2020年でもデビルフランケンで遊びたい【先攻ワンキル率ほぼ100%】

2020年5月5日

【前書き】

 「デビル・フランケン」というモンスターが存在します。

 かつて【デビフラ1キル】のキーカードとして一世を風靡した大物であり、第5期中頃~第8期終盤に至るまで禁止カード指定を受けていたモンスターです。さらに、第9期には一旦無制限カードに緩和された後に再び制限カードに逆戻りするというある種の偉業も達成しており、名実ともにOCG屈指のパワーカードであると言えるでしょう。

 もっとも、流石に今となっては全盛期ほどの存在感は示せておらず、環境レベルではあまり採用実績を残せていないというのが実情です。しかし、それでもカードパワーの高さそのものは決して衰えておらず、実際に2020年4月改訂ではルール改訂の影響でまたしても制限カード行きになってしまっています。

 この記事では、そんな「デビル・フランケン」のポテンシャルを最大限に引き出し、思う存分に遊び倒すための各種考察を重ねていきます。

 

【事前研究】サーチ及びリクルート手段の考察

 まずは事前研究として、「デビル・フランケン」のサーチ及びリクルート手段の考察(※)をしていきます。

(※考察はいらないので結論だけ知りたい、という方は次の項目まで、ほぼ100%先攻ワンキルについてだけ知りたい場合は最後の項目まで飛ばしてください)

 「闇属性・下級・低ステータスの機械族」という恵まれたカタログスペックを持つ「デビル・フランケン」というモンスターですが、意外なことに実戦レベルの展開手段はさほど多くはありません。むしろ多かったらそもそも現役復帰していない(※)レベルのカードではあるのですが、だからこそ研究価値が高いテーマでもあるわけです。

(※かつては【デビフラ1キル】と言えば後攻ワンキルを指していましたが、2020年現在ではデビル・フランケン」1枚から先攻1キルが成立するルートが複数開発されているため、展開手段が増えすぎると危険であると言われています)

 

「ギアギガントX」+「プラチナガジェット」

 2020年現在において、「デビル・フランケン」の展開手段として最も注目されているのは「ギアギガント X」と「プラチナ・ガジェット」を組み合わせたギミックでしょう。

 仕組み自体は非常にシンプルで、簡単に言えば「ギアギガント X」でサーチした「デビル・フランケン」をそのまま「プラチナ・ガジェット」で特殊召喚するというものです。「ギアギガント X」はレベル4の機械族モンスター2体でエクシーズ召喚でき、「プラチナ・ガジェット」は「ギアギガント X」と任意の機械族モンスター1体でリンク召喚できるため、実質的には「レベル4モンスター2体を含む機械族モンスター3体」という比較的緩い条件で「デビル・フランケン」を展開できます。

 そのため、【機械族】系列デッキでは無理なくギミックを仕込めることが多く、例えば【ABC】であれば「ユニオン格納庫」+「ゴールド・ガジェット」などのパターンで「デビル・フランケン」に繋がります。状況によっては同じ初動で「ABC-ドラゴン・バスター」を同時に立てる(※)こともできるため、出張セットとして組み込む価値は十分にあるのではないでしょうか。

(※記事スペースの都合上詳しい解説は省きますが、とりあえず分かる人向けに「手札にSS可能なユニオン、格納庫CGCDrBPC1B2AXABCデビフラ」の呪文だけ残しておきます)

 しかしながら、「プラチナ・ガジェット」を使う関係で「デビル・フランケン」を置く位置がモンスターゾーン中央または左右端で固定されてしまう問題があるため、後述の「リプロドクス」による種族変更ギミックを利用することはできなくなります。

 よって【デビフラワンキル】のギミックとして活用することは難しく、これに特化した専用デッキを組む場合に限っては残念ながらあまり役には立ちません。

 

「ギアギガントX」+「二重召喚」系カード

 かなり単純なゴリ押しですが、それだけに安定している展開手段です。

 ざっくり言うと上記の「プラチナ・ガジェット」の役割を「二重召喚」系カードで代用したギミックであり、見た目に反してカードの消費枚数そのものは変わっていません。メインデッキに枠を取られる関係でギミック自体の汎用性は低いですが、その代わり「プラチナ・ガジェット」を経由する必要がなくなるため、リプロドクス」からのワンキルを組み込めるのが最大のメリットです。

 候補となるのは「二重召喚」「磁力の召喚円 LV2」の2枚が筆頭ですが、実はこうした直接的な展開カードだけでなく、「自力で特殊召喚可能なチューナー」も疑似的な「二重召喚」として機能するという知識は絶対に押さえておくべきでしょう。

 具体的なギミックは下記の通りです。

・派生ルート 「ギアギガント X」+「チューナー」

 

①:「ギアギガント X」「任意のチューナー」の2体を素材に「水晶機巧-ハリファイバー」をリンク召喚する。

 

②:適当なハリ展開を利用してモンスターを3体以上並べ、「鎖龍蛇-スカルデット」をリンク召喚する。

 

③:「鎖龍蛇-スカルデット」の効果で「デビル・フランケン」を手札から特殊召喚する。

 

 手順②が若干手抜きですが、仕組みとしては「ハリ+スカルデット」のセットに「ギアギガント X」を組み合わせただけの単純なコンボです。「二重召喚」系カードと違い単体で完結しないのが弱点ですが、その代わり「デビル・フランケン」以外の展開にもギミックを流用できるため、汎用性という観点においては明らかにこちらが優れています。

 また、「緊急テレポート」などの「チューナーを展開できるカード」も当然これと同じことができるため、【デビフラワンキル】の専用デッキを組む場合はこのギミックを土台にする型が最もメジャーなのではないでしょうか。

 その他、更なる派生コンボとしては、「トランスターン」や「ダウンビート」などの入れ換え系カードも実用圏内に入ります。

 単純にこれ自体が2枚初動であることに加え、上記展開においてギアギガント X」でサーチするカードを「ハック・ワーム」などに切り替えるだけで「二重召喚」と同じ働きができるため、ギミックに厚みを持たせたいのであれば採用を検討してみても面白いかもしれません。

 

ロードウォリアーからリクルートする

 これも非常に有名なデビフラ展開手段の1つです。

 「ロード・ウォリアー」のリクルート効果で直接「デビル・フランケン」を呼び出すギミックであり、実質的には「ロード・ウォリアー」をシンクロ召喚するために必要なカードがそのまま初動の条件となります。正規の指定チューナーは「ロード・シンクロン」ですが、実際のところ「クイック・シンクロン」から出す方が遥かに簡単であるため、非チューナー側にはレベル1及びレベル2のモンスターを1体ずつ揃えなければなりません。

 つまり、ロード・ウォリアー」を立てるには「特定のチューナー+特定レベルの非チューナー2体」という非常に限定的な条件を要求されるということで、見た目の印象とは裏腹に極めて重いモンスターです。下手をするとシューティング・クェーサー・ドラゴン」を出す方が簡単とも言われるほどであり、そのため少し前までは「デビル・フランケン」の展開手段としては使いものにならないと考えられていました。

 しかし、現在のカードプールでは「ロード・ウォリアー」の出し方も以前と比べて格段に増加しており、例えばクイック・シンクロン」+任意のモンスター、あるいは「スクラップ・リサイクラー」+チューナーなどの単純な初動条件(※)だけで出せるようになっています。そしてその「クイック・シンクロン」自体もサーチ手段は非常に豊富であるため、ギミックの使い勝手はかつてとは比較になりません。

(※詳しい展開ルートはデッキ解説の項で取り上げています)

 もちろん、それでも「ロード・ウォリアー」が出しにくいモンスターであることに変わりはありませんが、先攻1キルの対価としては安い部類であり、むしろこれ以上を望むのは(規制的な意味で)危険でしょう。

 

「オルフェゴール・クリマクス」+「おろかな副葬」

 最後に取り上げるのは「オルフェゴール・クリマクス」+「おろかな副葬」のセットを利用するパターンです。

 「オルフェゴール・クリマクス」は名前の通り【オルフェゴール】専用のカウンター罠ですが、後半のサーチ効果は「闇属性の機械族」に対応しているため、「デビル・フランケン」のサーチ要員としても活用できます。墓地に落とす手段として優秀なのはやはり「おろかな副葬」ですが、場合によっては「宵星の騎士ギルス」などの【オルフェゴール】サポートを利用することもでき、その気になれば出張ギミック的な運用をすることも考えられるのではないでしょうか。

 しかし、「オルフェゴール・クリマクス」を使う場合はその制約上、同一ターン中は「闇属性の機械族」モンスターしか特殊召喚できなくなるため、肝心のデビフラギミック自体が成立しなくなってしまう致命的な弊害があります。無理やり動くのであれば「ガトリング・ドラゴン」を出してコイントスごっこで遊ぶといった余興を楽しめなくはないですが、そうしたコンボに実用性があるかどうかはまた別の話です。

 一応、この問題に関しては「オルフェゴール・クリマクス」のサーチ効果を相手ターンに使用することで解消可能ではあるため、全く実用性がないとまでは言い切れません。

 逆に言えば、このギミックは最短でも3ターン目までは何の仕事もしないということであり、個人的にはわざわざこれを使う意味は薄いと考えています。

 

現代版デビフラデッキ 「リプロドクス+リナルド」型

 以上の考察を踏まえ、現代版の【デビフラワンキル】デッキを構築してみます。

 

サンプルデッキレシピ(2020年4月1日)
モンスターカード(29枚)
×3枚 クイック・シンクロン
クリッター.
増殖するG
灰流うらら
×2枚 原始生命態ニビル
ダイナレスラー・パンクラトプス
D-HERO ディアボリックガイ
魔界発現世行きデスガイド
×1枚 エフェクト・ヴェーラー
焔聖騎士-リナルド
カーボネドン
幻獣機オライオン
ジャンク・コンバーター
デビル・フランケン
ブースト・ウォリアー
プチリュウ
幽鬼うさぎ
魔法カード(10枚)
×3枚 調律
墓穴の指名者
抹殺の指名者
×2枚  
×1枚 念動増幅装置
罠カード(1枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚 無限泡影
エクストラデッキ(15枚)
×3枚    
×2枚    
×1枚 WW-クリスタル・ベル
水晶機巧-ハリファイバー
転生炎獣アルミラージ
重爆撃禽 ボム・フェネクス
召命の神弓-アポロウーサ
聖騎士の追想 イゾルデ
D-HERO デッドリーガイ
トロイメア・フェニックス
トロイメア・ユニコーン
彼岸の黒天使 ケルビーニ
武力の軍奏
リプロドクス
LL-インディペンデント・ナイチンゲール
リンクロス
ロード・ウォリアー

 

 大方の予想通り「ロード・ウォリアー」を主軸に据えた構成であり、さながら【デビフラジャンド】とでも言うべきアーキタイプです。構造的にはクイック・シンクロン」+モンスターという組み合わせを作ることに特化した【ハリ】系デッキの一種ですが、メインギミックにあたる枠は実質デッキの半分だけで、残りの半分は自由枠となっていることが分かります。

 上記レシピではそのスペースに手札誘発及び誘発メタを詰め込んでいます(※)が、その気になれば他デッキと複合してしまうことも不可能ではありません。前項で述べた通りデビフラギミックと相性が良いアーキタイプは少なくないため、考察の余地はまだまだ残されているのではないでしょうか。

(※これはデッキビルダー必見のテクニックですが、とりあえず「誘発+指名者+パンクラ」の三種の神器を積むだけで大抵のデッキはガチ風に見せかけることができます)

 なお、誘発だけでなく「ライトニング・ストーム」なども併用する方が良いのではないかという意見もあるかと思われますが、このデッキではクイック・シンクロン」との兼ね合いから初動にモンスターが最低1枚、できれば2枚は必要になるため、ひとまずメインデッキは手札誘発で固めることを選んでいます。

 また、後攻用のサイドカードも可能なら【壊獣】系カードなどを優先した方がよく、下手にモンスター比率を弄りすぎるのは危険です。

 

回し方+展開ルート解説(ロード・ウォリアー完全特化)

 構築面の解説は以上ですが、ここからは回し方について解説していきます。

 と言っても、中核となるコンセプトは【デビフラワンキル】ギミックを何が何でも展開することだけであり、むしろそれ以外にすることが何もありません。具体的には、リプロドクス」で「デビル・フランケン」の種族をサイキック族に変えた上で「聖騎士の追想 イゾルデ」+「焔聖騎士-リナルド」のコンボから「念動増幅装置」をサーチし、無限デビフラの成立を狙うわけですが、上述の通りこの無限デビフラギミックの成立に必要なカードは「デビル・フランケン」1枚だけです。

 つまり回し方について言及できることも「デビフラを出す」以外に何もなく、とりあえずコンボの起点となる「ロード・ウォリアー」の展開ルートさえ覚えておけば十分です。

 初動札ごとに若干の差異はありますが、大部分は同じであるため「クリッター.」を例に解説します。

 

①:「クリッター.」を通常召喚し、それを素材に「転生炎獣アルミラージ」をリンク召喚する。(※「魔界発現世行きデスガイド」から動く場合は「トロイメア・フェニックス」をリンク召喚する)

 

②:「クリッター.」の効果で「クイック・シンクロン」をサーチし、自身の効果で特殊召喚する。(※発動する効果ではないため特殊召喚可能)

 

③:「転生炎獣アルミラージ」「クイック・シンクロン」の2体を素材に「水晶機巧-ハリファイバー」をリンク召喚する。

 

④:「水晶機巧-ハリファイバー」の効果で「幻獣機オライオン」をリクルートする。

 

⑤:「水晶機巧-ハリファイバー」を素材に「リンクロス」をリンク召喚し、効果でリンクトークン2体を特殊召喚する。

 

⑥:「幻獣機オライオン」「リンクトークン(1体目)」を素材に「武力の軍奏」をシンクロ召喚する。

 

⑦:「武力の軍奏」の効果で「クイック・シンクロン」を蘇生しつつ、「幻獣機オライオン」の効果で幻獣機トークンを特殊召喚する。

 

⑧:「武力の軍奏」「幻獣機トークン」の2体を素材に「彼岸の黒天使 ケルビーニ」をリンク召喚し、効果で「カーボネドン」を墓地に落とす。

 

⑨:「カーボネドン」の効果で「プチリュウ」をリクルートする。

 

⑩:「クイック・シンクロン」「リンクトークン(2体目)」「プチリュウ」の3体を素材に「ロード・ウォリアー」をシンクロ召喚する。

 

⑪:ロード・ウォリアー」の効果で「デビル・フランケン」をリクルートする。(※出す位置はエクストラモンスターゾーンの真下)

 

【ここからコンボ開始】

 

⑫:「リンクロス」「ロード・ウォリアー」の2体を素材に「リプロドクス」をリンク召喚し、効果で「デビル・フランケン」の種族をサイキック族に変更する。

 

⑬:「リプロドクス」「彼岸の黒天使 ケルビーニ」の2体を素材に「召命の神弓-アポロウーサ」をリンク召喚する。(※別の下リンク持ちでも可)

 

⑭:「デビル・フランケン」の効果で「D-HERO デッドリーガイ」を特殊召喚する。(※ライフコスト5000)

 

⑮:「D-HERO デッドリーガイ」の効果で「D-HERO ディアボリックガイ」を墓地に落とし、その効果で2体目の「D-HERO ディアボリックガイ」をリクルートする。

 

⑯:「D-HERO デッドリーガイ」「D-HERO ディアボリックガイ」の2体を素材に「聖騎士の追想 イゾルデ」をリンク召喚する。(※サーチ効果は任意)

 

⑰:「聖騎士の追想 イゾルデ」の効果で「焔聖騎士-リナルド」をリクルートする。(※コストは「念動増幅装置」)

 

⑱:「焔聖騎士-リナルド」の効果で「念動増幅装置」をサルベージする。

 

⑲:「念動増幅装置」を「デビル・フランケン」に装備する。(※無限デビフラ成立)

 

⑳:「デビル・フランケン」の効果で「LL-インディペンデント・ナイチンゲール」を特殊召喚し、効果で500バーン。

 

㉑:「デビル・フランケン」の効果で「重爆撃禽 ボム・フェネクス」を特殊召喚し、効果で2100バーン。(※フィールドの枚数によってはそれ以上のダメージ)

 

㉒:「聖騎士の追想 イゾルデ」「LL-インディペンデント・ナイチンゲール」の2体を素材に「トロイメア・ユニコーン」をリンク召喚し、効果で「重爆撃禽 ボム・フェネクス」をデッキに戻す。

 

㉓:「デビル・フランケン」の効果で「WW-クリスタル・ベル」を特殊召喚し、効果で「LL-インディペンデント・ナイチンゲール」の効果をコピーして4000バーン。

 

㉔:「デビル・フランケン」の効果で「重爆撃禽 ボム・フェネクス」を特殊召喚し、効果で2100バーン。

 

 以上によりバーンの合計ダメージが8000を超えるため、これを先攻1ターン目に行うことで先攻1キルが成立します。「クイック・シンクロン」+モンスターでルートが成立すること、なおかつその「クイック・シンクロン」に繋がるカードが11枚搭載されていることから、ざっくり計算すると成功率は約85%(※)です。

(※タイトル詐欺に見えますが、もう少しだけ待ってください)

 なお、「ジャンク・コンバーター」でも「クイック・シンクロン」をサーチすることはできますが、流石に上記の構築では重すぎるため初動札としてはカウントしていません。基本的には「聖騎士の追想 イゾルデ」でサーチ可能な手札コスト要員(※)という位置付けであり、「焔聖騎士-リナルド」の素引きケアを兼ねる「ブースト・ウォリアー」だけで十分と考えるのであれば抜いてしまっても構わない枠でしょう。

(※指名者系カード及びリクルート先の素引きが重なるとハンド枚数が足りなくなる恐れがあるため、1~2枚は必要な枠です)

 また、「クイック・シンクロン」の手札コストを墓地落としに利用できる関係上、いわゆる「初手に引いて困るカード」が実質存在しないというメリットもあります。流石にリクルート先が手札に固まって来てしまうと詰んでしまいますが、それは展開系デッキ全般に当てはまることであり、このデッキ固有の弱点とは言えません。

 一応、数少ないルートの欠陥としては、「調律」のデッキトップ落としで「デビル・フランケン」「念動増幅装置」「プチリュウ」「焔聖騎士-リナルド」のいずれかが墓地に落ちてしまうとルートが成立しなくなってしまうリスクも存在します。しかし、確率の上では1%未満でしか起こり得ない事象(※)であるため、あまり気にする必要はないでしょう。

(※「初動に「調律」を使う確率」×「パーツが墓地に落ちる確率」です)

 とはいえ、そんな【デビフラワンキル】にも弱点は多く、とりわけ手札誘発に対しては最大の注意を払う必要があります。

 しかし、その対策として墓穴の指名者」「抹殺の指名者」をそれぞれフル投入しているため、そう簡単に頓死することはありません。特に「増殖するG」に対しては「灰流うらら」と合わせて74%の確率で対処可能であり、少なくとも実戦に耐え得る程度の誘発耐性は備えているのではないでしょうか。

 

確率の限界へ 0.1%のソリティアガチャ

 タイトル回収に入ります。

 考察部分でも軽く言及している通り、「ロード・ウォリアー」を出せるカードは「クイック・シンクロン」だけではありません。初動札として最も扱いやすいのが「クイック・シンクロン」であるというだけで、その気になればいくらでも次善のカードを用意することができます。

 そうした次善の候補のうち、最も有力なのは「ライティ・ドライバー」「レフティ・ドライバー」を絡めたギミックでしょう。

 「クイック・シンクロン」と同じく代用チューナーの一種ですが、こちらは自力でモンスターを2体用意できるため、「クイック・シンクロン」と違い他のモンスターすら必要としません。レベルの低さについてもカーボネドン」のリクルート先を「エメラルド・ドラゴン」などに切り替えるだけで済むため、追加の初動札としては実に最適なギミックです。

 その場合、先攻1キルの成功率は約92%にまで上昇するため、メインの追加パーツとしてはもちろん、変則的な先攻用サイドカードとして仕込んでみるのも面白いのではないでしょうか。

 ……と、ここまでであればさほど目を引く話というわけでもないのですが、折角の機会なのでこの際とことんまで先攻1キル率を突き詰めた構築について考察してみることにします。

 

サンプルデッキレシピ(先攻1キル成功率極振り型)
モンスターカード(34枚)
×3枚 クイック・シンクロン
クリッター.
幻獣機オライオン
ブースト・ウォリアー
ライティ・ドライバー
×2枚 ジェット・シンクロン
スクラップ・リサイクラー
D-HERO ディアボリックガイ
魔界発現世行きデスガイド
マスマティシャン
×1枚 エメラルド・ドラゴン
焔聖騎士-リナルド
カース・オブ・ドラゴン
カーボネドン
ジャンク・アンカー
神樹のパラディオン
デビル・フランケン
プチリュウ
レフティ・ドライバー
魔法カード(6枚)
×3枚 調律
×2枚  
×1枚 おろかな埋葬
増援
念動増幅装置
罠カード(0枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚  
エクストラデッキ(15枚)
×3枚    
×2枚    
×1枚 (※)  

 

(※エクストラは「召命の神弓-アポロウーサ」「トロイメア・フェニックス」の2枚を抜き、代わりに「鎖龍蛇-スカルデット」「V-LAN ヒドラ」を追加)

 パッと見る限りでは適当に初動パーツを詰め込んだだけの取り留めのないリストであり、今一つ構築意図を掴めませんが、確率的には恐らく最も安定しているであろう構築です。流石に往年の【イグナイトワンキル】の完全100%ワンキルには及ばないものの、ほぼ100%成功する先攻1キルデッキと考えて差し支えありません。

 

 

 分かりやすい例として、下記のような初手を取り上げます。

・「エメラルド・ドラゴン
・「カース・オブ・ドラゴン
・「プチリュウ
・「ジャンク・アンカー
・「ジェット・シンクロン

 一見するとどうしようもない事故ハンドにしか見えませんが、実はこのような初手であっても問題なく先攻1キルが成立します。これは「ジェット・シンクロン」が「スクラップ・リサイクラー」「マスマティシャン」であっても同様で、「ジャンク・アンカー」が「幻獣機オライオン」「D-HERO ディアボリックガイ」「カーボネドン」「ブースト・ウォリアー」であっても同様です。

 あるいは、「幻獣機オライオン」2枚や「幻獣機オライオン」+「ブースト・ウォリアー」などのパターンであってもやはり先攻1キルが成立します。

 ややこしい言い方になってしまいましたが、要するに成功パターンではなく失敗パターンを個別にカウントしていった方が手っ取り早いレベルの成功率に到達しているわけです。

 

グループZ エメラルド・ドラゴン
カース・オブ・ドラゴン
プチリュウ
レフティ・ドライバー
焔聖騎士-リナルド
念動増幅装置
グループA スクラップ・リサイクラー
マスマティシャン
グループB D-HERO ディアボリックガイ
グループC カーボネドン
グループD ジェット・シンクロン
グループE ブースト・ウォリアー
グループF ジャンク・アンカー
グループG
(2枚以上引いた場合は除外)
幻獣機オライオン
グループH 神樹のパラディオン
グループI 増援
グループJ おろかな埋葬

 

組み合わせ 枠数 確率 
0.0009%
Z+A 10 0.04%
Z+B 0.008%
Z+C 0.003%
Z+D 0.008%
Z+E 0.02%
Z+F 0.003%
Z+G
(G≦1)
0.008%
Z+H 0.003%
Z+I 0.003%
Z+J 0.003%
Z+A+D 12 0.1%
Z+B+E 11 0.07%
Z+B+F 0.02%
Z+B+G
(G≦1)
11 0.04%
Z+B+H 0.02%
Z+B+I 0.02%
Z+B+J 0.02%
Z+B+C+E 12 0.1%
Z+B+C+F 10 0.04%
Z+B+C+G
(G≦1)
12 0.08%
Z+B+C+F+G
(G≦1)
13 0.1%
Z+C+E 10 0.04%
Z+C+F 0.008%
Z+C+G
(G≦1)
10 0.02%
Z+D+E 11 0.07%
Z+E+H 10 0.04%
Z+E+J 10 0.04%
Z+F+G
(G≦1)
10 0.02%
A+D 0.0009%
B+E 0.0001%
B+C+E 0.0009%
D+E 0.0001%
例外パターン
リナルド系カードを全て引く 0.005%
プチリュウ
焔聖騎士-リナルド
エメラルド・ドラゴン
カース・オブ・ドラゴン
念動増幅装置

上記5枚の中から4枚

クイック・シンクロン」または「調律

0.0009%
初動が「調律」のみ

調律」でコンボパーツが落ちる
0.08%

 

 上記パターンのうちいずれかを引き当てた場合、見事先攻1キルに失敗することができます。小数点以下の確率がデフォルトとなる狂気の世界であり、この中では0.1%すら超高確率の大当たりです。

 まるでソーシャルゲームのガチャか何かを彷彿とさせるドロップ率(※)ですが、これは別グループのカードが1枚でも混ざるとワンキルに成功してしまうためで、この辺りが確率マジックの面白いところでしょう。

(※とりあえず運試しに100回ほどソリティアガチャに挑んでみましたが、残念ながら一度も失敗することができませんでした)

 また、こうして見るとグループZ、特にバニラドラゴントリオが相当重いボトルネックになっていることも分かります。これに依存しない展開ルートだけでデッキを組むことができれば成功率は更に盤石となるため、最適化するとしたらこの部分を優先すべきでしょう。

 もっとも、実用性という観点においてはデッキスロットを使い潰してまで先攻1キルに特化する価値はあまり無いと考えていますが、こういった議論に現実的な話を持ち込むのも無粋というものであり、極限まで先攻1キルのロマンを追求するのであれば確率の限界に挑戦してみるのも一興ではないでしょうか。

 いずれにしても、これで現代版の【デビフラワンキル】に関してはある程度掘り下げることができたのではないかと思います。

 流石にこれで実戦環境に立ち向かうのはあまりお勧めしませんが、それなりに頑張って組んだ力作デッキ(当社比)ではありますので、よければ遊んでいただけると嬉しいです。

 

【まとめ】

 「デビル・フランケン」についての話は以上です。

 言わずと知れた遊戯王前半期を代表するパワーカードであり、古参プレイヤーにとっては非常に思い出深いモンスターの1体です。その活躍は【デビフラワンキル】にとどまらず汎用カードとしても圧巻で、現役時代においては数々のワンキルゲームを乱造していました。

 現在ではゲームバランスのインフレに伴い相対的に弱体化していますが、新たなギミックの発見によってカードパワーの絶対値そのものは当時以上に高まっており、今後の研究次第では再び環境レベルで注目されることもあり得るのではないでしょうか。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

著者情報:遊史

Posted by 遊史