スナイプストーカー参入 何でも割れる万能カード(不確定)

2018年10月19日

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【前書き】

 【第5期の歴史1 【未来オーバー】全盛期 第5期初頭環境の後攻1キルデッキ】の続きになります。ご注意ください。

 【未来オーバー】という第5期初頭環境を代表するトップデッキの台頭により、当時のメタゲームは大きく流れを変化させました。まさしく時代の変わり目とも言える大規模な変遷であり、プレイヤーの間でも大きな話題として取り上げられています。

 また、後に【オーシャンビート】のキーカードを務める「E・HERO オーシャン」が誕生したのもこの頃(7月31日)です。ただし、これが注目されるようになるのは「E・HERO エアーマン」が制限カード化する2007年3月以降の話であり、参入直後はマイナーカードの位置付けに収まっていました。

 メタの変遷とともに来期の制限改訂が近付く中、その直前の8月にレギュラーパックによるカードプール更新が行われます。

 

(かなり健全な)サイコロゲー再び 1:「2/3」交換

 2006年8月10日、レギュラーパック「CYBERDARK IMPACT」が販売されました。新たに60種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2514種類に増加しています。

 前弾ほどではありませんが、現在でもよく知られる有名カードを多数輩出したパックです。とりわけ「虚無魔人」や「簡易融合」などは環境での活躍も見られる実戦級カードであり、特に後者は一時期は制限カード指定を受けていた時代もありました(2015年1月~10月)。

 他方では、レベルダウン!?」の参入によって【お触れホルス】界隈に動きが起こっています。

 現在の基準では物足りない性能ですが、当時としてはまずまずの優良サポートとして評価されていたカードです。

 しかし、そんな中でも最も脚光を浴びていたカードと言えば、まず間違いなく「スナイプストーカー」に他なりません。

手札を1枚捨てる。フィールド上に存在するカード1枚を選択しサイコロを1回振る。1・6以外が出た場合、選択したカードを破壊する。

 手札コスト1枚で任意のカードを破壊するという、当時の下級モンスターとしては反則的な除去効果を持っています。さらには効果の回数制限も一切設けられていないなど、状況によっては単騎で戦況を一変させうる強烈な番狂わせカードです。

 ただし、サイコロの出目によっては空振りとなってしまうなど、面白い視点からカードパワーの調整が図られています。性質としてはギャンブルカードの位置付けですが、非常にユニークなデザインが成されている名カードと言えるでしょう。

 一方、攻撃力は1500とアタッカーラインを下回っていますが、ガジェットやリクルーターには勝てる打点であり、極端に大きな弱点ではありません。総じて高水準な領域にカタログスペックが纏まっており、ノーマルカードながら当パックのトップレアとの呼び名も相応しい扱いだったのではないでしょうか。

 ただし意外なことに、この「スナイプストーカー」というカードは参入直後から環境最前線での活躍があったわけではありません。もちろん、カードパワーの高さそのものは認められていましたが、それを踏まえた上で採用を見送られる理由が存在していたことは確かです。

 というのも、この時期は「閃光の追放者」や「ハイドロゲドン」などの1600打点モンスターが幅を利かせており、そのラインに届かないモンスターは例外なく評価を落としていました。つまり、「スナイプストーカー」も同様に打点不足を起こしていたため、環境的に強みを活かせない状況に置かれていたのです。

 また、直後に「E・HERO エアーマン」が現れると更にアタッカーラインが遠のき、より一層厳しい立ち位置に追いやられることになります。「E・HERO エアーマン」自体が優秀なバック除去性能を備えていたことも向かい風で、コストを払ってまで不確定な除去に頼る必要性がそもそもなかった側面も存在します。

 それでも除去能力の高さから一部で声がかかることはありましたが、統計としてはサイドデッキ要員に収まっていることが多いカードではあったのではないでしょうか。

 その後、【サイカリエアゴーズ】や【エアブレード】が衰退する2007年3月以降の環境では急激に評価を盛り返し、一気に採用率を上げています。

 同時期に【ガジェット】が勢力を増してきたことで、相対的に打点の低さという問題が改善されたこともその一因です。むしろ【ガジェット】側がこれを使うということも少なくなく、型によっては3積みされている場合もありました。

 (ただし、手札消費の荒さから取り回しの面に難があるため、標準的には1~2枚の採用に抑えられる傾向にあったことも事実ではあります。)

 そうした活躍の結果、2007年9月の改訂では無制限から一気に制限カード行きとなり、これを軸にした構築を取ることは困難になりました。

 しかし、汎用カードとしての役割を終えたわけではなく、以降もパワーカードの1枚として環境に居場所を見出しています。むしろ枚数が絞られたことで採用率そのものは上昇に向かい、一時期はサイコロ常備の状態が続いていたこともあったほどです。

 いつかの「サイコロゲー」を思わせる状況ですが、そちらよりも遥かに健全なゲームバランスの上に成り立っていたというのは言うまでもないことでしょう。

 

【後編に続く】

 「スナイプストーカー」参入による当時の影響は以上です。

 高いポテンシャルを備えながらも誕生直後は活躍の場に恵まれず、しばらくは伸び悩む日々が続いています。しかし、活躍の土壌が整ってからは一転して環境の中心人物の一人となり、最終的には制限カード指定を下されるほどの多大な影響を及ぼしました。

 そんな優良カードを輩出した「CYBERDARK IMPACT」ですが、当パック販売により起こった出来事はこれだけではありません。それどころか、ある界隈においては革命的とすら言える変化も同時に発生しています。

 後編に続きます。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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