【深淵の暗殺者1キル】(第4期)

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デッキデータ

 活躍期間 2004年3月25日~2005年前半期
 脅威度 トップメタ(2004年3月25日~2005年3月1日)
メタ内(2005年3月1日~2005年前半期)
主な仮想敵  2004年3月 【サイエンカタパ】
【ミーネ・ウイルス】
【次元斬】
【カオス】
【トマハン】
【ウイルスカオス】
2004年9月 【サイエンカタパ】
【デッキ破壊1キル】
【アビス・コントロール】
【次元斬】
【ロックバーン】
【やりくりターボ】
【ネフティス】
2005年3月 【変異カオス】
【ガジェット】
【サイドラ1キル】

 

デッキレシピ

サンプルレシピ(2004年8月5日)
モンスターカード(15枚)
×3枚 聖なる魔術師
深淵の暗殺者
×2枚 メタモルポット
×1枚 王立魔法図書館
混沌帝龍 -終焉の使者-(エラッタ前)
カオス・ソルジャー -開闢の使者-
キラー・スネーク(エラッタ前)
混沌の黒魔術師(エラッタ前)
処刑人-マキュラ
同族感染ウィルス
魔法カード(17枚)
×3枚 おろかな埋葬
死者転生
魔法石の採掘
×2枚  
×1枚 押収
大嵐
強引な番兵
強欲な壺
死者蘇生
手札抹殺
天使の施し
早すぎた埋葬
罠カード(8枚)
×3枚 サンダー・ブレイク
第六感
×2枚  
×1枚 破壊輪(エラッタ前)
リビングデッドの呼び声
エクストラデッキ(0枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚  

 

サンプルレシピ(2004年11月25日)
モンスターカード(14枚)
×3枚 聖なる魔術師
深淵の暗殺者
×2枚  
×1枚 王立魔法図書館
カオス・ソルジャー -開闢の使者-
キラー・スネーク(エラッタ前)
黒蠍-逃げ足のチック
サイバー・ポット
処刑人-マキュラ
同族感染ウィルス
メタモルポット
魔法カード(18枚)
×3枚 おろかな埋葬
死者転生
魔法石の採掘
×2枚 非常食
×1枚 悪夢の蜃気楼
押収
大嵐
苦渋の選択
強引な番兵
強欲な壺
手札抹殺
罠カード(8枚)
×3枚 ゴブリンのやりくり上手
×2枚 サンダー・ブレイク
×1枚 現世と冥界の逆転(エラッタ前)
第六感
リビングデッドの呼び声
エクストラデッキ(0枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚  

 

【デッキ解説】

 【深淵1キル】は、「深淵の暗殺者」と「魔法石の採掘」を組み合わせ、無限ループ成立を狙うコンボ・コントロールデッキです。第3期終盤に上記のカードが誕生し、無限コンボが発見されたことで成立しました。

 コンボ・コントロールデッキとあるように、完全にコンボに特化しているわけではなく、大部分はコントロールデッキの構成を土台としています。普段はコントロールデッキとして振る舞いつつ、チャンスが生まれ次第コンボを決めて勝利するというコンセプトです。

 具体的なコンボの仕組みは以下の通りです。

 

①:フィールドに「王立魔法図書館」を用意する。

 

②:手札に「深淵の暗殺者」を2枚、手札・墓地に「魔法石の採掘」を2枚揃える。

 

③:「深淵の暗殺者」2枚をコストに「魔法石の採掘」を発動し、墓地の「魔法石の採掘」を回収する。

 

④:②と同じ状況になるため、「王立魔法図書館」で無限ドローが成立する。

 

 コンボそのものにゲームを決める力はありませんが、無限ドローによって間接的に勝利が決定します。稀に相手のライフを削り切れないケースがないわけでもありませんが、その場合もやはり2、3ターンで決着がつくことがほとんどです。

 必要なカードが多いため、ゲーム最序盤にコンボを決めるのは難しいという弱みもあります。とはいえ、上述の通り元々コントロール能力に優れたデッキとして開発されていることから、これがことさらに欠点として取り上げられることは稀でした。

 総じてコンボデッキとしては非常に完成度が高く、実際に当時の環境ではトップメタの一角に至るまでに勢力を拡大しています。

 ただし上記の理由により、デッキの回し方にも明確なテンプレートが存在しないことには注意しなければなりません。都合よく最初からコンボが揃っているケースもありますが、基本的には盤面やドローしたカードを見て判断することが多く、こればかりは経験がものを言う話です。

 一応、コントロール軸からコンボ軸に切り替える基準としては、「自分がどの程度優位に立っているか」が判断基準となるでしょう。

 無理にコンボ成立を狙わなくとも勝てそうな状況であれば、失敗した時のリスクを考え、そのままコントロールデッキとして振る舞うのが丸い選択となります。逆に不利な状況に置かれているならば、最後の望みとしてコンボに向けてオールインするべきです。

 このように、その時の状況に応じて行動を決めていかなければならない関係上、第4期初頭の当時としてはプレイング難易度がやや高めのデッキでもありました。そのため、単純に使用者の数にのみ着目した場合、他のデッキと比べてシェアが小さめのデッキだったのではないでしょうか。

 

 メタゲーム面における特筆すべき点としては、当時のトップデッキ【ミーネ・ウイルス】に素で耐性を持っていたことが挙げられます。

 上記サンプルレシピにもあるように、メインデッキ内の大半のモンスターが攻撃力1500未満で占められていることから、【深淵1キル】は「死のデッキ破壊ウイルス(エラッタ前)」の被害をほとんど受けません。2004年3月~9月環境は「ウイルス地獄」の最中にあり、この影響を受けにくいという事実は十分にデッキを使う理由になり得ます。

 というより、このデッキからコンボ関連カードを抜き、【グッドスタッフ】にシフトした型が【ウイルスカオス】であったとも言えます。流石にそちらと比べると安定感は劣りますが、速度や爆発力の面では【ウイルスカオス】を上回っているというのはこれまでの解説の通りです。

 

 その後、9月の制限改訂でカードプールが大きく変動し、環境の勢力図にも多大な影響が表れました。

 仮想敵であった【ミーネ・ウイルス】が姿を消したため、相対的にメタゲームでの優位性を喪失しています。不利になったわけではありませんが、強みの1つが消えてしまったことは事実です。

 さらに、「天使の施し」を失ったことでデッキ自体も弱体化するなど、全体的に向かい風の状況に追いやられていたことは否めません。

 しかし、9月以降に流行し始める【アビス・コントロール】に対しては有利に戦うことができたため、ある意味では勢力拡大の方向へと動いていたことも確かではありました。

 基本的にビートダウンを行わないため「グラヴィティ・バインド-超重力の網-」といったロックカードを腐らせることができるほか、即死コンボを搭載していることから速度面でも勝ります。率直に言って有利なマッチアップであり、この流行に伴って次第に評価を盛り返していった形です。

 また、この【アビス・コントロール】を見据えたメタゲームの結果として、黒蠍-逃げ足のチック」を利用した無限アタックコンボに注目が集まっています。

 レベル3、攻撃力1000と当時のロックカードをことごとく回避するステータスを持ち、非常に多くの場面でフィニッシャーとしての活躍が期待できるギミックです。副次的に無限ドロー成立後はほぼ確実にゲームエンドに持ち込めるようにもなり、即死コンボデッキとしても更に磨きがかかりました。

 その他、あまりメジャーではありませんが、【やりくりターボ】ギミックと「現世と冥界の逆転(エラッタ前)」を組み合わせた無限再利用コンボも発見されています。

 簡単に言えば、「現世と冥界の逆転(エラッタ前)」の発動にチェーンして「非常食」を撃ち、デッキ入れ換え効果に「現世と冥界の逆転(エラッタ前)」を巻き込むことで無限にデッキ全てのカードを再利用するというコンボです。非常にオーバーキル的なコンボですが、これにより「無限ドローは決まったがデッキに碌なカードが残っていない」という状況に遭遇することを防げるため、プレイヤーの好みによっては採用されるケースもありました。

 

 最終的には、2005年3月の改訂で関連カードに規制が入ったことで勢いを落とし、トップメタからの撤退を余儀なくされています。

 深淵の暗殺者」の準制限カード化によってデッキの安定感が大きく損なわれ、アーキタイプとしては苦しいダメージを負ってしまった格好です。

 また「処刑人-マキュラ」の禁止カード化も手痛いダメージとなり、これによって「黒蠍-逃げ足のチック」「現世と冥界の逆転(エラッタ前)」のコンボがいずれも使用不可となりました。「王立魔法図書館」による無限ドローコンボは生き残っていますが、そもそもコンボ自体が決まりにくくなったことは致命的と言うほかありません。

 とどめとなったのが【変異カオス】の流行です。

 2005年環境におけるトップメタの襲来であり、【深淵1キル】もこの波に飲み込まれています。加えて【ガジェット】といった次世代のビートダウンデッキも頭角を現し始めており、全体的に時代の変化に適応できなくなっている気配もありました。

 それを裏付けるように以降は【深淵1キル】の使用率も次第に下がっていき、【サイドラ1キル】が現れる頃には自然消滅しています。第3期終盤に成立して以来、1年間に渡って環境で存在感を示し続けたデッキではありましたが、やはりこの時をもって現役時代を終えていたのではないでしょうか。

 

【まとめ】

 【深淵1キル】に関する話は以上です。

 コンボデッキとコントロールデッキの双方の性質を兼ね備えたハイブリッドデッキであり、それに見合ったプレイングスキルを求められる上級者向けのデッキでもありました。

 最後はカードプールや時代の変化に適応できずにフェードアウトしてしまいましたが、それでもこのデッキの活躍が今でも印象に残っているという方は少なくないのではないでしょうか。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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