名推理 真実が12個ある心理戦

2018年2月25日

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【前書き】

 【第3期の歴史2 魂を削る死霊と元祖万能除去の参戦 【トマハン】の強化】の続きになります。特に、この記事では前中後編の中編の話題を取り扱っています。ご注意ください。

 

【相手が名推理するカード】

 前記事で取り上げた「魂を削る死霊」や「サンダー・ブレイク」は、その分かりやすい強さから【八汰ロック】【トマハン】を中心に活躍の場を設けられることになりました。

 しかし、そうした「真っ当に優秀なカード」とは別方向に強力なカードとして、「名推理」という魔法カードが現れていたことには触れておかなければなりません。

相手プレイヤーはモンスターのレベルを宣言する。通常召喚が可能なモンスターが出るまで自分のデッキからカードをめくる。出たモンスターが宣言されたレベルと同じ場合、めくったカードを全て墓地へ送る。違う場合、出たモンスターを特殊召喚し、残りのカードを墓地へ送る。

 一見して非常に込み入ったテキストですが、簡単にまとめると「デッキトップをめくっていき、最初に当たったモンスターを特殊召喚できるが、相手が宣言したレベルと同じだった場合、それを墓地に送らなければならない」というような効果です。つまり自分ではなく「相手が名推理するカード」であり、相手のカード知識によって成功率が変わる珍しいカードでもあります。

 例えば、既に「巨大化」を見ている場合にこのカードを発動された時、ある程度ゲームに理解のあるプレイヤーであれば間違いなく「レベル2」を宣言してくるでしょう。「名推理」が採用されているということは高確率でコンボデッキであり、そして「巨大化」を使用するコンボデッキは十中八九【デビフラ1キル】に絞られるからです。

 もちろん、コンボなどは特に考えずに漠然と「名推理」が使われているケースもなくはないですが、その場合はそもそも「名推理」を撃たれてもそれほど怖くはないため、このパターンを考慮に入れる必要はないでしょう。

花開く【デビフラ1キル】 ワンショットに全てをかけるデッキ

 上述の通り、この「名推理」というカードは主にコンボデッキで使われることになるカードです。基本的に悪用前提のカードであり、【八汰ロック】【トマハン】で使われるようなカードではありません。

 第3期当時においては、後攻1キルデッキである【デビフラ1キル】、そして先攻1キルデッキの【サイエンカタパ】で使われていくことになりました。

 このうち、【サイエンカタパ】はまだ誕生していなかったため、ここでは【デビフラ1キル】のみを取り上げます。詳細は上記関連ページにまとめていますが、一言で申し上げれば攻撃力9000の「青眼の究極竜」で一撃必殺を狙うデッキです。

 第2期ではキーカードの「巨大化」が早々に規制されてしまい、僅か5日で姿を消している短命のデッキでもあります。その後、2002年1月1日の制限改訂で無制限カードに制限解除されているものの、その時期はその時期で【八汰ロック】【宝札エクゾディア】、そして【現世と冥界の逆転】の全盛期であり、やはり活躍の機会は訪れていません。

 高い地力を持ちながらも何かとチャンスに恵まれなかった不遇のデッキではありましたが、この時に「名推理」を得たことで遂に主流デッキの一つとして花開くことになりました。

 単純に展開パターンに厚みが出たことも利点の一つですが、何よりも召喚権を使わずに「デビル・フランケン」を用意できる事実がこのデッキの強みを引き出しています。これまではデッキの性質上、コンボを決めても僅かにダメージが足りないというシチュエーションに陥ることも少なくありませんでしたが、召喚権を残していればしっかりとライフを削り切ることができるでしょう。

 また、デッキ内のモンスターも「キラー・トマト」「黒き森のウィッチ(エラッタ前)」のレベル4、「クリッター(エラッタ前)」のレベル3、そして「デビル・フランケン」のレベル2と見事にばらけており、基本的にどれを引いても困ることがありません。相手側としてはレベル2を宣言せざるを得ませんが、何が出ても結局は「デビル・フランケン」に繋がってしまいます。

 こうしたデッキパワーの高さもさることながら、メタゲームにおける影響力の大きさも尋常ではありません。

 この時期の主流デッキはドローロック、ハンデスによるリソースの締め上げをメインの勝ち筋に据えており、必然的にやや低速であるという特徴がありました。これ自体は欠点と呼べるほどの弱みではありませんが、【デビフラ1キル】のようなワンショットデッキを相手にする場合は話が変わります。

 とりわけ【八汰ロック】は性質上フィールドを空けるケースが非常に多く、結果的に友情コンボに近い状況に陥ってしまうことも少なくありません。ゲーム序盤に「八汰烏」に召喚権を割いてソフトロックを狙いにいった瞬間、返しのターンに9000ダメージで即死するというのはその最もたるシチュエーションでしょう。

 【サイエンカタパ】での活躍が目を引く「名推理」ではありますが、このように【デビフラ1キル】を強固に支えていたカードであることも忘れてはならないのではないでしょうか。

 

突然変異 当初は鳴かず飛ばず

 「名推理」と同じく悪用向きのカードとして、「突然変異」という魔法カードも現れています。

自分のフィールド上モンスター1体を生け贄に捧げる。生け贄に捧げたモンスターのレベルと同じレベルの融合モンスターを融合デッキから特殊召喚する。

 モンスター1体をコストとし、それと同レベルの融合モンスターを特殊召喚するというトリッキーなカードです。「デビル・フランケン」とは相互互換の関係であり、こちらは特殊召喚できるモンスターに制約があり、さらにカード1枚を失ってしまう弱みがあります。

 とはいえ、それを踏まえても強力なカードであることは言うまでもありません。実際に第4期では【変異カオス】の中核カードとして猛威を振るい、その後も【デミスドーザー】でサポートを務めるなどの活躍をしたため、最終的には2007年9月1日に禁止カードに指定されることになりました。

 しかしながら、この時期はカードプールの関係上「デビル・フランケン」と比べて遥かに使いにくく、積極的にデッキに採用されるようなカードではなかったのは事実です。

 単純にアドバンテージを失ってしまう都合もありますが、何よりこのカードの「種」となるモンスターがほとんどおらず、辛うじて「サウザンド・アイズ・サクリファイス」に対する「スケープ・ゴート」、「魔人 ダーク・バルター」に対する「ヴァンパイア・ロード」など、実用レベルで活用できるケースはごく一部に限られていました。

 流石にこの状況では強いとは言えず、利便性という面でも「デビル・フランケン」に大きく水をあけられてしまっていることは明らかです。これを活かす専用デッキとして【変異バルター】や【変異サウサク】なども考案されてはいましたが、地力の低さからおおむねファンデッキとして見られていました。

 ちなみに、あくまでも個人的な意見ですが、この「突然変異」は禁止カードの中では大人しい部類のカードであると考えています。禁止期間の長さから独特な威圧感を放ってはいるものの、結局のところ「デビル・フランケン」の相互互換でしかなく、冷静に見ればカードパワー自体は「同族感染ウィルス」並と言えるのではないでしょうか。

 

【後編に続く】

 「新たなる支配者」に収録されていたカードのうち、何らかのコンボで悪用されることが多かったものについては以上です。

 どちらも一見して強さを理解しにくいカードであり、他のカードと組み合わせることで真価を発揮するタイプとなっています。しかしその分ポテンシャルは高く、特に「名推理」は現在でも一部のデッキでキーカードを務めているほどです。

 また、同収録の「大逆転クイズ」も分類上はここに含まれるカードでしょう。こちらはカードパワー的に実環境での活躍はありませんでしたが、遊戯王オンラインではルールの違いから規制経験もあったカードです。

 このように、パワーカードやコンボパーツの収録が多かったパックでしたが、実はもう一つだけ歴史的に大きな出来事があったことにも触れておく必要があるでしょう。

 後編に続きます。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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