【遊戯王】禁止プールにおける最強デッキについての考察

2019年9月12日

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【前書き】

 禁止カードを無制限に使用できるカードプールにおいて、最強のデッキとは果たしてどのようなものを指すのか?

 これについて完全な正解を求めることは事実上不可能と言って差し支えないのですが、それはそれとしてプレイヤーにとっては非常に気にかかる話題であることも確かです。禁止カードの導入以降、世代を超えて過去何度も繰り返されている思考実験であり、結論に違いはあれどまず間違いなく世紀末環境になるという認識においては共通しています。

 この記事では、そんな世紀末環境の実態(※)について、現代遊戯王の視点を踏まえつつ改めて考察していきます。

(※なお、ここではエラッタにより消滅したカードも禁止カードに含むものとします)

 

アーキタイプの選定 最適解は展開系デッキ?

 まずは最も重要になるアーキタイプの選定ですが、これに関しては現代遊戯王のセオリーをそのまま流用したものが指標の1つになると考えられます。

 具体的には、

 

①:展開系デッキによる先攻制圧もしくはワンキルのプラン。

 

②:展開系にメタを張った誘発系の中速コントロールのプラン。

 

 大別すればこの2種に分類可能です。もちろん、厳密にはもう少し細かい区分けが存在しますが、ここでは話を簡単にするため便宜上この2種のみにアーキタイプを限定します。

 このうち、環境がインフレを起こすと①が有利になりやすい傾向があるため、インフレの極致にあたる禁止プールでは展開系デッキの方が強くなるものと一旦仮定して話を進めます。

 

禁止プール:メインデッキの考察

 ここまで読み進めている方には必要ないかもしれませんが、念のため展開系デッキのコンセプトについても軽く言及しておきます。

 大雑把に言えば、先攻1ターン目から大量展開を行って強固な制圧布陣を敷き、そのまま反撃を許さずに押し切ることを目的としたアーキタイプ全般を指します。性質上、フリー対戦ではあまり歓迎されない傾向にあるデッキですが、単に勝つという目的においては非常に効率の良いプランです。

 また、後攻スタートのゲームにおいても持ち前のパワーを生かした盤面突破を狙いやすく、デッキによっては後攻ワンキルを標準的に視野に入れることすらできます。とにかく普通のデッキとは出力が桁違いであり、単純にデッキパワーだけを比べるのであれば間違いなく最強のアーキタイプです。

 反面、対策されると比較的脆いタイプのデッキでもあるため、その活躍の度合いは環境ごとに浮き沈みがあり、なおかつメタが煮詰まるにつれて徐々に勢いが落ち着いていくという性質があります。特に相手の妨害が濃くなる後攻時はその傾向が顕著に表れ、何らかの対策を取らなければメタゲームを生き残ることはできません。

 しかし、「対策の対策」にリソースを割きすぎると今度は肝心のデッキパワーが下がってしまうというジレンマがあり、この比重をどうするかが展開系デッキの最も大きな課題であるとも言えます。

 まとめると、メインギミックの大半を大量展開の成立に割いた、非常に攻撃的かつ短期決戦向けのアーキタイプです。

 

展開要員:デッキのメインエンジンを担うカード

 上記の前提において、メインギミックとして特に有用性が高いのは魔導サイエンティスト」などの規格外の展開力を持ったカードです。

 これらは実質1枚始動の展開要員となるため、少ないスロットによって先攻展開のギミックを組むことができ、結果的にその補助となるパーツに多くのリソースを割けるようになります。中でも「魔導サイエンティスト」はエクストラに枠を用意できる点で頭1つ抜けており(※)、禁止プールという世紀末環境においてもこれ以上に優れたカードはそう多くはありません。

(※個人的には、展開要員はサイエンとそれにアクセスするカードだけで良いとすら思っています)

 一方、「魔導サイエンティスト」を呼び込むカードの候補はいくつかありますが、禁止プール特有の選択としては「クリッター(Vol.6)」「黒き森のウィッチ(Vol.6)」の2種が挙げられます。

 1999年~2000年初頭に【エクゾディア】で猛威を振るった最初期デザインのサーチャーであり、現在のインフレとはまた別方向に壊れているカードです。単純なカードパワーはもちろんですが、何より「苦渋の選択」と組み合わせた時の威力が凄まじく、「魔導サイエンティスト」に限らずどのようなデッキでも採用を検討できるポテンシャルを秘めています。

 

誘発メタ要員:「指名者」+ハンデス系のカード

 一方、ある意味メインギミック以上に重要となるのが誘発メタのスロットです。

 OCG環境でもお馴染みの「墓穴の指名者」「抹殺の指名者」の2種については説明不要ですが、禁止プールにおいては万能ピーピング・ハンデスカードである「押収」「強引な番兵」を追加で搭載可能です。さらに、これらを疑似的にサーチできる「苦渋の選択」もカウントすれば脅威の15枠となり、ほとんどの状況で誘発を踏み潰して展開を成功させられる突破力(※)が手に入ります。

(※これを期待値で上回るには単純計算で最低15枚以上の手札誘発を積まなければなりません)

 もちろん、相手視点ではその上で「魔導サイエンティスト」を止める必要があるため、「誘発メタの枚数+サイエンの枚数」の合計分の手札誘発を初手に握ることを要求されます。

 これは平均すれば3~4枚であり、実質的にはほぼ不可能な要求です。これにより先攻の勝率が限りなく100%に近付くため、あとは後攻のゲームを詰める段階に入ります。

 

フィニッシャー:先攻制圧もしくはワンキルを直接狙うカード

 単純に勝つという目的であれば恐らく「ダーク・ダイブ・ボンバー(エラッタ前)」が最善です。

 しかし、下記で触れるサイドプランと絡めて考える場合、総合的には「トポロジック・ガンブラー・ドラゴン」によるハンデスギミックの方がよりデッキコンセプトに合致しているのではないでしょうか。

①:このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、このカード以外のモンスターがリンクモンスターのリンク先に特殊召喚された場合に発動する。自分は手札を任意の枚数ランダムに捨てる(最大2枚)。その後、捨てた数だけ相手は手札を選んで捨てる。

 OCG環境においても【ドラゴンリンク】などで使用されているギミックであり、その有用性については折り紙付きです。禁止プールであってもこれに匹敵するハンデスギミックは中々なく、特に魔導サイエンティスト」型では自然とメインギミックに組み込める強みもあります。

 とはいえ、ハンデス以外にも先攻制圧の手段は多い(※)ため、ここの選択は必ずしも「トポロジック・ガンブラー・ドラゴン」でなければならないというわけではありません。

(※むしろ墓地発動が豊富な相手に対してはハンデスの威力が半減するため、他の型で組んだ方が安定する可能性も高いです)

 ちなみに、禁止プールにおいては【エクゾディア】や「現世と冥界の逆転(エラッタ前)」などの特殊勝利系カードを使用することもできますが、これらは後述の理由により実戦では役に立たない可能性が濃厚となります。

 

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手札誘発枠は必要か?

 最低限の枠を取るべきではないかとの意見も耳にします。

 しかし、上述の通り禁止プールにおいては誘発メタの選択肢が豊富にあり、相手側も当然これを搭載してくることが予想されます。よって少量の手札誘発を用意するだけでは焼け石に水となる可能性が高く、展開系デッキに限って言えば無理に枠を捻出してまで採用する価値はありません。

 反面、「抹殺の指名者」を採用する場合には必然的に種として用意することになるため、そのチョイス(※)という意味では議論の余地がある枠です。

(※この場合、「増殖するG」や「灰流うらら」といったカードが有力候補に挙がります)

 

禁止プール:サイドデッキの考察

 一方、サイドに関してはメインとは打って変わり、結論はほぼ1択です。

 ヴィクトリー・ドラゴン」によるマッチキルを狙う、これ以上に効率的なプランは他にないのではないでしょうか。

 倫理的にどうなのかという声が聞こえてくるようですが、これまでの解説の通り禁止プールでは手札誘発に対する十分なカウンターの用意があるため、敗因として最多を占めるのは同型対決によるものと推測できます。

 具体的には、相手の先攻展開によって何もできずにゲームを落としている可能性が極めて高く、既に1敗した状態から巻き返すのは非常に困難(※)です。この後攻絶対不利の格差は相当に高い壁であり、これを多少の小細工だけでどうにかするのは実質的には不可能でしょう。

(※仮に2ゲーム目を取ったとしても3ゲーム目では1ゲーム目の焼き直しとなるため、そのまま1-2で敗北します)

 よってそもそも3ゲーム目を発生させないことこそが最上の回答であり、このゲームバランスにおいて「ヴィクトリー・ドラゴン」を使わないという選択は到底あり得ません。

 

サンプルレシピ【サイエンVドラマッチキル】

 これらの考察を踏まえ、暫定的に雛形となるデッキを試作します。

 

サンプルレシピ(禁止制限無し)
モンスターカード(13枚)
×3枚 黒き森のウィッチ(Vol.6)
魔導サイエンティスト
×2枚 クリッター(Vol.6)
×1枚 ヴィクトリー・ドラゴン
増殖するG
髑髏顔 天道虫
ドロール&ロックバード
灰流うらら
魔法カード(27枚)
×3枚 押収
おろかな埋葬
苦渋の選択
強引な番兵
強欲な壺
天使の施し
墓穴の指名者
抹殺の指名者
ワン・フォー・ワン
×2枚  
×1枚  
罠カード(0枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚  
エクストラデッキ(15枚)
×3枚  
×2枚 暗黒火炎龍
旧神ノーデン
ダイガスタ・エメラル
×1枚 ミレニアム・アイズ・サクリファイス
ラヴァルバル・チェイン
鎖龍蛇-スカルデット
スリーバーストショット・ドラゴン
トポロジック・ガンブラー・ドラゴン
トロイメア・ゴブリン
ファイアウォール・ドラゴン
LANフォリンクス
リンクリボー

 

サイドデッキ(1枚) 
×3枚  
×2枚  
×1枚 アクア・マドール

 

 特筆すべきはヴィクトリー・ドラゴン」のメイン投入です。

 上記のサイド論も決して間違ってはいないのですが、前提として同じカードプールで対戦を行う以上、これと同じプランを取ってくるプレイヤーは確実に一定数存在します。よって仮に1本目を取ったとしても安泰は得られず、結局は「ヴィクトリー・ドラゴン」を巡る戦いに行き着くため、むしろ1本目を取る意味が全くありません。

 従ってメインデッキの段階からマッチキルに狙いを定めてしまう方が無駄がなく、であれば最初から「ヴィクトリー・ドラゴン」ありきの構成に仕上げるべきです。また、必然的に後攻のゲームに勝つ必要がなくなるため、自動的に各種ワンキルデッキに耐性ができるメリット(※)も見逃せません。

(※これが上記項目で「特殊勝利系デッキは実戦向きではない」と述べた理由です)

 その他、もう1つ触れておくべき点として「髑髏顔 天道虫」の採用があります。

このカードが墓地に送られた時、自分は1000ライフポイント回復する。

 あまり良いカードではないと個人的には思います。

 しかし、ライフゲイン手段を用いずにマッチキルの準備を整える方法を見つけることができず、妥協の末に採用という結論に至りました。当然、他に良い手段があればそちらを優先した方がデッキの完成度は上がります。

 

展開ルート及びデッキの回し方について

 デッキの回し方については「サイエンが通れば終わり」以外に表現のしようがありません。

 一応もう少し噛み砕いて言えば、各種ハンデスカードによって前方確認を終えた後、「おろかな埋葬」「ワン・フォー・ワン」といったカードから「魔導サイエンティスト」にアクセスし、すみやかにマッチキルに向かうという流れです。

 具体的な展開ルートについては下記の通りとなります。

 

①:「魔導サイエンティスト」を召喚する。

 

②:「魔導サイエンティスト」で「ミレニアム・アイズ・サクリファイス」を特殊召喚し、それを素材に「リンクリボー」をリンク召喚する。

 

③:「魔導サイエンティスト」で「暗黒火炎龍」を特殊召喚する。

 

④:「暗黒火炎龍」「リンクリボー」の2体で「LANフォリンクス」(※)をリンク召喚する。(※別の下リンクで代用可)

 

⑤:「魔導サイエンティスト」で「旧神ノーデン」「暗黒火炎龍」をそれぞれ特殊召喚する。(※この時点で4000LP消費)

 

⑥:「旧神ノーデン」「暗黒火炎龍」の2体で「ラヴァルバル・チェイン」をエクシーズ召喚し、効果で「髑髏顔 天道虫」を墓地に送る。

 

⑦:「髑髏顔 天道虫」の効果で1000LP回復する。

 

⑧:「魔導サイエンティスト」で「旧神ノーデン」を特殊召喚し、「旧神ノーデン」で「髑髏顔 天道虫」を蘇生する。(※サイエンのライフコストがライフゲインで相殺されるため、無限ノーデン成立。以下ライフゲイン処理省略)

 

⑨:「旧神ノーデン」「髑髏顔 天道虫」の2体で「ダイガスタ・エメラル」をエクシーズ召喚し、効果で「旧神ノーデン」2体と「暗黒火炎龍」1体の計3体をエクストラデッキに戻し、1ドローする。

 

⑩:「ラヴァルバル・チェイン」「ダイガスタ・エメラル」の2体で「トロイメア・ゴブリン」をリンク召喚(※)する。(※効果を使用する必要はないが、「髑髏顔 天道虫」が手札に来ている場合はここで墓地に落とす)

 

⑪:「魔導サイエンティスト」で「旧神ノーデン」を特殊召喚し、「旧神ノーデン」で「髑髏顔 天道虫」を蘇生する。

 

⑫:「旧神ノーデン」「髑髏顔 天道虫」の2体で「ダイガスタ・エメラル」をエクシーズ召喚し、効果で「旧神ノーデン」「暗黒火炎龍」「ダイガスタ・エメラル」の計3体をエクストラデッキに戻し、1ドローする。

 

⑬:「LANフォリンクス」「ダイガスタ・エメラル」の2体で「スリーバーストショット・ドラゴン」(※)をリンク召喚する。(※ドラゴン族リンク3で代用可)

 

⑭:「魔導サイエンティスト」で「旧神ノーデン」を特殊召喚し、「旧神ノーデン」で「髑髏顔 天道虫」を蘇生する。

 

⑮:「旧神ノーデン」「髑髏顔 天道虫」の2体で「ダイガスタ・エメラル」をエクシーズ召喚し、効果で「旧神ノーデン」「LANフォリンクス」「ダイガスタ・エメラル」の計3体をエクストラデッキに戻し、1ドローする。

 

⑯:「スリーバーストショット・ドラゴン」「ダイガスタ・エメラル」の2体で「ファイアウォール・ドラゴン」をリンク召喚(※)する。(※効果を使用する必要はない)

 

⑰:「魔導サイエンティスト」で「旧神ノーデン」を特殊召喚し、「旧神ノーデン」で「髑髏顔 天道虫」を蘇生する。

 

⑱:「旧神ノーデン」「髑髏顔 天道虫」の2体で「ダイガスタ・エメラル」をエクシーズ召喚し、効果で「旧神ノーデン」「スリーバーストショット・ドラゴン」「ダイガスタ・エメラル」の計3体をエクストラデッキに戻し、1ドローする。

 

⑲:「ファイアウォール・ドラゴン」「ダイガスタ・エメラル」の2体で「LANフォリンクス」をリンク召喚する。

 

⑳:⑪に戻る。(※手順⑫の「ダイガスタ・エメラル」で回収するカードは「暗黒火炎龍」→「ファイアウォール・ドラゴン」に変更)

 

 この時点で無限ドロー及び無限サルベージが成立するため、後はマッチキルに必要なカードを適宜回収していきます。フルハンデスだけであれば相手の手札が3枚以下になっていれば達成可能ですが、速攻魔法などのスペルスピード2以上のカードはあらかじめ落としておく必要があるため、相手の手札内容を把握できていない場合はループ突入は必須です。

 また、墓地発動系のカードは言うまでもなく墓地に残してはならないため、その場合はここで「強引な番兵」や「墓穴の指名者」を引き込むことで解決します。なお、この段階では「ヴィクトリー・ドラゴン」を手札に引き込む必要はありません。

 その後、十分なカードが集まった後はいよいよ制圧盤面の作成に向かうことになります。

 しかし、それに至るまでの手順が優に100を超えてしまうため、ここでは詳細なルートは記載しません。結論だけを言えば先攻展開の過程で「トポロジック・ガンブラー・ドラゴン」による2ハンデスを決め、最終的には相手ドローフェイズに「リンクリボー」蘇生から更なる2ハンデスを決めるという流れに向かいます。

 返しのターンでは無限ドロー及び無限サルベージを駆使して「ヴィクトリー・ドラゴン」着地の準備を整え、そのままマッチキルを成立させます。事実上の先攻1ターン目マッチキルであり、諸々の対人問題から目を逸らせば最も勝率の高いプランと言って差し支えないのではないでしょうか。

 

結論:複雑なジャンケン

 唯一の問題があるとすれば、それは他のプレイヤーも上記と似たような結論に至る可能性が極めて高いという事実でしょう。

 実際のところ、「ヴィクトリー・ドラゴン」は非常に頭のおかしいカードです。数ある禁止カードの中でも飛び抜けて狂ったカードであり、この禁止プール環境においても間違いなく最凶のパワーを秘めています。

 さらに、この狂気は「ヴィクトリー・ドラゴン」の使用者が増えるにつれて加速度的に増大していきます。単純な話、2本先取のゲームのはずが相手だけ1勝で勝ちになる(※)という大きすぎるハンデを抱えることになるため、最終的には誰もが「ヴィクトリー・ドラゴン」を使わざるを得ないという結論に行き着いてしまうからです。

(※例えば先攻勝率9割、後攻勝率4割の場合、総合的な勝率は36%となってしまい、【Vドラ】系列のデッキには遠く及びません)

 つまり、過程や手段に差異はあれど「先攻1ターン目にマッチキルを決める」という共通のコンセプトに辿り着くということであり、実質的にはミラーマッチと大差ありません。そして上記のデッキでミラーを行えばどうなるかは火を見るよりも明らか(※)です。

(※いわゆる「複雑なジャンケン」状態に陥ります)

 一応、これとは別種のプランとして、手札誘発を30枚以上積むなどの極端な構成を取ったデッキが浮上する可能性もありますが、確率的にはかなり不安定な狙いです。例えば相手がハンデス2枚と初動札2枚を握っていた場合、後攻から勝利に向かうには「手札誘発4枚+自分が勝つためのカード1枚」という非常に都合の良い手札を握らなければならず、これをメイン戦略に組み込むのは流石に現実的ではありません。

 また、当然のことながら先攻時の安定性を捨てることになるため、やはり差し引きでは明らかにマイナスです。

 

【まとめ】

 以上のことから、禁止プール環境における最強デッキとは「先攻1ターン目マッチキル」というコンセプトに着地することが分かります。

 率直に言って地獄です。

 実際にプレイしてみれば嫌というほど体感できますが、本当にジャンケンの結果だけで全てが終わってしまうため、遊んでいて何も楽しくありません。辛うじてゲーム性のようなものが生まれるとすれば、メインギミックの負担にならない範囲で誘発を用意し、奇跡的にそれが刺さる(※)ことを祈る程度ですが、いずれにしてもプレイヤースキルが介在する余地は皆無です。

(※ちなみに、その場合もサイエンのライフコストで自滅すれば先攻キープで2ゲーム目に行けるため、2連続で誘発が刺さらなければ勝てません)

 一言確実に言えることがあるとすれば、とりあえずヴィクトリー・ドラゴン」はたとえノーリミットルールでも絶対に使用不可カードに指定しておくべきです。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。