【Vドラコントロール】の歴史・時代ごとのデッキレシピまとめ

【前書き】

 【Vドラコントロール】の大まかな歴史・時代ごとのデッキレシピについてまとめています。メタゲームやデッキ概要の解説については下記のリンクをご参照ください。

 

2005年9月(全盛期)

サンプルレシピ(2005年9月1日)
モンスターカード(14枚)
×3枚 デス・ラクーダ
闇の仮面
×2枚 イナゴの軍勢
スカラベの大群
魂を削る死霊
×1枚 ヴィクトリー・ドラゴン
月読命
魔法カード(7枚)
×3枚  
×2枚 悪夢の鉄檻
レベル制限B地区
×1枚 強欲な壺
光の護封剣
非常食
罠カード(19枚)
×3枚 神の宣告
天罰
光の護封壁
×2枚 グラヴィティ・バインド-超重力の網-
サンダー・ブレイク
刻の封印
マジック・ジャマー
×1枚 現世と冥界の逆転
竜の血族
エクストラデッキ(0枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚  

 

 【Vドラコントロール】は、その名前の通り「ヴィクトリー・ドラゴン」を中核に据えたマッチキルデッキの一種です。上記レシピの通り、コンセプトは純正のコントロールデッキを下敷きとしており、一部のマッチキル用パーツを除けばロック要素の色濃い構成に仕上がっています。

 具体的なマッチキル用パーツをまとめると、下記の通りとなります。

 

①:「ヴィクトリー・ドラゴン」「竜の血族」による【Vドラ】ギミック

 

②:「月読命」「闇の仮面」「刻の封印」によるドローロックギミック

 

③:「現世と冥界の逆転(エラッタ前)」「非常食」によるデッキ切れ防止ギミック

 

 これ以外にも、ハンデス効果でより安全に「ヴィクトリー・ドラゴン」の攻撃を通すための「魂を削る死霊」や、ロックを自発的に解除するパーツとしての「サンダー・ブレイク」など、本来の用途に収まらない理由で採用されているカードも少なくありません。そうした事情もあり、【Vドラコントロール】を組む場合は自然と同じようなリストになるのではないでしょうか。

(一応、「異次元の境界線」を使うタイプや、完全ロックのギミックを「魔力の枷」に変えた【枷V】なども存在しましたが、話が横道に逸れてしまうためここでは取り上げません)

 しかし、やはり【Vドラコントロール】の最大の特徴はこうしたゲームレベルのものではなく、対人関係に絡んだ各種諸問題を引き起こしてしまった罪にあります。前書きのリンク記事でも取り上げていますが、この【Vドラコントロール】こそが遊戯王OCGの「サレンダーシステムの未実装問題」を噴出させた張本人と言っても過言ではありません。

 また、別型にあたる【MCV】などの不安定なコンボデッキとは違い、それ自体が高い地力を備えていたことも問題を深刻化させていました。

 つまり、【MCV】が一部界隈のみの騒動(というより机上の空論的な話)にとどまっていた一方、【Vドラコントロール】はトーナメントシーンでも日常的に遭遇し得るレベルの問題に発展していた格好です。これにより遊戯王の「サイド戦を前提としたゲームバランス」が一部崩壊してしまい、当時の環境に対しても多大な悪影響をもたらしています。

 とはいえ、時間経過によってメインからの対策が進んでいったこと、また【お触れホルス】などのメタデッキが頭角を現していたこともあり、第3期以前ほど露骨に暗黒時代が表面化していたわけではありません。さらに、年末頃には【黄泉帝】という巨大な壁も立ち塞がるなど、【Vドラコントロール】にとっては逆風の環境に向かっていたことは確かです。

 最終的にはメタゲームはビートダウン優勢のものへと変わっていき、【Vドラコントロール】の脅威はそれほど致命的なものではなくなっていたと言えるでしょう。

 

2006年3月(一時解体)

 とはいえ、やはり「ヴィクトリー・ドラゴン」の抱える問題の本質はゲームレベルのものではないことは明らかです。

 その結果、2006年3月の制限改訂で「ヴィクトリー・ドラゴン」が禁止カードに指定され、アーキタイプもろとも解体宣言を下されることになりました。

 丁度第4期の終了とともに全盛期を終えた形であり、事実上はこの瞬間をもって環境の表舞台からは立ち去ったものと考えて差し支えないでしょう。

 

2006年9月(ほぼ虫の息)

サンプルレシピ(2006年11月16日)
モンスターカード(9枚)
×3枚 デス・ラクーダ
×2枚 イナゴの軍勢
スカラベの大群
×1枚 ヴィクトリー・ドラゴン
魂を削る死霊
魔法カード(8枚)
×3枚 異次元の境界線
×2枚 平和の使者
×1枚 天使の施し
魔力の枷
レベル制限B地区
罠カード(23枚)
×3枚 神の宣告
ダスト・シュート
天罰
マインドクラッシュ
×2枚 サンダー・ブレイク
転生の予言
マジック・ジャマー
×1枚 神の恵み
グラヴィティ・バインド-超重力の網-
竜の血族
エクストラデッキ(0枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚  

 

 ところが、その半年後の2006年9月の改訂において、突如「ヴィクトリー・ドラゴン」が制限復帰を遂げてしまうことになります。

 もちろん、これは言うまでもなく失敗改訂そのものであり、当時のプレイヤーの間でも大きな問題として取り上げられました。文字通り以前の騒動を不必要に蒸し返すような行為と言ってよく、当時の開発側が一体なぜこのような暴挙に至ったのかは不明です。

 とはいえ、この時期のカードプールでは【Vドラコントロール】を構築することは非常に困難になっていたことも事実ではあります。

 ドローロックギミックのキーカード「刻の封印」「月読命」や、デッキ切れ防止兼TODパーツの「現世と冥界の逆転(エラッタ前)」といった重要カードが軒並み禁止カード指定を受けており、マッチキルをコンセプトとして維持するのは難しい状況でした。

 代わりのパーツとして「魔力の枷」、あるいは同年11月に獲得した「転生の予言」などを取り入れて生存を図ることも一応は可能でしたが、1年前の構成と比べると随所に綻びが目立ちます。

 何より、そもそもロックパーツである「グラヴィティ・バインド-超重力の網-」「レベル制限B地区」「光の護封壁」自体に厳しい規制が入っていたことが致命的で、以前のような安定性の高いコントロールデッキは構築困難な状況だったのです。

(その結果、「異次元の境界線」や「平和の使者」などに頼らざるを得ない状況に陥っていました)

 加えて、単純にこれ以降のメタがインフレ環境に移行していたことも大きな要因に当たります。

 トップデッキである【エアブレード】を筆頭に、【ダークゴーズ】や【サイカリエアゴーズ】などの【エアゴーズ】系デッキ、また【チェーンバーン】という強力な地雷デッキの影もあり、根本的に【Vドラコントロール】では遅すぎてゲームについていけない状況にあったことは否定できません。

 それでなくとも、ほぼ全てのデッキに3積みされる「E・HERO エアーマン」によって容易にロックを崩されてしまう危険性が高く、天罰」や「ダスト・シュート」などを握っていなければ安泰は得られない始末です。そうした厳しい背景もあり、やはり【Vドラコントロール】に限らずロックデッキ全般にとっても厳しすぎる向かい風が吹いていた環境だったのではないでしょうか。

 

2007年3月(完全解体)

 結局、2007年3月の改訂では「ヴィクトリー・ドラゴン」が早々に禁止カードに逆戻りを果たし、マッチキル界隈の騒動にも一応の決着がつくこととなります。

 以降は一度も現役復帰を遂げておらず、禁止カードの席に封印され続けたまま今日を迎えている形です。もちろん、今後も制限緩和の見込みは皆無であることはこれまでの解説の通りであり、誇張抜きに「生まれてこなかったことにするのが最善」という評価がふさわしい恐るべきカードと言うほかありません。

 ちなみに、現在では世界大会の入賞賞品としてマッチキルモンスターが贈られることが恒例となっていますが、それらには「公式のデュエルでは使用できません」という文言が例外なく明記されています。そうした公式の扱いからも、マッチキルモンスターの代表たる「ヴィクトリー・ドラゴン」の存在を絶対に許すべきではない、という強いスタンスが現れていると言えるのではないでしょうか。

 

【まとめ】

 【Vドラコントロール】の大まかな歴史・時代ごとのデッキレシピについては以上です。

 環境全体の流れについては下記リンクをご参照ください。