【シンクロアンデット】の歴史・時代ごとのデッキレシピまとめ

【前書き】

 【シンクロアンデット】の大まかな歴史・時代ごとのデッキレシピについてまとめています。メタゲームやデッキ概要の解説については下記のリンクをご参照ください。

 

2008年7月(成立直後)

サンプルレシピ(2008年7月19日)
モンスターカード(19枚)
×3枚 ゴブリンゾンビ
終末の騎士
ゾンビ・マスター
ゾンビキャリア
ダーク・アームド・ドラゴン
馬頭鬼
×2枚  
×1枚 冥府の使者ゴーズ
魔法カード(19枚)
×3枚 異次元からの埋葬
生還の宝札
×2枚 アームズ・ホール
おろかな埋葬
生者の書-禁断の呪術-
×1枚 大嵐
サイクロン
死者蘇生
洗脳-ブレインコントロール(エラッタ前)
手札抹殺
早すぎた埋葬
ハリケーン
罠カード(2枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚 激流葬
死のデッキ破壊ウイルス(エラッタ前)
エクストラデッキ(15枚)
×3枚  
×2枚 ゴヨウ・ガーディアン(エラッタ前)
氷結界の龍 ブリューナク(エラッタ前)
×1枚 A・O・J カタストル
X-セイバー ウルベルム
ギガンテック・ファイター
スターダスト・ドラゴン
ダークエンド・ドラゴン
デスカイザー・ドラゴン
ブラック・ローズ・ドラゴン
ミスト・ウォーム
メンタルスフィア・デーモン
蘇りし魔王 ハ・デス
レッド・デーモンズ・ドラゴン

 

 【シンクロアンデット】はその名の通り、【アンデット族】の蘇生力とシンクロ召喚ギミックを組み合わせたシンクロデッキの一種です。アンデット族チューナーである「ゾンビキャリア」の誕生によって成立したアーキタイプであり、2008年9月2009年3月環境におけるトップメタの筆頭でもあります。

 上記サンプルレシピはその中でも成立直後、7月中に考案されていた初期型の【シンクロアンデット】です。「緊急テレポート」ギミックがまだ取り入れられておらず、逆に「生者の書-禁断の呪術-」といった若干悠長なカードが採用されているなど、一見して荒削りな部分も少なからず見られます。

 その一方で、2008年9月禁止カード行きとなる早すぎた埋葬」がまだ使用できたため、「氷結界の龍 ブリューナク(エラッタ前)」を絡めた蘇生ループギミックを搭載可能だったという全盛期にはない強みもありました。特に【シンクロアンデット】には「ゴブリンゾンビ」「馬頭鬼」「生還の宝札」などの心強いアドバンテージ・ソースも多く、状況が整えば容易にワンキルに持っていける爆発力の高さは第6期当時としては破格です。

 とはいえ、この時期の環境は【レスキューシンクロ】の天下とも言える世界が広がっており、【シンクロアンデット】ですら環境トップには食い込めない状況にあったことは否めません。

 なおかつ、【シンクロアンデット】自身もデッキパーツがまだ揃い切っていなかったという背景もあり、7月~9月の時点では2番手の立ち位置に甘んじていました。

 

2008年11月(全盛期)

サンプルレシピ(2008年11月15日)
モンスターカード(21枚)
×3枚 ゴブリンゾンビ
終末の騎士
D-HERO ディアボリックガイ
馬頭鬼
×2枚 クレボンス
ゾンビキャリア
ダーク・アームド・ドラゴン
×1枚 サイコ・コマンダー
ゾンビ・マスター
冥府の使者ゴーズ
魔法カード(18枚)
×3枚 異次元からの埋葬
緊急テレポート
闇の誘惑
×2枚 おろかな埋葬
生還の宝札
×1枚 大嵐
サイクロン
死者蘇生
精神操作
洗脳-ブレインコントロール(エラッタ前)
罠カード(1枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚 激流葬
エクストラデッキ(15枚)
×3枚  
×2枚 ゴヨウ・ガーディアン(エラッタ前)
デスカイザー・ドラゴン
氷結界の龍 ブリューナク(エラッタ前)
×1枚 A・O・J カタストル
ギガンテック・ファイター
スターダスト・ドラゴン
ダーク・ダイブ・ボンバー(エラッタ前)
ダークエンド・ドラゴン
ブラック・ローズ・ドラゴン
メンタルスフィア・デーモン
蘇りし魔王 ハ・デス
レッド・デーモンズ・ドラゴン

 

 その後、2008年9月の改訂で【レスキューシンクロ】が弱体化したことを受け、以降は【シンクロアンデット】が環境トップに君臨することになります。

 この躍進の要因となったのはライバルの衰退だけではなく、D-HERO ディアボリックガイ」の無制限緩和、「緊急テレポート出張ギミックの発見、さらには「闇の誘惑」の来日など、様々な後押しによるものがありました。中でも「闇の誘惑」は安定性と速度の両方に貢献していたデッキの屋台骨であり、ある意味このカードの存在こそが2008年下半期のゾンビ地獄(※)を引き起こしていたとも言えるでしょう。

(※【シンクロアンデット】に限らず、ゾンビキャリア」と「闇の誘惑」を上手く使えるデッキが強いという環境でした)

 加えて、年末に現れた「ダーク・ダイブ・ボンバー(エラッタ前)」という怪物の台頭も無関係ではありません。

 というより、ダーク・ダイブ・ボンバー(エラッタ前)」の存在は当時のOCG環境全てに影響を与えていたと言っても過言ではないのですが、その上で【シンクロアンデット】とは特に相性が良かったため、それがそのまま【シンクロアンデット】の躍進に繋がったという流れです。

 具体的には、デッキ内の下級モンスターが軒並みレベル4で揃えられていたため、「緊急テレポート」から「サイコ・コマンダー」を呼び出すだけで簡単にシンクロ召喚可能という優位性を持っていました。もちろん、「召喚僧サモンプリースト」などの1枚で7シンクロに繋げられるカードは他にも存在しましたが、やはり召喚権を使用せずにシンクロ素材を調達できるという強み(※)は当時としては破格です。

(※実際、これと同じ理由で【スーパードローライダー】が頭角を現していた側面もあります)

 さらに、「ダーク・ダイブ・ボンバー(エラッタ前)」の同レベル帯には「ブラック・ローズ・ドラゴン」という凶悪なリセットカードも所属していたため、同一の展開ルートから「次元の裂け目」などの永続メタカードを突破できたという利点も無視できません。

 つまり、ワンキルの起点とロックの突破手段が同じギミックで賄えるということであり、これはデッキスロットの観点から見ても非常に都合の良い状況です。

 というより、【次元剣闘獣】や【光アンデット】などの【メタビート】系デッキが思うように成績を伸ばせなかった理由の半分がこれにあったと言っても過言ではなく、その事実こそが「先に殴った方が勝ち」とも言える極端なワンキル環境を成立させていたのではないでしょうか。

 

2009年6月(【ダークアンデット】期)

サンプルレシピ(2009年6月)
モンスターカード(23枚)
×3枚 終末の騎士
ネクロ・ガードナー
BF-疾風のゲイル
×2枚 死霊騎士デスカリバー・ナイト
×1枚 クリッター(エラッタ前)
ゴブリンゾンビ
サイバー・ドラゴン
邪帝ガイウス
ゾンビキャリア
ダーク・アームド・ドラゴン
魂を削る死霊
トラゴエディア
N・グラン・モール
冥府の使者ゴーズ
馬頭鬼
メタモルポット
魔法カード(12枚)
×3枚 異次元からの埋葬
×2枚 闇の誘惑
×1枚 大嵐
サイクロン
死者蘇生
スケープ・ゴート
精神操作
洗脳-ブレインコントロール(エラッタ前)
増援
罠カード(6枚)
×3枚  
×2枚 奈落の落とし穴
×1枚 異次元からの帰還
激流葬
死のデッキ破壊ウイルス(エラッタ前)
聖なるバリア -ミラーフォース-
エクストラデッキ(15枚)
×3枚  
×2枚  
×1枚 アーカナイト・マジシャン
A・O・J カタストル
ギガンテック・ファイター
キメラテック・フォートレス・ドラゴン
ゴヨウ・ガーディアン(エラッタ前)
スターダスト・ドラゴン
ダーク・ダイブ・ボンバー(エラッタ前)
ダークエンド・ドラゴン
氷結界の龍 ブリューナク(エラッタ前)
ブラック・ローズ・ドラゴン
BF-アーマード・ウィング
BF-アームズ・ウィング
ミスト・ウォーム
メンタルスフィア・デーモン
蘇りし魔王 ハ・デス

 

 しかし、そんな【シンクロアンデット】の天下はそれほど長くは続かず、2009年3月の改訂でキーカードの多くを失ったことで一応の終息を迎えることになります。

 とはいえ、この時点で完全に【シンクロアンデット】の現役時代が終わったわけではなく、【スーパードローライダー】とコンセプトを融合することで密かに生存を図っていました。そうして生まれたデッキが【ダークアンデット】であり、現代風に分かりやすく表現するなら【ダークモンスター】に【アンデット族】要素をタッチしたようなデッキです。

 しかし、この【ダークアンデット】と呼ばれる派生型が即座に組み上がったというわけではなく、しばらくの間は構築が固まらないまま中堅をさ迷う状況が続いていました。

 具体的には、準制限カードとなった「D-HERO ディアボリックガイ」をどうにか残そうとしたり、あるいは【光アンデット】を参考に【メタビート】軸にシフトしようとするなど、単刀直入に言ってかなり迷走していた印象はあります。

 その後、最終的には上記レシピのように【ダークモンスター】を基盤とし、ネクロ・ガードナー」「異次元からの埋葬」を活かして盤面をコントロールする低速ビートデッキに姿を変えています。これは同環境で最大勢力を担っていた【レスキューシンクロ】に対するメタ(※)としての側面が強く、実際に同年の選考会では代表の一角を射止めるという快挙を成し遂げました。

(※ざっくり言ってしまえば、「ネクロ・ガードナー」を何度も使い回すことで相手の息切れを狙うという戦法です)

 一方で、素のデッキパワーは決して高いとは言えず、逆にプレイング難易度は高いという非常に気難しいデッキでもありました。上述の通り、【ダークアンデット】が躍進を遂げたことにはメタゲーム的な事情が密接に絡んでおり、実質的にはビートダウンの皮を被った【メタビート】に近いコンセプトのデッキだったからです。

 そのため、【ダークアンデット】が環境に顔を出していた期間は長く見積もっても3ヶ月ほどで、仮想敵である【レスキューシンクロ】が姿を消す2009年9月の改訂を境に衰退の道を辿っています。その後は代わりに台頭した【ライトロード】にメタを張った構築にシフトして生き残ろうとする動きもありましたが、結局【ダークアンデット】として生存することはできず、間もなく自然消滅を迎えたというのが大まかな事の経緯です。

 

 しかし、ネクロ・ガードナー」を「異次元からの埋葬」で使い回すというギミックそのものは【墓地BF】や【酒ネクロ】などに受け継がれており、2010年3月に「異次元からの埋葬」が制限カード行きとなるまでは優秀な汎用防御ギミックとして多くのデッキで使用されていました。

 また、2009年9月の改訂では「馬頭鬼」の準制限緩和に始まる【アンデット族】の復権も少なからず起こっており、実際に2009年下半期には【ライロアンデット】として一世を風靡しています。

 ただし、これはどちらかと言うと【ライトロード】の派生デッキとしての向きが強く、純粋な【シンクロアンデット】とは言えない部分もありました(※)が、それでも主流デッキの一角として多くの実績を残していたことは間違いありません。

(※後継デッキとしてはむしろ【酒ネクロ】の方が近いです)

 上述の通り、【シンクロアンデット】としては2009年9月の改訂を最後に歴史が途絶えてしまっていますが、このように細かな部分では数多くの足跡を残していたアーキタイプだったのではないでしょうか。

 

【まとめ】

 【シンクロアンデット】の大まかな歴史・時代ごとのデッキレシピについては以上です。

 環境全体の流れについては下記リンクをご参照ください。