制限改訂2010/3 【ライトロード】環境の終わり

2019年4月18日

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【前書き】

 【第6期の歴史33 【神光の宣告者】全盛期 メタデッキとしての活躍】の続きになります。ご注意ください。

 「神光の宣告者」の誕生によって専用デッキである【神光の宣告者】が成立し、環境の一角に姿を見せるようになりました。これは同時期に現れていた【インフェルニティ】に対するメタデッキとしての役割を期待されていた側面が大きく、単純なデッキパワーだけでは語り切れない活躍を見せていたアーキタイプです。

 新勢力の台頭によってメタゲームが様変わりする最中、続く3月に第6期最後となる制限改訂が行われることになります。

 

制限改訂 2010年3月1日

2010年3月1日、遊戯王OCGにおいて27回目となる制限改訂が行われました。

 禁止カードに指定されたカードは以下の45枚です。

ヴィクトリー・ドラゴン
混沌帝龍 -終焉の使者-(エラッタ前)
カオス・ソルジャー -開闢の使者-
キラー・スネーク(エラッタ前)
黒き森のウィッチ(エラッタ前)
混沌の黒魔術師(エラッタ前)
サイバーポッド
サウザンド・アイズ・サクリファイス
処刑人-マキュラ
聖なる魔術師
ダーク・ダイブ・ボンバー(エラッタ前)
月読命
D-HERO ディスクガイ(エラッタ前)
デビル・フランケン
同族感染ウィルス
ファイバーポッド
魔導サイエンティスト
八汰烏
悪夢の蜃気楼
いたずら好きな双子悪魔
王家の神殿(エラッタ前)
押収
苦渋の選択
強引な番兵
強奪
強欲な壺
心変わり
サンダー・ボルト
次元融合
死者蘇生
生還の宝札
蝶の短剣-エルマ
天使の施し
ハーピィの羽根帚
早すぎた埋葬
ブラック・ホール
突然変異
遺言状
王宮の勅命(エラッタ前)
現世と冥界の逆転(エラッタ前)
死のデッキ破壊ウイルス(エラッタ前)
第六感
刻の封印
破壊輪(エラッタ前)
ラストバトル!

 

 制限カードに指定されたカードは以下の70枚です。

カオス・ソーサラー
トラゴエディア 無制限
ネクロ・ガードナー 無制限
ネクロフェイス
馬頭鬼
ライトロード・サモナー ルミナス 無制限
異次元からの埋葬 無制限
おろかな埋葬
デステニー・ドロー 無制限
光の援軍 無制限
闇の誘惑
マインドクラッシュ
マジカル・エクスプロージョン 無制限
E・HERO エアーマン
カードガンナー
剣闘獣ベストロウリィ
クリッター(エラッタ前)
ゴヨウ・ガーディアン(エラッタ前)
召喚僧サモンプリースト
スナイプストーカー
ゾンビキャリア
ダーク・アームド・ドラゴン
魂を削る死霊
深淵の暗殺者
N・グラン・モール
氷結界の龍 ブリューナク(エラッタ前)
封印されしエクゾディア
封印されし者の左足
封印されし者の左腕
封印されし者の右足
封印されし者の右腕
BF-疾風のゲイル
ブラック・ローズ・ドラゴン
マシュマロン
冥府の使者ゴーズ
メタモルポット
メンタルマスター
レスキューキャット(エラッタ前)
大嵐
オーバーロード・フュージョン
巨大化
緊急テレポート
高等儀式術
サイクロン
スケープ・ゴート
精神操作
洗脳-ブレインコントロール(エラッタ前)
増援
大寒波
手札抹殺
ハリケーン
光の護封剣
未来融合-フューチャー・フュージョン(エラッタ前)
名推理
モンスターゲート
リミッター解除
レベル制限B地区
ワン・フォー・ワン
異次元からの帰還
おジャマトリオ
神の宣告
グラヴィティ・バインド-超重力の網-
激流葬
聖なるバリア -ミラーフォース-
ダスト・シュート
停戦協定
転生の予言
光の護封壁
魔法の筒
リビングデッドの呼び声

 

 準制限カードに指定されたカードは以下の20枚です。

オネスト 無制限
サイバー・ドラゴン 制限
終焉の王デミス 制限
ダンディライオン 制限
黄泉ガエル 制限
黒い旋風 無制限
団結の力 制限
王宮のお触れ 無制限
王宮の弾圧 無制限
スキルドレイン 無制限
ゴブリンゾンビ
裁きの龍
D-HERO ディアボリックガイ
氷結界の虎王ドゥローレン
ローンファイア・ブロッサム
連鎖爆撃
封印の黄金櫃
魔法石の採掘
血の代償
奈落の落とし穴

 

 無制限カードに緩和されたカードは以下の2枚です。

闇の仮面
地砕き 制限

 

 以上が当時コナミから下された裁断となります。変動25枚、うち規制強化が18枚、規制緩和が7枚となっており、平均的な改訂と比べて規制枚数がかなり多かった改訂です。

 反面、禁止カードに関しては規制強化、緩和のいずれも行われないノータッチの改訂であり、その意味では4枚もの禁止カードを輩出した前回の2009年9月改訂ほどには致命的な状況には陥っていなかったと言えるでしょう。

 

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【ライトロード】への規制

 「光の援軍」「ライトロード・サモナー ルミナス」の制限カード化を筆頭に、当時のトップデッキであった【ライトロード】に対して様々な規制が加わっています。

 光の援軍」「ライトロード・サモナー ルミナス」の2枚はどのような型であっても3積み確定と言われていたほどの最重要パーツであり、これに対する制限カード指定は非常に大きなダメージです。特に「ライトロード・サモナー ルミナス」は【ライトロード】の横展開能力を支える屋台骨のような役割を担っていたため、速度と安定性の双方を大幅に損なってしまうことになりました。

 また、上記ほど致命的ではないものの「オネスト」の準制限カード化、「ネクロ・ガードナー」の制限カード化もダメージとしては無視できません。

 これにより戦闘面における優位性が一気に低下し、これまでのように火力で押し切るプラン(※)を取りにくくなっています。元々【ライトロード】自体が短期決戦向けのアーキタイプだったこともあり、やはりこれらを失ったことは見た目以上に厳しい被害でした。

(※「ネクロ・ガードナー」は一見防御的なカードに見えますが、防御に意識を割かずに攻め込めるという意味で火力向上に貢献していたカードです)

 また、ネクロ・ガードナー」は【ライトロード】以外でも優秀な防御札として多用されていたため、実質的にはかなり広い範囲を意識した規制でもありました。派生構築の一つである【ライロアンデット】はもちろんのこと、【酒ネクロ】や【墓地BF】などでは無条件で3積みされるケースも多く、半ば汎用カードと化している面もあったことが重く見られた結果だったのではないでしょうか。

 その他、前回の2009年9月改訂で準制限カードに緩和されていた「カオス・ソーサラー」(※)も制限カードに逆戻りするなど、【ライトロード】に対して相当深い部分にまで切り込んだ改訂内容となっていました。

(※純構築ではあまり見かけなかったカードですが、【ライロアンデット】では準必須カードのような扱いを受けていました)

 とはいえ、この改訂をもって【ライトロード】が環境から姿を消したわけではなく、以降も環境デッキの一角として存在感を示していくことになります。属性的に「聖なるあかり」をメインから搭載できるという優位点もあり、ある種のメタデッキのように機能していたアーキタイプでもありました。

 

【酒ネクロ】への規制

 【酒ネクロ】を筆頭とする【アンデット族】系列のデッキに対する規制も行われています。

 「ネクロフェイス」「馬頭鬼」「異次元からの埋葬」「おろかな埋葬」「闇の誘惑」など、デッキの中核を務めていたカードの多くが制限カードに指定されました。いずれも当時の環境ではパワーカードとして名を馳せていた面々であり、【アンデット族】のみならず広範囲に影響が及んでいた改訂です。

 具体的には、【ライロアンデット】に対しては「馬頭鬼」「異次元からの埋葬」の2枚が、【墓地BF】に対しては「異次元からの埋葬」「闇の誘惑」の2枚が、それぞれ少なくない被害に繋がっています。特に【墓地BF】は上記の「ネクロ・ガードナー」への規制も含めてかなり深いダメージを負い、間もなく環境上位から姿を消すことになりました。

 当然、大本である【酒ネクロ】についてもデッキの構築が非常に困難となり、事実上の解体宣言を下されてしまったことは否定できません。

 なおかつ、この時に規制された「ネクロフェイス」は現在においてすら規制緩和がなされておらず、実質的にはこの瞬間をもってアーキタイプとしての歴史を負えていたと言えます。

 

【メタビート】への規制

 【メタビート】系列デッキ全般への規制として、「王宮の弾圧」「スキルドレイン」の2枚が準制限カードに指定されています。

 特に「王宮の弾圧」は【メタビート】どころか【旋風BF】などの主流デッキ側ですら使われていたほどのパワーカードであり、むしろ遅すぎる規制と言っても過言ではありません。実際、この改訂以降に規制緩和されたことは一度もなく、将来的には2011年3月をもって禁止カード行きを宣告(※)されています。

(※その後、現在においても禁止カード指定が続いている状況です)

 一方、「スキルドレイン」はほぼ【メタビート】専用のカードのように見なされていましたが、だからこそ【メタビート】では重要な立ち位置をキープし続けており、【次元エアトス】を筆頭とする様々な【メタビート】の強さを支えていました。根本的に【メタビート】というアーキタイプそのものが今よりも大きな勢力を築いていたこともあり、それらの勢いに歯止めをかける意味でも規制強化という決定に向かったのではないでしょうか。

 

【旋風BF】への規制

 他方では、当時の主流デッキの一角を担っていた【旋風BF】への規制も見られます。

 最大のキーカードにしてメインエンジンでもある「黒い旋風」が準制限カードとなり、少なからずデッキパワーを落とすことになりました。単純にドローできる確率が下がった(※)ことに加え、「黒い旋風」2枚張りによるサーチ祭りを狙いにくくなったことは地味ながら大きな痛手です。

(※現在と違い、当時は「黒い旋風」をサーチする手段はありませんでした)

 しかし、それ以外に被害らしい被害は受けておらず、依然主流デッキの肩書きに恥じない高いデッキパワーを維持していました。

 というより、周囲のデッキが弱体化したことで相対的にはむしろ強化されていたほどであり、実際に第7期初頭環境では【旋風BF】がトップメタの一角に名を連ねることになります。

 

過去のパワーカードの規制緩和

 「サイバー・ドラゴン」を筆頭に、かつて環境で活躍していたパワーカードが一斉に規制緩和されています。

 中でも「ダンディライオン」「黄泉ガエル」の2枚は2006年3月の改訂で制限カードに指定されて以来、実に4年もの間その位置にとどまっていたカードです。これらが同時に準制限カードに復帰したことはそれなりに大きな話題となっており、ある意味で環境のゲームスピードの変化を克明に物語っていたのではないでしょうか。

 ただし、「黄泉ガエル」は【ガエルシンクロ】や【ガエル帝】で、「ダンディライオン」は【デブリダンディ】などのシンクロデッキで、それぞれこれ以降の環境においても多くの実績を残しています。【生け贄召喚】のサポートが中心だった以前とはまた別の形での躍進であり、決してカードパワーが衰えていたわけではないということを示していました。

 特に「ダンディライオン」は将来的には何度も規制強化と規制緩和を繰り返し、遂にはとうとう禁止カード指定を受けてしまったほどのカードです。その時のカードプールによって大きく評価が変わってしまう以上、今後も何をしでかすか分からない遊戯王屈指の問題児であると言えるでしょう。

 

【後編に続く】

 こうしたカードプールの変化により、これ以降はメタゲームの勢力図が大きく変遷していくことになります。

 後編に続きます。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。