突然変異(メタモルフォーゼ)がいまだに禁止カードから緩和されない理由とは

2018年10月13日

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【前書き】

 遊戯王OCGに存在する禁止カードの中に、「突然変異」と呼ばれるカードが存在します。

自分フィールド上モンスター1体を生け贄に捧げる。生け贄に捧げたモンスターのレベルと同じレベルの融合モンスターを融合デッキから特殊召喚する。

 自分フィールドのモンスター1体をリリースし、そのレベルに等しい融合モンスター1体をEXデッキから特殊召喚する効果を持った魔法カードです。かつて第4期に【変異カオス】のキーカードとして、そして第5期に【デミスドーザー】のサポートとして暴れ回ったことから禁止カードに指定されたという経歴の持ち主として知られます。

 スペックを見る場合、レベルを揃える必要があるという制限、またカード・アドバンテージを失うなどのデメリットはありますが、高レベルの融合モンスターには「ナチュル・エクストリオ」などの強力な制圧系モンスターが存在します。そのため、【融合召喚】における踏み倒し手段の一つと考えれば「それなりに」有用なカードであるとは言えるでしょう。

 しかし、類似カードである「デビル・フランケン」と比べてしまえばほぼ下位互換の性能でしかなく、魔法カードゆえにサーチ・リクルートにも対応しないなど、制約や腐りやすさを考慮すれば到底実用レベルの性能ではありません。長年禁止カードに指定され続けている関係でパワーカードと誤解されることも多いですが、今となっては完全に時代に取り残されたカードです。

 この記事では、そんな「突然変異」が未だに禁止カード指定を受け続けている理由について考察いたします。

 

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突然変異は弱い? 悪用方法もほぼない微妙カード

 最も有力と思われる理由があるとすれば、それは恐らく「何らかのコンボに悪用される危険性があるから」という結論に着地することになるでしょう。

 実際、前書きにて取り上げた「ナチュル・エクストリオ」にアクセスできるカードは「デビル・フランケン」を除けばいずれもロマン的な側面が強く、それらと比べれば「突然変異」はまだ使い出があると言えなくもありません。現在のカードプールでは「時械神」などの用意が簡単なレベル10モンスターも多く、シンクロ召喚のギミックを絡めればメインデッキの圧迫も最小限に抑えることができます。

 しかし、そこまでするくらいなら素直に「デビル・フランケン」を使えばいい、という話に逆戻りしてしまうこともまた事実です。

 というのも、「突然変異」を真面目に使うことを考える場合、デッキ構築段階ですら「突然変異」以外では出せない融合モンスターにエクストラ枠を圧迫されるほか、実際のデュエルではサーチ不可能な「突然変異」を引き込んだ上で種となるモンスターを用意するという難題を乗り越える必要があります。なおかつ、そこまで苦労したところで得られるのは高レベル融合モンスターが1体だけであり、全く労力に見合った対価とは言えません。

 実際のところ、「突然変異」にできることは大抵「デビル・フランケン」で代用可能であり、「突然変異」側の優位性はライフコストの有無程度しか残らないという現実があります。

 つまり結論として、「突然変異」は悪用に向いたカードではなく、できたとしても非常に達成が困難であり、労力に見合った対価が得られないためそもそも悪用する意味がないということになります。

 ですが、そうした状況であっても「突然変異」が今なお禁止カード指定を受け続けている現実は動きません。そこに何らかの理由が存在することは明白であり、そうでないとしたら「単に放置されているだけ(※)」ということになってしまいます。

(※個人的には、実際忘れられているだけではないのか? とも思うのですが、ここではその仮説はあえて無視します)

 ともあれ、カードパワー的な問題がないのであれば、次点の候補は「商業的な理由」に行き着きます。

 具体的には、あるカードを規制強化・緩和することで開発側に何らかの不利益が発生する場合、その実行が見送られるのはやむを得ない部分もあります。これは遊戯王OCG界隈ではよく起こることであり、例えば「水晶機巧-ハリファイバー」が禁止カード化されないのも恐らくはこの辺りが理由でしょう。

 しかし、「突然変異」が規制緩和されることで売り上げないし評判が落ちる可能性というのは、素人考えではありますが万に一つもないのではないかと思われます。また、仮にあったとしても媒体の巨大さを鑑みれば誤差でしかなく、むしろ「禁止カードに居座り続けることの不自然さ」を上回っているとはとても思えない、というのが正直なところです。

 

【まとめ】

 つまり、これらを総括して考える限りにおいて、「突然変異」が禁止カードに指定されている理由は「そもそも何もない」という結論に収まってしまう格好となります。つまり、かつての「同族感染ウィルス」がそうであったように、禁止カードに指定されていること自体が何かの間違いのようなカードであり、緩和される時はあっさり緩和されるようなカードなのではないでしょうか。

 ……こんなことを考察して一体何の意味があるのかとも思いましたが、残念なことに否定材料が全く見当たらず、出てしまったものは仕方がないと諦めて記事にしたためた次第です。もしかすると何か見落としがあるのかもしれないとも考えましたが、考えれば考えるほど「突然変異」の弱さが浮き彫りになってしまい、これ以上は私個人の発想力を超えているため、この辺りで考察を切り上げることといたします。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。