより、制限改訂で弱体化した【デッキ破壊】環境に再浮上しました。

 当然この時期は無制限カードであり、油断すると一瞬でデッキを持っていかれてしまうこともあり得ます。手札の枚数がそのまま相手の火力に直結するため、手札を溜め込みすぎることにリスクが伴うようになりました。

 しかし、当時の【デッキ破壊】は「メタモルポット」を3枚フル投入しており、無理矢理5枚ドローさせられてしまうケースも少なくありません。ある意味でこれまで以上にセットモンスターへの警戒が求められる格好となり、「抹殺の使徒」などのリバースモンスターメタカードの重要性も増しています。

 「停戦協定」に関しては議論の余地がありますが、やはり対【デッキ破壊】以外では腐りやすいという欠点が厳しく、考えなしに採用できるカードではありません。そのため、当時の【グッドスタッフ】のデッキ構造も大きくは変わらず、微調整にとどまる形となっていました。

 

2000年12月

 「遊戯王デュエルモンスターズ4最強決闘者戦記」のゲーム同梱カードから「破壊輪(エラッタ前)」「ブラッド・ヴォルス」を獲得したほか、「Thousand Eyes Bible -千眼の魔術書-」でも「ゴブリン突撃部隊」という強力なアタッカーを手に入れています。

 更に、イベントで先行販売された「PREMIUM PACK 4」からも「魔法の筒」を得るなど、非常に多くの変動があった月となっていました。こちらは【デッキ破壊】【苦渋エクゾディア】には効力が期待できませんが、【グッドスタッフ】同士の対戦では非常に強い作用をもたらしていたカードです。

 このように、全体的にデッキパワーが底上げされたことは確かでしたが、上記の三つ巴の状況を抜け出すほどではありません。強固に構築された3強環境が動くことはなく、このまま2000年の終わりを迎えることになります。

 

2001年1月

サンプルレシピ(2001年1月15日)
モンスターカード(15枚)
 聖なる魔術師 ×3枚
 ブラッド・ヴォルス
 ゴブリン突撃部隊 ×2枚
 クリッター(エラッタ前)
 黒き森のウィッチ(エラッタ前)
 異次元の戦士 ×1枚
 人造人間-サイコ・ショッカー
 ペンギン・ソルジャー
魔法カード(19枚)
  ×3枚
 いたずら好きな双子悪魔 ×2枚
 大嵐
 天使の施し
 早すぎた埋葬
 抹殺の使徒
 押収 ×1枚
 強引な番兵
 強奪
 強欲な壺
 心変わり
 サンダー・ボルト
 死者蘇生
 ハーピィの羽根帚
 ブラック・ホール
罠カード(8枚)
  ×3枚
 破壊輪(エラッタ前) ×2枚
 マジック・ドレイン
 王宮の勅命(エラッタ前) ×1枚
 聖なるバリア -ミラーフォース-
 魔法の筒
 リビングデッドの呼び声
エクストラデッキ(2枚)
  ×3枚
  ×2枚
 サウザンド・アイズ・サクリファイス ×1枚
 青眼の究極竜

 

 2001年に入ってすぐ、1月15日の制限改訂で大規模なカードプールの変動が起こりました。

 多数の必須カードが規制された関係で【グッドスタッフ】の顔触れも様変わりしています。上記サンプルレシピでは「ペンギン・ソルジャー」のピン挿しが目を引きますが、サーチャーの選択肢を増やすことを目的として、これ以外にも低ステータスの効果モンスターが挿されることは少なくありませんでした。

 キーカードを規制された【苦渋エクゾディア】が環境から撤退しているため、仮想敵は【デッキ破壊】を残すのみとなります。場合によっては「停戦協定」をメインに戻すことも考えられますが、その「停戦協定」も制限カードに指定されてしまっている関係上、メタカードとしての信頼性はそれほど高くないことは留意しておくべきでしょう。

 エクストラデッキに「サウザンド・アイズ・サクリファイス」が追加されていますが、上述しましたように「デビル・フランケン」に関連したブラフです。深い意味はありませんが、サイド戦で本当に「デビル・フランケン」のギミックを用意してみせるというのも面白いかもしれません。

 その後、1~3月は大きな動きもなく、環境は【グッドスタッフ】と【デッキ破壊】が2分する格好となります。【アロマ・チェイン】など、主流デッキにメタを張ったデッキも開発されていましたが、総合力で遥かに劣る関係上、それらと対等に戦うことは難しい状況でした。

 

2001年4月

 しかし、続く4月にて【エクゾディア】が「生還の宝札」を取り込み、【宝札エクゾディア】へと姿を変えて突如環境に浮上します。

 前身の【苦渋エクゾディア】とは異なり完全に先攻1キルに特化しており、コンボデッキというよりソリティアデッキに近い風貌です。こちらが先攻の場合はともかく、後攻の場合は相手が事故るかどうかのゲームであり、どう言い繕っても真っ当なバランスではありません。

 そのため、基本的にシングル戦がメインとなるカジュアルな場では非常に恐れられていたデッキとなっています。これを相手にジャンケンに負け、そのまま先攻1キルを決められて何もせずにゲームが終わってしまった、などというシチュエーションに遭遇された方も少なくないのではないでしょうか。

 ただし、マッチ戦を前提に考える場合、こうした先攻1キルデッキは勝ちにくい土壌にあることも事実です。3ゲーム中2回はコンボを成功させなければならず、また常に先攻を取れるわけでもありません。後攻時に妨害を受けて崩れるケースも考慮すると一定の不利がついて回ることは否めず、トーナメントレベルでの活躍は思いのほか難しいという都合があります。

 【エクゾディア】(第1期)の場合は例外ですが、例外はあくまでも例外ということでしょう。

 しかしながら、この【宝札エクゾディア】も先攻1キルだけのデッキではないため、コンボを潰したと油断していると普通にエクゾディアを揃えられてしまうこともあります。先攻1キルを乗り切った後も気を抜かず、ハンデスやカウンターを駆使して上手く捌いていかなければなりません。

 逆に言えば、そうした対策を用意することで【宝札エクゾディア】を押さえ込むことは十分に可能です。暗黒期指定を受けながらも1強時代を築き上げるほどの脅威はなく、あくまでも勢力の一つという認識が正確なのではないでしょうか。

 

2001年9月

サンプルレシピ(2001年9月20日)
モンスターカード(14枚)
 ニュート ×3枚
 クリッター(エラッタ前) ×2枚
 黒き森のウィッチ(エラッタ前)
 聖なる魔術師
 異次元の戦士 ×1枚
 人造人間-サイコ・ショッカー
 ダーク・ヒーロー ゾンバイア
 デビル・フランケン
 ならず者傭兵部隊
魔法カード(19枚)
  ×3枚
 いたずら好きな双子悪魔 ×2枚
 大嵐
 天使の施し
 早すぎた埋葬
 抹殺の使徒
 押収 ×1枚
 強引な番兵
 強奪
 強欲な壺
 心変わり
 サンダー・ボルト
 死者蘇生
 ハーピィの羽根帚
 ブラック・ホール
罠カード(10枚)
  ×3枚
 精霊の鏡 ×2枚
 破壊輪(エラッタ前)
 マジック・ドレイン
 王宮の勅命(エラッタ前) ×1枚
 聖なるバリア -ミラーフォース-
 魔法の筒
 リビングデッドの呼び声
エクストラデッキ(5枚)
  ×3枚
  ×2枚
 異星の最終戦士 ×1枚
 サウザンド・アイズ・サクリファイス
 デス・デーモン・ドラゴン
 青眼の究極竜
 魔人 ダーク・バルター

 

 その後、数ヶ月かけて緩やかにカードプールが更新されていき、9月20日に大きく勢力図が動くことになります。

 「Struggle of Chaos -闇を制する者-」から「デス・デーモン・ドラゴン」という強烈なリバースモンスターメタカードが現れ、【デッキ破壊】に対しての優位性が大幅に向上しました。7月にも「王宮の号令」という有力なメタカードが現れていましたが、こちらは汎用性の高さ、取り回しの良さの面で比べ物になりません。

 上記サンプルレシピの通り、メインデッキに「デビル・フランケン」のギミックが搭載されており、その1パーツとして「デス・デーモン・ドラゴン」が採用されていることが分かります。これは要するにデビル・フランケン」が「王宮の号令」を内蔵しているに等しく、その利便性についてはもはや語るまでもないでしょう。

 元々「デビル・フランケン」自体もサーチが容易であるという強みもあり、メタカードとしての信頼性はとことん高いと言うほかありません。この時期は「破壊輪(エラッタ前)」が強い環境だった都合上、膨大なライフを消費する「デビル・フランケン」も評価を落としていたのですが、そうした位置づけが一気に覆った形です。

 ちなみに、「デス・デーモン・ドラゴン」は対象を取る罠カードに耐性を持っているため、上述の「破壊輪(エラッタ前)」では破壊されません。場持ちの良さという意味ではもちろん、「デビル・フランケン」の弱点である「バーンダメージで即死するリスク」を抱えずに済む点でも優れています。

 もっとも、この時期の【デッキ破壊】で「破壊輪(エラッタ前)」が使われるケースはほとんどなく、逆によく採用されていた死のデッキ破壊ウイルス(エラッタ前)」であっさり沈んでしまうケースも多かったのは事実です。これを立てて安心していると痛い目を見ることもあるため、召喚後も油断せずに速やかにゲームを決めにいくべきでしょう。

 こうした事情もあり、これ以降はしばらく【グッドスタッフ】が環境トップを取ることになります。【宝札エクゾディア】の脅威もあるため1強時代ではありませんでしたが、そちらは暗黒期指定デッキであり、健全なゲームバランスの中では実質頂点に立っていたと言っても良いのではないでしょうか。

 

2001年12月

 しかしながら、11月29日に「Mythological Age -蘇りし魂-」が販売されてしまい、当時の遊戯王OCGはまたたく間に暗黒の空気に包まれていきました。

このカードは特殊召喚できない。召喚・リバースしたターンのエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。このカードが相手プレイヤーにダメージを与えた場合、次の相手ターンのドローフェイズをスキップする。

 上記はこの時に現れた「八汰烏」のテキストとなります。遊戯王史上最悪のモンスターであり、かの悪名高い【八汰ロック】の成立を招いた札付きの悪党です。このカードの存在こそが遊戯王屈指の暗黒時代を引き起こしたと言っても過言ではありません。

 また、同パック収録の「ラストバトル!」によって先攻1キルデッキである【ラストバトル!】が成立してしまった上に、ルールの誤解釈から【ギルファーデーモン1キル】も考案されるなど、もはや地獄絵図としか思えないような光景が広がっていました。

 さらに悪いことに、12月下旬には駄目押しのように【現世と冥界の逆転】が現れることになります。こちらも例によって先攻1キルデッキであり、第2期終盤の3月~4月は他の暗黒期デッキを駆逐してしまったほどです。

 フェアデッキの代表である【グッドスタッフ】がこのような暗黒環境を生き残れるはずもなく、間もなくメタゲームから姿を消すことになりました。

 しかし、実は【グッドスタッフ】もただ消えてなくなったわけではありません。この時に現れた【八汰ロック】こそが【グッドスタッフ】の成れの果ての姿だったからです。

 経緯は以下の通りとなります。

 

①:当時の【グッドスタッフ】が「八汰烏」を採用する。

 

②:「八汰烏」が強すぎるため、「八汰烏」を活かすためのカードを優先的に採用するようになる。

 

③:【八汰ロック】が成立する。

 

 わざわざ順序立てて並べる必要もないほどシンプルな経緯ですが、要は八汰烏」1枚にデッキを乗っ取られてしまったということです。凄まじいまでの影響力と言うほかなく、その強大なカードパワーの片鱗を覗かせるエピソードでもあったのではないでしょうか。

 

【まとめ】

 第2期の【グッドスタッフ】に関する話は以上です。

 第2期冒頭で【ハンデス三種の神器】に乗っ取られるという衝撃の展開から始まり、【グッドスタッフ】としての姿を取り戻してからは【デッキ破壊】【キャノンバーン】【苦渋エクゾディア】という強豪と対等に戦いを繰り広げています。

 【デッキ破壊】が消えてからは【宝札エクゾディア】の先攻1キルに晒されながらも一人環境を走り続け、最後は【八汰ロック】に取り込まれるという結末を迎えました。やや悔やまれる終わり方ではありましたが、第2期という時代を太く長く生き抜いたデッキであることは間違いありません。

 第3期では前述の【八汰ロック】として、そして最後には【カオス】として環境トップに君臨することになるデッキでもあります。その時々の環境によって浮き沈みはありつつも、総合力では及ぶものはなく、まさしく遊戯王前半期を象徴するアーキタイプであったと言っても過言ではないのではないでしょうか。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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