【光と闇の竜(ライダー)】の歴史・時代ごとのデッキレシピまとめ
【前書き】
【光と闇の竜】の大まかな歴史・時代ごとのデッキレシピについてまとめています。メタゲームやデッキ概要の解説については下記のリンクをご参照ください。
2006年11月(成立直後)
モンスターカード(19枚) | |
---|---|
×3枚 | 巨大ネズミ |
素早いモモンガ | |
×2枚 | ピラミッド・タートル |
冥府の使者ゴーズ | |
光と闇の竜 | |
龍骨鬼 | |
×1枚 | クリッター(エラッタ前) |
魂を削る死霊 | |
ならず者傭兵部隊 | |
森の番人グリーン・バブーン(エラッタ前) | |
黄泉ガエル | |
魔法カード(18枚) | |
×3枚 | 封印の黄金櫃 |
×2枚 | エネミーコントローラー |
おろかな埋葬 | |
生者の書-禁断の呪術- | |
×1枚 | 押収 |
大嵐 | |
強制転移 | |
サイクロン | |
月の書 | |
天使の施し | |
貪欲な壺 | |
早すぎた埋葬 | |
ライトニング・ボルテックス | |
罠カード(3枚) | |
×3枚 | |
×2枚 | |
×1枚 | 激流葬 |
聖なるバリア -ミラーフォース- | |
破壊輪(エラッタ前) | |
エクストラデッキ(0枚) | |
×3枚 | |
×2枚 | |
×1枚 |
【光と闇の竜】はその名の通り、大型モンスターである「光と闇の竜」をフィニッシャーに据えた中速ビートダウンデッキの一種です。特殊召喚不可の制約により【生け贄召喚】のギミックを絡めることを基本とし、さらに【バブーン】や【帝コントロール】など複数のコンセプトを折衷するアーキタイプ(※)として知られます。
(※当時はカード名を縮めて【ライダー】と呼ばれていました)
成立直後の当時においては、特に【アンデット】との噛み合わせがよく選ばれる傾向にありました。【アンデット】を代表するリクルーター「ピラミッド・タートル」を基本に、当時最強格の上級アンデット「龍骨鬼」や、場持ちに優れた壁とハンデスアタッカーを兼ねる「魂を削る死霊」、また【アンデット】専用の蘇生カード「生者の書-禁断の呪術-」といったカードにより、安定して場にモンスターを残す(※)ことを狙った構成です。
(※つまり、「光と闇の竜」の生け贄を確保しやすくなるという意味でシナジーしています)
上記レシピではさらに【バブーン】の要素も取り入れているため、【アンデット】要素はやや控えめになっていますが、その分「巨大ネズミ」と「ピラミッド・タートル」のシナジーが生まれている強みもあります。これにより「森の番人グリーン・バブーン(エラッタ前)」が引けていない時でも【アンデット】軸にシフトできるなど、事故のリスクを大きく軽減できるのが魅力と言えるでしょう。
とはいえ、そんな【ライダー】であっても成立直後の時点から結果を出していたわけではありません。この時期はどちらかと言うとカジュアルデッキの一種のように見なされており、トーナメントレベルのデッキとは考えられていない状況でした。
これに関してはやはり、当時のメタゲームが【エアゴーズ】系デッキに支配されていたことが一番の理由として挙げられます。
とりわけ【エアブレード】の強さは頭一つ抜けており、この時期の【ライダー】では到底太刀打ちできないデッキパワー格差があったことは否めません。もちろん、【ライダー】側にも「冥府の使者ゴーズ」を複数枚積めるといった強みはありましたが、やはり相対的にはかなり苦しい状況に置かれていたことは事実です。
2007年3月(全盛期)
モンスターカード(21枚) | |
---|---|
×3枚 | 巨大ネズミ |
サイバー・ドラゴン | |
デス・コアラ | |
風帝ライザー | |
光と闇の竜 | |
×2枚 | |
×1枚 | お注射天使リリー |
N・グラン・モール | |
マシュマロン | |
冥府の使者ゴーズ | |
森の番人グリーン・バブーン(エラッタ前) | |
黄泉ガエル | |
魔法カード(14枚) | |
×3枚 | おろかな埋葬 |
大寒波 | |
×2枚 | エネミーコントローラー |
洗脳-ブレインコントロール(エラッタ前) | |
×1枚 | 押収 |
大嵐 | |
強奪 | |
早すぎた埋葬 | |
罠カード(5枚) | |
×3枚 | ダスト・シュート |
×2枚 | |
×1枚 | 破壊輪(エラッタ前) |
マインドクラッシュ | |
エクストラデッキ(0枚) | |
×3枚 | |
×2枚 | |
×1枚 |
そんな【光と闇の竜】の全盛期は、2007年3月以降の環境において訪れています。
規制により【エアブレード】を筆頭とするトップデッキが解体され、当時の環境が大きく低速化を迎えました。それを受けて【ガジェット】とともに躍進を遂げた格好であり、以降の半年間を2強環境に作り変えていくことになります。
しかし、先述したように【光と闇の竜】は複数の型を持っているため、基本的にはデッキの構成は大半が自由枠と言っても差し支えありません。上記レシピは俗に【寒波バブライダー】と呼ばれる型であり、【バブーンライダー】を下敷きに「大寒波」をフル投入することで【ガジェット】にメタを張った構成となります。
【ガジェット】以外にもセットカードを多用するデッキには強く、例えば【オーシャンビート】などに対しても有利を取ることができる型です。
また、上記とはやや理由が異なりますが、【デミスドーザー】に対しても1ターン限りとはいえビッグアクションを抑え込めるため、少なからず有効に働く場面もあるとされていました。
とはいえ、【オーシャンビート】にしろ【デミスドーザー】にしろ実際には「大寒波」に頼るまでもなく勝てるケースは多く、やはり実質的にはライバルである【ガジェット】を強く意識したデッキタイプだったのではないでしょうか。
【ディスクライダー】型
モンスターカード(22枚) | |
---|---|
×3枚 | カードガンナー |
D-HERO ディアボリックガイ | |
光と闇の竜 | |
×2枚 | サイバー・ドラゴン |
風帝ライザー | |
×1枚 | E・HERO エアーマン |
クリッター(エラッタ前) | |
スナイプストーカー | |
D-HERO ディスクガイ(エラッタ前) | |
D-HERO ドゥームガイ | |
N・グラン・モール | |
マジック・ストライカー | |
冥府の使者ゴーズ | |
黄泉ガエル | |
魔法カード(14枚) | |
×3枚 | デステニー・ドロー |
×2枚 | おろかな埋葬 |
増援 | |
×1枚 | 押収 |
大嵐 | |
強奪 | |
サイクロン | |
月の書 | |
貪欲な壺 | |
早すぎた埋葬 | |
罠カード(4枚) | |
×3枚 | |
×2枚 | |
×1枚 | 激流葬 |
聖なるバリア -ミラーフォース- | |
破壊輪(エラッタ前) | |
リビングデッドの呼び声 | |
エクストラデッキ(0枚) | |
×3枚 | |
×2枚 | |
×1枚 |
【寒波バブライダー】以外の型としては、「D-HERO ディスクガイ(エラッタ前)」を投入した【ディスクライダー】も有名どころの構成となります。
もちろん、ただ「D-HERO ディスクガイ(エラッタ前)」を挿すだけではなく、「D-HERO ディアボリックガイ」「D-HERO ドゥームガイ」「デステニー・ドロー」といった【D-HERO】の要素が標準的に取り入れられていました。そのため、【ディスクライダー】ではなく【デステニーライダー】と呼ばれることも多かった型です。
【ディスクライダー】の強みは何と言っても「ドロー加速能力の高さ」であり、動きの中核は「光と闇の竜」の蘇生効果で「D-HERO ディスクガイ(エラッタ前)」を釣り上げることにあります。あらかじめ「D-HERO ディスクガイ(エラッタ前)」を墓地に落としておくことで「光と闇の竜」が「死亡時に2枚ドロー」という効果を持ったモンスターに化けるため、一旦回り始めた時の粘り強さは尋常ではありません。
それ以外の特徴としては、「カードガンナー」を他のデッキより効果的に使えることも優位点に数えられます。
当時はメリットが薄かった墓地肥やし能力が比較的有効に働きやすく、単なるアタッカーに終わらない役割を与えることができました。
逆に弱みとしては、デッキ内の魔法カードの比率が高いことから「大寒波」を採用しにくいという点が挙げられます。対【ガジェット】を意識するなら確実に欲しいカードであり、これを使えないというのは地味ながら大きなハンデです。
しかし、その分デッキの回転力が上がっていることも間違いありません。結論としては、上記の【寒波バブライダー】とどちらを選ぶかはプレイヤーの好み(※)によるところも大きかったのではないでしょうか。
(※個人的な話にはなりますが、当時は【ディスクライダー】の方をメインに使っていました)
2007年9月(トップメタ~衰退期)
その後、半年間に渡って【ガジェット】と争いを繰り広げていた【光と闇の竜】でしたが、2007年9月の改訂を境に状況が大きく動くことになります。
制限改訂による弱体化、また「キメラテック・フォートレス・ドラゴン」の誕生によって【ガジェット】が失速し、相対的に【光と闇の竜】の支配力が一気に強まった形です。これ以降は【ライダー】系の実質1強環境(※)に移行することになり、2007年下半期は【光と闇の竜】の天下とも言える時代が展開されていくことになりました。
(※第2勢力として【帝コントロール】も存在していましたが、デッキコンセプトがほぼ共通していたため、【ライダー】系との区別は曖昧なところもありました)
しかし、そうした【光と闇の竜】の全盛期は意外にも長続きしませんでした。
なぜなら、2007年11月末に「ダーク・アームド・ドラゴン」が誕生し、【ダムドビート】として環境トップに躍り出たからです。
第5期当時の基準としては「ダーク・アームド・ドラゴン」のカードパワーはずば抜けており、これの召喚・活用に特化した【ダムドビート】もまた高いデッキパワーを備えていました。そのため、以降のメタゲームは【ダムドビート】と「ダムドにメタを張るデッキ」に分かれた勢力争いがひたすら繰り広げられる構図へと陥ってしまっています。
当時の【光と闇の竜】はこうした激しいメタの変動についていくことができず、間もなくメタ上位からは姿を消すことになりました。そのままの形で第5期の終わりを迎えており、環境デッキとしては事実上この瞬間をもって現役を退いた(※)ものと言えるでしょう。
(※しかし、2008年3月の改訂ではなぜか「光と闇の竜」が準制限カードに規制されています)
一方、続く第6期では【スーパードローライダー】の「初期型の」キーカードとして一世を風靡するなど、カード単体としての強さが失われたわけではありません。実際、現在でも相性のいいデッキでは声がかかるケースもあり、今後のカードプールの推移によってはまだまだ再浮上の機会は残されているのではないでしょうか。
【まとめ】
【光と闇の竜】の大まかな歴史・時代ごとのデッキレシピについては以上です。
環境全体の流れについては下記リンクをご参照ください。
ディスカッション
コメント一覧
ライダーの中にはネフティス出張セットを入れた【ネフライダー】が存在していました
ライダーの全破壊と自前で復活するネフティスの相性が良かったので
コメントありがとうございます。
ネフティスは純構築はもちろん、【ネフロード】などの派生構築、また【黄泉帝】に採用された実績など、様々な実績を持つ名カードだったように思います。個人的には【黄泉帝】時代の、遺言状で置いたクリッターから導き手をサーチし、黄泉ガエル蘇生からネフティスに繋ぐ動きが特に好きでした。