ならず者傭兵部隊 第2期最高の除去カード

2018年2月5日

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【前書き】

 【第2期の歴史33 第2期最強のアタッカー ニュート】の続きになります。ご注意ください。

 ゲーム同梱カードから「ニュート」という爆弾が現れ、プレイヤーの間で少なくない混乱が起こりました。「ヂェミナイ・エルフ」などの従来の1900アタッカーと比べて明らかに性能が抜きん出ており、販促の意図を理解しながらも買わざるを得ない状況でした。

 超高額パックの複数購入を強いられる最中、ついに待ち望んだレギュラーパックの販売が行われます。

 

【闇を制する者 OCG独自の世界観】

 2001年9月20日、「Struggle of Chaos -闇を制する者-」が販売されました。新たに50種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは1147種類となっています。

 OCGとしては異色の「原作新規カード未収録」のパックであり、OCG独自の要素が随所に散りばめられていました。パック全体のテーマとして種族間抗争が取り上げられており、収録内容は悪魔族・戦士族・ドラゴン族の3種族関連カードで占められています。

 また、OCGの世界観を匂わせるバックストーリーの展開が始まったことも特徴の一つです。「切り込み隊長」を筆頭に、今後様々なカードのイラストに登場するモンスターが多数現れており、まさに「OCGのキャラクター」とも呼べる存在として愛されていくことになります。

最高の戦士族サポート 増援

 上記の「切り込み隊長」をイラストに含むカードの中で、最も有名なカードと言えば間違いなく「増援」に他ならないでしょう。

デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に入れ、デッキをシャッフルする。

 遊戯王OCG屈指の知名度を誇る種族サポートカードにして、戦士族最大の強みとすら言える極めて強力なカードです。シンプルなテキストが示す通り、戦士族の下級モンスター1体をサーチするという効果を持っています。

 効果自体は地味ながら、その状況で最も必要なカードを持ってこられる柔軟性は尋常ではありません。通常魔法であるという点も利便性を高め、「クリッター(エラッタ前)」などのサーチャーと違ってタイムラグを挿まずにサーチが可能です。

 もはや戦士族デッキで採用されていなければ嘘とすら言える存在であり、戦士族を含むあらゆるデッキで必須カードとして名を上げていくことになります。それどころか、「異次元の戦士」や「ダーク・ヒーロー ゾンバイア」も戦士族モンスターである関係上、【グッドスタッフ】においても採用圏内に入っていたほどです。

 現在でも数多くの戦士族カテゴリデッキを支えている1枚であり、そしてこの先の時代でも活躍を続けていくことになるカードと言えるのではないでしょうか。

戦士の生還 戦士族専用サルベージ

 上記の「増援」とは別軸のサポートカードとして、「戦士の生還」という魔法カードも現れています。

自分の墓地から戦士族モンスター1体を選択して手札に加える。

 サルベージ版「増援」という印象ですが、こちらはレベル制限なく使用できる強みがあります。当時は墓地のカードを再利用する手段が乏しく、その部分を補えるこのカードは非常に高く評価されました。

 ただし、「増援」と比較した場合、全体的に見劣りする部分が多いことは否定できません。即効性、汎用性、柔軟性など様々な面において水をあけられており、こちらが優先されるケースは稀です。決して弱いわけではありませんが、少なくとも【グッドスタッフ】に入るカードではないでしょう。

 とはいえ、そもそも【グッドスタッフ】に入る「増援」の方が優秀すぎるというだけの話であり、種族サポートとしては十分な性能を持ち合わせているカードです。第2期以降、あらゆる戦士族デッキの要を務めていくことになる1枚であり、「戦士族と言えば増援と生還」と言われるほどの活躍を見せていました。

必殺仕事人 ならず者傭兵部隊

 もちろん、当パックで現れた優秀なカードはサポートカードだけではありません。生きる「死者への手向け」とも言うべき、「ならず者傭兵部隊」の誕生です。

このカードを生け贄に捧げる。フィールド上のモンスター1体を破壊する。

 自身を生け贄に任意のモンスターを除去する効果を与えられています。極めてシンプルに優秀な除去効果であり、当時としては破格とも言える扱いやすさを誇っていたモンスターです。

 これまでの除去効果持ちのモンスターは、「人喰い虫」などのリバースモンスターが主役となっていました。それ以外の起動効果や誘発効果を内蔵するタイプはいずれも扱いが難しく、唯一「異次元の戦士」が挙げられる程度です。そしてそれすら玄人向けの、悪く言えば状況を選ぶカードであり、取り回しに優れているとは言えません。

 しかし、この「ならず者傭兵部隊」の場合は何の前提条件もなく、ただ自身を生け贄にするだけで除去効果を発動できてしまいます。明らかに性能が飛び抜けて高く、当時の常識を覆す利便性を持っていたことは疑いようもありません。

 表示形式の指定がないことも大きな魅力の一つです。セットモンスターを安全に処理できるため、従来よりも格段にリバースモンスターに対処しやすくなっています。

 これまではセットモンスターへの対処には「抹殺の使徒」に依存しているところがありましたが、サーチが容易いこのカードの参戦がそれを解消している形です。正体不明のセットモンスター相手に攻めあぐねるシチュエーションが減り、危険なリバースモンスターを恐れずに攻め込めるようになりました。

 上述の通り、戦士族のモンスターカードであるという点もこのカードの評価を高めています。

 外見的には「死者への手向け」の手札コストを召喚権に差し替えたカードに過ぎませんが、実質の使い勝手の良さはその遥か上を行っています。同パック収録の「増援」、「クリッター(エラッタ前)」を始めとしたサーチャーのほか、「巨大ネズミ」などのリクルーターにも対応しており、「必要な時に引けない」という悩みを抱えることがまずありません。

 除去カードに求められる最大の資質をクリアしている格好であり、これがデッキに入っているかどうかが勝敗を左右することも珍しくなかったほどです。

 また、各種蘇生カードとの相性の良さも見逃せません。これが墓地に落ちている場合、全ての蘇生カードが除去に化けるようなものであり、非常に強力かつ実用的なコンボとして機能します。召喚権を使わずに済むというのもポイントで、事実上はノーコストの「死者への手向け」を撃っているような感覚となるでしょう。

 総評としましては、あらゆる面から見て当時最高クラスの性能を与えられた除去カードという印象です。見方によっては「サンダー・ボルト」などのパワーカードすら凌駕するポテンシャルを持っていたのではないでしょうか。

 

【後編に続く】

 「Struggle of Chaos -闇を制する者-」に収録されていたカードのうち、戦士族関連カードについては以上となります。

 現環境でも通用する「増援」や、第2期当時としては規格外の性能を与えられた「ならず者傭兵部隊」など、全体的にパワーカードの収録が多かったのが特徴です。OCG独自の要素を盛り込んでいた影響もあり、パックそのものとしても高い人気を集めていました。

 しかし、この時に現れていた優秀なカードは戦士族だけではありません。残りの悪魔族・ドラゴン族にも環境を動かしうるカードが含まれています。

 後編に続きます。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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