【血の代償最上級】(第1期)
【デッキデータ】
活躍期間 | 1999年7月17日~12月15日 |
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脅威度 | 暗黒期(1999年7月17日~12月15日) |
主な仮想敵 | 【グッドスタッフ(下級軸)】(1999年8月26日~11月17日) |
【エクゾディア】(1999年11月18日~12月15日) |
モンスターカード(16枚) | |
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聖なる魔術師 | ×3枚 |
ヂェミナイ・エルフ | |
デーモンの召喚 | |
青眼の白龍 | |
人喰い虫 | ×2枚 |
メカ・ハンター | |
×1枚 | |
魔法カード(20枚) | |
強欲な壺 | ×3枚 |
心変わり | |
死者蘇生 | |
天使の施し | |
死者への手向け | ×2枚 |
地割れ | |
光の護封剣 | |
サンダー・ボルト | ×1枚 |
ブラック・ホール | |
罠カード(4枚) | |
血の代償 | ×3枚 |
×2枚 | |
落とし穴 | ×1枚 |
エクストラデッキ(0枚) | |
×3枚 | |
×2枚 | |
×1枚 |
【デッキ解説】
【血の代償最上級】は、「血の代償」の効果(誤解釈)で最上級モンスターの生け贄コストを踏み倒し、打点の高さを武器に戦う最上級ビートダウンデッキです。
1体につき500ライフポイントを支払う事で、通常の召喚とは別にモンスターを召喚できる。
上記は当時の「血の代償」のテキストとなりますが、これが一部の地域で「上級モンスターも生け贄無しで召喚できる」と解釈されたことにより成立しました。しかし、正しくは「上級モンスターを召喚する場合、その分の生け贄コストを払う」処理であり、実際には構築不可能なデッキとなっています。
これに関しましては、【遊戯王 環境の歴史9 第1期 血の代償騒動】の記事で詳しく取り上げています。より詳細な情報をご希望の場合、そちらをご覧ください。
そうした事情から、ここでは【血の代償最上級】が構築可能だったものと仮定した上で解説させていただきます。ご了承ください。
さて、サンプルレシピを見て分かる通り、この【血の代償最上級】は全体的に同時期の【グッドスタッフ】を下敷きとしており、分類上はその一種であることが分かります。【グッドスタッフ】との明確な違いは「血の代償」、そして「青眼の白龍」をそれぞれ3積みしている点です。
「デーモンの召喚」と合わせて上級以上のモンスターを6枚デッキに取っている格好となり、これは当時の環境では常識外れとも言える採用枚数となっていました。【グッドスタッフ(下級軸)】の記事でも触れていますが、この時期は強力な除去カードが環境に蔓延しており、モンスターの生存が難しい状況となっていたことがその理由です。
そのため、基本的に「青眼の白龍」は「血の代償」による踏み倒し召喚か、「天使の施し」と「死者蘇生」による「捨て蘇生」コンボを前提とした運用を行います。1:1交換以上を強要されてしまうと大幅なディスアドバンテージを負ってしまうため、素直に生け贄召喚するケースはまずないと言って良いでしょう。
ただし、「血の代償」に頼り切ったプランを選択した場合、「血の代償」に対処された瞬間に総崩れとなってしまうため、「青眼の白龍」以外の最上級モンスターは不採用とするのが無難です。安定性を追求するのであれば、「青眼の白龍」の採用枚数に関しても調整の余地が残されているかもしれません。
とはいえ、逆に枚数を減らしすぎてもそれはそれでコンセプトが色あせてしまうため、この部分はプレイヤーの考え方次第と言えるのではないでしょうか。
さて、この【血の代償最上級】ですが、実はデッキパワーのみを見るのであれば一般的なトップメタの範疇にありました。
確かに爆発力という面では【グッドスタッフ】を上回っていますが、構造的に事故のリスクを抱え込んでしまっていることも事実であり、ゲームバランスが崩壊するレベルの強さを持っていたわけではありません。そのため、当デッキに対する暗黒期指定に関しましては、純粋な強さからではなく「テキストの曖昧さからプレイヤーに混乱を招いた事実」を加味した上での評価となります。ご容赦ください。
その後、12月16日に販売された「EX」にて正しい裁定を記載したルールブックが同梱されたことで上記の誤解釈が払拭され、このデッキを取り巻く騒動に対して一応の解決が下される形となりました。
【まとめ】
【血の代償最上級】に関する話は以上です。
カードの効果の誤解釈からコンセプトが考案されるという、ある意味で開発側の過失の産物とも言えるデッキとなっています。当時はテキストのテンプレートが定まっておらず、テキストだけでは正確な効果が読み取れないというケースも珍しいことではありませんでした。
ここまで目を通していただき、ありがとうございます。
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