早すぎた制限改訂2000/5/15 許されるハンデス三種の神器

2017年12月28日

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【前書き】

 【第2期の歴史4 マハー・ヴァイロ黄金伝説 【装備ビート】の復権】の続きになります。ご注意ください。

 前弾の販売以降、多数の凶悪な禁止カードの存在によって環境は荒廃し、プレイヤーの間に少なくない混乱が巻き起こっていました。

 禁止級の凶悪カードが環境を支配する状況に開発側も事態を重く見たのか、前弾販売から一ヶ月も経たない5月15日、緊急の制限改訂が入ります。

 第1期の【エクゾディア】全盛期からは考えられない電撃的な対応であり、当時の開発側がゲームバランスの維持に注力していたことが分かる改訂です。販売戦略上の都合としても、アニメ放送中という大事な時期である認識があったのかもしれません。

 しかしながら、この改訂は実際には盛大な空回りに終わってしまう形となりました。

 

【制限改訂 2000年5月15日】

 2000年5月15日、遊戯王OCGにおいて3回目となる制限改訂が行われました。

 制限カードに指定されたカードは以下の12枚です。

ハーピィの羽根帚
封印されしエクゾディア
封印されし者の左足
封印されし者の左腕
封印されし者の右足
封印されし者の右腕
強欲な壺
心変わり
サンダー・ボルト
ブラック・ホール
遺言状
聖なるバリア -ミラーフォース-

 

 準制限カードに指定されたカードは以下の3枚です。

強奪 無制限
死者蘇生
天使の施し

 

 以上が当時コナミから下された裁断となります。

 基本的なラインナップは前回から動いていません。変更点は「ハーピィの羽根帚」「強奪」の2点のみとなっています。

 「ハーピィの羽根帚」に対する規制が準制限から制限に強化され、ゲーム中での遭遇率はある程度落ち着く形となりました。しかし、相変わらず「大嵐」が3枚積める状況は変わっていなかったため、やはり伏せカードの生存率は相当低い環境となっています。

 また、無制限カードだった「強奪」が準制限カードに指定されています。誕生から僅か一ヶ月未満での規制となり、「心変わり」と合わせて開発側がコントロール奪取カードを相当危険視していたことが分かる改訂です。

 とはいえ、誕生から間もないカードに強い規制がかかることは販売戦略上不利であると判断されたのか、ここでは準制限とワンクッション置いた形となっていました。

 ……当時の改訂状況に関しては以上となります。見て分かる通り、肝心の部分に全く規制が入っていません。

 「ハンデス三種の神器」です。

 それも一つや二つではなく、3種類全てがスルーされています。まさかの完全ノータッチであり、存在を忘れられているとしか考えられない過失です。

 対応の早さ自体は目を見張るものがありましたが、肝心の対応が杜撰では意味がありません。まさに「上げて落とす」改訂であり、当時やるせない気持ちに包まれてしまったプレイヤーも少なくなかったのではないでしょうか。

 また、そもそも変更箇所自体が少なく、この改訂の意義そのものに首を傾げる部分もあります。少なくとも、緊急で差し込んだからには一定の理由が存在してしかるべきなのですが……。

 

【当時の環境 2000年5月15日】

 「ハンデス三種の神器」に一切の規制が入らなかったため、当時の環境は前期と変わらず【グッドスタッフ】もとい【ハンデス三種の神器】に支配される形となっていました。

 制限カードとなった「ハーピィの羽根帚」に関しては、そのスペースに「大嵐」が代わりに収まる形となり、あまり大きなダメージにはなりませんでした。

 しかし、「大嵐」を多用するようになった関係上、ハンデス回避のために自分からカードを伏せにくくなりました。そのため、手札にカードを溜め込みやすくなり、相対的にハンデスが更に強化されてしまいました。直接的な変化ではないとはいえ、無視することはできない影響です。

 「強奪」については代わりとなるパーツも無く、純粋にゲーム中の遭遇率が低下する結果に収まっています。しかし、強く警戒しなければならないカードであることに変わりはなく、やはりこちらも大きな変化には繋がっていません。

 結論としましては、この時の制限改訂はほとんど何の解決にもならなかったと言わざるを得ない状況です。

 当時の遊戯王OCGは、依然としてハンデスが猛威を振るう恐ろしいカードゲームと化していました。

 

【まとめ】

 2000年5月15日に行われた制限改訂については以上です。

 僅かに調整が入ったものの全体は揺らがず、【ハンデス三種の神器】の天下は今しばらく続いていく形となります。「ハンデスを撃ったもの勝ち」というゲームバランスが改善されることはなく、コミュニケーションツールとして致命的な問題を抱えたまま第2期が進行していく状況となっていました。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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