制限改訂2001/5/28 宝札エクゾディア強化

2018年1月31日

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【前書き】

 【第2期の歴史29 スケープ・ゴートの誕生 精霊の鏡が最も輝いた時代】の続きになります。ご注意ください。

 「LIMITED EDITION 3」から2枚の実戦級カードが誕生し、環境に対しても少なからず波紋を起こしました。とりわけ「精霊の鏡」は当時の環境に噛み合ったカードで、カードプール面だけではなくプレイング面にも影響を及ぼしています。

 また、2001年5月21日、同様にジャンプ関連の付録として「ハーピィ・レディ・SB」が現れました。こちらは環境に影響を与えることはありませんでしたが、ルール上別のカード名として扱う効果外テキストを持つなど、これまでにない独特な性質から多少の注目を集めています。

 そんな折、2001年二度目にして最後の制限改訂が行われます。

 

【制限改訂 2001年5月28日】

 2001年5月28日、遊戯王OCGにおいて8回目となる制限改訂が行われました。

 制限カードに指定されたカードは以下の26枚です。

団結の力 無制限
キラー・スネーク(エラッタ前)
サイバーポッド
人造人間-サイコ・ショッカー
封印されしエクゾディア
封印されし者の左足
封印されし者の左腕
封印されし者の右足
封印されし者の右腕
押収
巨大化
苦渋の選択
強引な番兵
強奪
強欲な壺
心変わり
サンダー・ボルト
死者蘇生
ハーピィの羽根帚
ブラック・ホール
リミッター解除
王宮の勅命(エラッタ前)
聖なるバリア -ミラーフォース-
停戦協定
魔法の筒
リビングデッドの呼び声

 

 準制限カードに指定されたカードは以下の11枚です。

カオスポッド 制限
補充要員 制限
クリッター(エラッタ前)
黒き森のウィッチ(エラッタ前)
いたずら好きな双子悪魔
大嵐
天使の施し
光の護封剣
フォース
抹殺の使徒
破壊輪(エラッタ前)

 

 無制限カードに緩和されたカードは以下の1枚です。

遺言状

 

 以上が当時コナミから下された裁断となります。変動4枚、うち3枚が規制緩和となっており、全体的に規制解除の方向に動いた改訂でした。

 まず挙げられるのは、「団結の力」が制限カードに指定されたことでしょう。単純に打点補助カードとしての性能が飛び抜けて高かったため、ゲームスピードを落とす意図があったものと思われます。

 無制限カードから一気に制限カード行きというのは若干過剰な規制にも見えますが、実際問題「団結の力」に特化したデッキに対しては準制限指定では不十分です。その一方で、【グッドスタッフ】などでは2枚積みが妥当であることを考慮すると、消去法的に「これしかない」という規制だったのではないでしょうか。

 規制緩和されたカードは「カオスポッド」「補充要員」「遺言状」の3枚です。

 制限カードだった「カオスポッド」が準制限カードに緩和されたことで【デッキ破壊】が微強化を受けています。枚数が2倍となり素引きを考慮に入れられるようになったほか、「カオスポッド」で「カオスポッド」を引く確率が上昇したことは追い風と言える状況です。

 とはいえ、劇的にデッキが強化されたわけではなく、環境での立ち位置もそれほど動いていません。

 対して、「補充要員」「遺言状」の規制緩和が環境に及ぼした影響は決して少なくありませんでした。

 「補充要員」が2枚積めるようになったことにより【宝札エクゾディア】の安定性が増しています。これまでは「手札抹殺」でパーツを巻き込んでしまった場合、ピン挿しの「補充要員」を引くまでデッキを掘り続けなければなりませんでしたが、そうした構造的な欠陥が大きく改善されました。

 「遺言状」に至っては無制限カードに解除されており、現在の価値観では正気の沙汰ではないとすら感じられる改訂です。【宝札エクゾディア】はもちろん、盤面にモンスターを並べる必要のある【宝札ビッグバン】にとっても追い風となる規制緩和であることは言うまでもありません。単純に展開パターンに厚みが出ているため、デッキが回り始めた後に手詰まりに陥ってしまうケースが減っています。

 総評としましては、【デッキ破壊】が微強化を受け、【宝札エクゾディア】が大きく強化された格好です。ただでさえ危険な先攻1キルデッキがさらに強くなってしまったことで、遊戯王OCGは再び暗黒時代へと突入していきました。

 

【当時の環境 2001年5月28日】

 上述の通り、【宝札エクゾディア】が更なる安定性を獲得し、暗黒期クラスのデッキパワーを持つに至っています。先攻1キルの成功率も上昇しており、おおよそ2回に1回は成立するという感覚です。

 もちろん、【エクゾディア】としての基本ギミックも搭載されているため、先攻1キルに失敗しても数ターン以内には特殊勝利が狙えるでしょう。コンボデッキとしての完成度の高さは当時としては圧倒的であり、その凶悪さは同じ暗黒期指定デッキの中でも上位に入ります。

 ただし、コンボデッキゆえの脆さを抱えているというのは事実です。先攻時の強さに反して後攻時は妨害で崩れやすく、とりわけ「王宮の勅命(エラッタ前)」などの永続罠に対しては成す術がありません。「押収」を始めとしたハンデスカード1枚でプランが瓦解する危険性すらある以上、相対的な脅威度は大幅に下がるのではないでしょうか。

 とはいえ、だからと言って先攻1キルが許されるわけでもありません。本来規制されるべきデッキを逆に強くしてしまった形であり、やはりこの時の規制緩和が失敗であったことはどう言い繕っても否定できないでしょう。

 

【まとめ】

 2001年5月28日の制限改訂で起こった変化については以上となります。

 全体的に規制緩和が中心となる改訂でしたが、その影響が【宝札エクゾディア】による暗黒期の到来を決定付けてしまった印象です。「補充要員」が制限カードであれば辛うじてつけ入る隙もあったと思われますが、2枚では相当厳しいものがあると言わざるを得ません。

 そして、これが2001年最後の制限改訂であるということも被害を拡大してしまっています。次の改訂は第2期終盤を待たなければならず、それまでは完全にノータッチという状況でした。

 ただし、その頃はその頃で【宝札エクゾディア】どころの話ではなくなっているのですが……。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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