フォッシル・ダイナ パキケファロ誕生 メタデッキ【パキケガジェット】の成立

2019年1月11日

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【前書き】

 【第5期の歴史26 キメラテック・フォートレス・ドラゴン テキストミスが疑われたカード】の続きになります。ご注意ください。

 様々な意味で規格外のモンスター「キメラテック・フォートレス・ドラゴン」の誕生により、当時のOCG界隈に少なからず騒動が起こりました。もちろん、純粋にゲーム環境に与えた影響も大きく、とりわけ「サイバー・ドラゴン」と【機械族】全般を取り巻く状況の激変は特筆すべき事件に値するのではないでしょうか。

 そうした状況の中、その後を追うように有力な新人が現れたのは僅か3日後の出来事でした。

 

通称パキケ 特殊召喚メタの代表格

 2007年8月24日、「ザ・ヴァリュアブル・ブック10」が販売されました。その書籍同梱カードとして新たに2種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2897種類に増加しています。

 方向性や知名度は異なれど、2枚とも優秀なカードです。その内の1枚である「霧の王」は現在ではあまり知られていませんが、一時期は【帝コントロール】のミラーマッチ対策として注目された実績もあります。

 しかし、やはり本命と呼べるカードは「フォッシル・ダイナ パキケファロ」の方だったと言えるでしょう。

このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いにモンスターを特殊召喚する事ができない。このカードがリバースした時、フィールド上に存在する、特殊召喚されたモンスターを全て破壊する。

 自身がフィールドに存在する間、あらゆる特殊召喚を封じる1つ目の効果、またリバース時に「特殊召喚によってフィールドに出ているモンスター」を全て破壊する2つ目の効果を持っています。いずれも特殊召喚に関連したメタ効果であり、先出し、後出しのどちらでも対応できる柔軟性の高さが魅力となるカードです。

 特に、特殊召喚依存のゲームバランスに移行した現在では「フォッシル・ダイナ パキケファロ」1体が立つだけで機能不全を起こすデッキは少なくありません。デッキによってはこのカードの戦闘破壊すら狙えないこともあり、その場合は実質1枚でゲームを決める働きをすると言っても過言ではないでしょう。

 とはいえ、ステータスがリクルーターラインにも満たない数値に過ぎない以上、基本的にはサポートが前提となるモンスターです。もしくは、リバース時の全体除去を目当てに使い捨てる運用方法も考えられますが、この場合は他のカードでも似たようなことができるため、やはり制圧目的で使ってこそ輝くモンスターと言えます。

(そのため、後半の効果はあくまでも保険的な役割と考えておくのが無難です)

 こうした運用方法に基づいて組まれたデッキの代表が【パキケガジェット】や【メタビート】であり、大まかには「複数ターンに渡ってメタモンスターを維持する」というのがメインコンセプトに当たります。このメタモンスターというのは「フォッシル・ダイナ パキケファロ」に限らず、例えば「閃光の追放者」や「ライオウ」、あるいは「死霊騎士デスカリバー・ナイト」などがよく使われていました。

 そんな「フォッシル・ダイナ パキケファロ」の全盛期と呼べる時代は、第6期のシンクロ全盛環境において訪れています。

 というより、上記の【メタビート】の全盛期がその頃に到来しているため、それに釣られる形で「フォッシル・ダイナ パキケファロ」の評価も上がっていたという経緯です。【レスキューシンクロ】がそうであるように、シンクロ召喚特化のデッキは傾向としてモンスターが小粒になりやすく、相対的にステータスの低さが問題になりにくかったことも高評価を後押ししていました。

 現在では類似カードの増加、またサポート周りの多様化などもあって「特殊召喚メタの代表格」とまでは言えなくなっていますが、それでも依然有力候補の一角ではあり、また今後のカードプール推移によっては何らかの環境デッキで使われる可能性もあるモンスターなのではないでしょうか。

 

参入直後は弱かったパキケ 使い道が乏しい

 もっとも、そんな「フォッシル・ダイナ パキケファロ」であっても、その参入当初から活躍の機会があったわけではありません。

 2007年3月~9月はいわゆるガジェライダー環境の真っ只中、つまり特殊召喚メタが刺さらないデッキが上位を占めていたため、あえて「フォッシル・ダイナ パキケファロ」を使う意味は薄かったのは事実です。一応、【デミスドーザー】などには少なからず抑止効果がありますが、下準備の段階で「マンジュ・ゴッド」などに戦闘破壊されてしまうことが多く、結果的にはサーチメタである「ライオウ」の方が安定します。

 そうした事情から、当時の「フォッシル・ダイナ パキケファロ」はサイドカードとしてもそれほど優秀とは思われておらず、どちらかと言うと同期である「霧の王」の方が高評価を受けている状況でした。

 その後、【ダムドビート】や【ダーク・ガイア】などが現れる2007年末頃から徐々に評価が浮上していき、やがては環境屈指の有力メタとして名を馳せるようになった遅咲きのカードとも言えるでしょう。

 

【まとめ】

 「フォッシル・ダイナ パキケファロ」についての話は以上です。

 その優秀なメタ効果から一時期は特殊召喚メタの代表とまで言われたカードであり、実際に2007年末~2008年にかけてはトーナメントシーンでも大いに存在感を示していくことになります。

 その一方で、参入直後はメタゲームの関係であまり高評価は受けておらず、その強さが知られるには少々の時間を要した「やや遅咲きのカード」でもありました。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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