優良戦闘サポート 収縮の誕生 【ミーネ・ウイルス】の必須カード

2018年4月4日

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【前書き】

 【第3期の歴史30 モンスターゲートの誕生 【サイエンカタパ】完成体へ】の続きになります。ご注意ください。

 「モンスターゲート」を得たことで遂に【サイエンカタパ】が本格的に牙をむき、メタゲームの支配者として君臨し始めることになりました。

 従来の先攻1キルデッキとは桁違いの凶悪さを備えており、真っ当なデッキでこれに対抗するのは至難の業と言うほかありません。この時期はまだ獲得していないデッキパーツも少なくありませんでしたが、その状態ですら圧倒的な勝率を誇っていたほどです。

 もっとも、当時は弱体化したとはいえ【カオス】が現役を務めていた時代であり、完全に【サイエンカタパ】1強の環境だったわけではありません。元々直前の環境で関連パーツが潰されていたこと、また「第六感」という先攻1キルとは別方向の脅威もあり、当初はプレイヤーの注目が【サイエンカタパ】に向いていなかった事情も一応は存在します。

 とはいえ、やはり時間の問題という印象は強く、少なくとも年内にはその脅威が浸透していったのではないでしょうか。

 

【海馬ストラク2 汎用戦闘サポート「収縮」の誕生】

 2003年12月11日、「STRUCTURE DECK-海馬編- Volume.2」と「ストラクチャーデッキ – デラックスセット -」が同時販売されました。その前者から新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは1742種類に増加しています。

 ストラクチャーの例にもれず既存カードの再録がメインとなっていた商品ですが、新規カードとして「収縮」が誕生していたことには触れておく必要があるでしょう。

フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択する。そのモンスターの元々の攻撃力はエンドフェイズまで半分になる。

 フィールドの表側表示モンスターの攻撃力をターン終了時まで半減させる効果を持っています。厳密にはもう少し複雑な処理が入るカードですが、実用面ではそのように考えても差し支えはありません。

 非常にシンプルな強さを持ったカードであり、多くの場面で戦闘補助として扱える汎用性の高さが魅力です。最上級モンスターであっても下級並の打点に落とせるため、ビートダウン中心のゲームでは非常に高い効力を発揮します。

 ただし、あくまでも他のモンスターとの併用が前提となるカードであり、これ単体では役に立たない弱みは決して無視できません。単純にモンスターを引けない場合や、相手にモンスターを除去された場合も腐ってしまいます。

 さらに、このカードの発動を止められた場合、必然的にモンスターを戦闘破壊されることになるのも苦しい弱点です。相手から攻撃を受けていたケースであれば諦めもつきますが、自分から自爆特攻をかけていた場合はテンポ・アドバンテージやライフ・アドバンテージも同時に失ってしまいます。

 何より、普通に使うだけでは結局1:1交換にしかならず、効率そのものは普通の除去カードと同等に過ぎません。決して弱いカードではありませんが、リスクばかりが大きい印象は強く、漠然と使うだけでは強みを活かしにくいカードでしょう。

 そのため、基本的には戦闘破壊や戦闘ダメージをアドバンテージに変換できるデッキで使われることになるカードです。

 第3期当時においては【トマハン】、そして「黒蠍-棘のミーネ」を擁する【ミーネ・ウイルス】において活躍の場が訪れることになりました。

 いずれも戦闘ダメージをトリガーにハンデスやサーチを行う効果を持ち、除去に戦闘を経由する「収縮」の欠点を上手く強みに変えています。収縮」自体のコンバットトリック性能も効果的に活用しやすく、相手モンスターをこのカードで返り討ちにし、返しのターンにさらに反撃を決めて莫大なアドバンテージを獲得するのも不可能ではないでしょう。

 とはいえ、この時期は【サイエンカタパ】【カオス】の脅威が色濃い時代であり、そもそも【トマハン】【ミーネ・ウイルス】自体が活躍できていなかった背景はあります。全く姿を見かけなかったわけではありませんが、主流デッキの一角として存在感を示していたわけではありません。

 そのため、やはり「収縮」の参戦が与えた影響も当初は非常に小さいものだったと考えるべきでしょう。

 

【当時の環境 2003年12月11日】

 将来的に【ミーネ・ウイルス】の栄転の助けとなる「収縮」が誕生しています。

 戦闘サポートとしては非常に使い勝手が良く、とにかく「戦闘ダメージを通すこと」を重視するデッキでは必須カード級のポテンシャルを秘めているカードです。

 反面、純粋なカードパワーはそれほど高いわけではなく、当初はあまり注目を集めていなかったカードでもあります。モンスターを除去するだけであれば素直に除去カードを使えば済む話ではあり、あえて不確実な「収縮」に頼る必要性はほとんどありません。

 単体では役に立たないという点も【グッドスタッフ】の理念と噛み合わず、【カオス】【ノーカオス】でこのカードを見かけることは稀だったのではないでしょうか。

 逆に【トマハン】【ミーネ・ウイルス】では採用枠に収まっていたというのは上述の通りですが、当時はその宿主自体の肩身が狭かった都合はあります。こうした細々とアドバンテージを積み重ねるタイプのデッキは速度的に活躍が難しく、またデッキ1枚1枚のカードパワーも【カオス】【ノーカオス】と比べて控えめです。

 【ミーネ・ウイルス】には「死のデッキ破壊ウイルス(エラッタ前)」という武器がありましたが、やはりシナジーを全面に押し出している以上は「引けなければ負け」であることは否めません。複数のカードを組み合わせるよりもパワーカードを2枚使った方が強い時代であり、またプレイヤーの認識もそのように傾いている節があったのではないでしょうか。

 

【まとめ】

 「収縮」の参戦によって起こった出来事は以上となります。

 出来事というより、正確には何も起こっていないとも言えますが、将来的には環境に影響を与えたカードとして取り上げている次第です。もちろん、活躍があったのは第3期だけでなく、第4期では【お触れホルス】などのデッキで必須カードを務めています。

 とはいえ、やはり当時は【サイエンカタパ】を除いても特に【カオス】が強く、シナジー以上に単体のカードパワーの高さが重視されるゲームバランスが成立していました。

 そして、2003年における遊戯王の出来事はこれが最後です。厳密には、同月20~21日に「PREMIUM PACK 6」が先行販売されています(新規6枚、全1748種)が、会場限定販売ゆえに配布枚数が少なかったため、ここでは誕生しなかったものとさせていただきます。

 前年と比べて明らかに多くの問題を生み出してしまった年代であり、それは遊戯王OCGという巨大なカードゲームを管理することが困難になりつつあったことの証明だったのではないでしょうか。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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