遊戯王の歴史 2007年の総括

2019年1月19日

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【前書き】

 【第5期の歴史34 邪帝ガイウス参戦 最強の帝と言われたカード】の続きになります。ご注意ください。

 第5期突入から20ヶ月が経過し、2007年が終わりを迎えました。カードプールの更新量は390種類と前年の2割増しの数値であり、レギュラーパックの収録枚数変更の影響がそのまま現れた形です。

 ゲームバランスに関しては年間を通して中速ビートダウン環境が成立していましたが、その合間を縫って活躍していた【デミスドーザー】などの地雷デッキの存在も見過ごせません。

 この記事では、そうした一連の時代の流れを大まかに解説いたします。

 

遊戯王の歴史 2007年

 2007年に起きた出来事を時系列順にまとめていきます。

 

【エアゴーズ】の時代

2007年1月20日 Vジャンプ付録カード誕生

 新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2640種類に増加しました。

2007年2月15日 レギュラーパック「FORCE OF THE BREAKER」販売

 新たに60種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2700種類に増加しました。

 上級帝シリーズの1体である「風帝ライザー」が誕生し、当時のプレイヤーの間で大きな話題となっています。

 制限改訂を間近に控えた時期だったこともあり、様々なデッキで有望株として声がかかっていたカードです。

 

【ガジェット】【ライダー】【デミスドーザー】の時代

2007年3月1日 第21回制限改訂

 第5期2回目となる制限改訂が実施されています。

 「E・HERO エアーマン」「冥府の使者ゴーズ」の二大巨頭が同時に制限カード行きとなり、これまで環境上位を牛耳っていた【エアゴーズ】系デッキが一斉に解体宣言を下されました。

 また、地雷として猛威を振るっていた【チェーンバーン】に対しても規制が入るなど、様々な部分に調整の手が加わった改訂となっています。

 こうした情勢の変化を受け、代わりの勢力として台頭したのが【ガジェット】と【ライダー】系の二大勢力です。

 これにより、以降のメタは(全体の流れとしては)中速ビート・コントロール寄りの環境に移行していくことになりました。

 一方、地雷デッキ界隈の動きとしては、後攻1キルデッキの一種である【デミスドーザー】がこの頃より急速に知名度を上げています。

 しかし、この時期は「トレード・イン」などを獲得していなかった関係であまり安定せず、トーナメントシーンでの活躍は散発的なものにとどまっている形でした。

2007年3月8日 ストラクチャーデッキ「暗闇の呪縛」販売

 新たに8種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2708種類に増加しました。

上記と同日 「PREMIUM PACK 10」一般販売開始

 前年度末のジャンプフェスタ会場内で先行販売された「PREMIUM PACK 10」の一般販売が開始されています。

2007年3月15日 遊戯王DM「WORLD CHAMPIONSHIP 2007」販売

 ゲーム同梱カードから3種類、攻略本同梱カードから1種類、計4種類の新規カードが誕生しています。遊戯王OCG全体のカードプールは2712種類に増加しました。

 カードプール更新量は4種類とごく僅かですが、4枚全てが何らかの形で環境での採用実績を残している少数精鋭カード群です。中でも永久禁止カードの筆頭である「D-HERO ディスクガイ(エラッタ前)」の存在は一際目を引きます。

 将来的には禁止カード行き、さらにはエラッタによって消滅する凶悪カードであり、当時においても【ライダー】系の新戦力として声がかかることになりました。

 また時を同じくして、「E・HERO オーシャン」をキーカードとする【オーシャンビート】が密かに芽を出し始めています。

 現在でも続くアーキタイプ【HEROビート】の元祖とも言える存在ですが、この頃はまだ未成熟な部分が多く、メタ上位には中々食い込めない状況に置かれていました。

2007年3月20日 Vジャンプ付録カード誕生

 新たに2種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2714種類に増加しました。

2007年4月4日 「遊☆戯☆王R(第4巻)」販売

 新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2715種類に増加しました。

2007年4月21日 Vジャンプ付録カード誕生

 新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2716種類に増加しました。

2007年5月12日 レギュラーパック「TACTICAL EVOLUTION」販売

 新たに80種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2796種類に増加しました。

 「氷炎の双竜」の誕生により【フロフレホルス】が成立、新勢力として環境に参戦を果たしています。

 かつて環境デッキとして名を馳せた【お触れホルス】の最後の形態を務めるデッキであり、2007年下半期を中心に奮闘を遂げることになります。

(全盛期は「ブリザード・ドラゴン」を獲得する8月中頃からとなっています)

 しかし、多くの弱点を抱えていたために環境の最前線で戦えるポテンシャルはなく、中堅クラスを抜け出せないまま自然衰退を迎えてしまうデッキでもありました。

2007年6月23日 ストラクチャーデッキ「巨竜の復活」販売

 新たに5種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2801種類に増加しました。

 「トレード・イン」の参戦によって【デミスドーザー】が大きく強化され、当時の選考会でも一定のシェアを築くほどの躍進を遂げました。

2007年7月21日 レギュラーパック「GLADIATOR’S ASSAULT」販売

 新たに80種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2881種類に増加しました。

 後攻1キル系地雷デッキ【ダークガイア】のキーカードを務める「E-HERO ダーク・ガイア」や、将来的に環境デッキとして名を馳せる【剣闘獣】カテゴリのカード群が参入を果たしています。

 しかし、この時期のカードプールではどちらも満足な形でデッキを組むことができず、環境レベルでは全く意識されていない状況でした。

2007年7月30日 週刊少年ジャンプ付録カード誕生

 新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2882種類に増加しました。

2007年8月3日 「遊☆戯☆王GX(第2巻)」販売

 新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2883種類に増加しました。

 遊戯王前半期の【メタビート】を代表するモンスター、「ライオウ」が誕生しています。

 その全盛期は第6期のシンクロ時代に訪れることになりますが、この時点でも【ガジェット】のメタとして大いに注目を受けており、間もなくサイドデッキの常連メンバーとしての地位を確立しました。

2007年8月4日 第5回世界大会開催

 「光と闇の竜」や「森の番人グリーン・バブーン(エラッタ前)」などが使用不可カードだった関係で【帝コントロール】と【ガジェット】による戦いが繰り広げられています。

 しかし、優勝、準優勝者含むベスト8中6名が【帝コントロール】で勝ち残るなど、上位入賞リストは【帝コントロール】が占める結果に終わりました。

2007年8月9日 遊戯王DM「GX Card ALMANAC」販売

 新たに3種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2886種類に増加しました。

 「ブリザード・ドラゴン」の参戦によって【フロフレホルス】が強化を受け、次第にトーナメントシーンでの活躍が増加していっています。

2007年8月中旬 「LIMITED EDITION 10」配送開始

 新たに8種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2894種類に増加しました。

 「神獣王バルバロス」の誕生により【スキドレバルバ】ギミックが成立しています。

 ただしギミックとあるように、どちらかというと出張要員として声がかかっていたコンボであり、【スキドレバブーン】や【メタビート】のサブプランとして起用される傾向にありました。

2007年8月21日 Vジャンプ付録カード誕生

 新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2895種類に増加しました。

 規格外の召喚条件を持つ融合モンスター、「キメラテック・フォートレス・ドラゴン」が誕生しています。

 この頃は今ほど開発側の信頼度が高くなかった関係で真っ先にテキストミスが疑われることとなり、当時のプレイヤーの間で大きな騒動となりました。

 一方で、単純にゲーム環境に対して及ぼした影響も甚大であり、これによって【ガジェット】を始めとする機械族全般のデッキが大きなダメージを負ってしまった格好です。

2007年8月24日 「ザ・ヴァリュアブル・ブック10」販売

 新たに2種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2897種類に増加しました。

 遊戯王OCGにおける特殊召喚メタの代表格である「フォッシル・ダイナ パキケファロ」が誕生し、【メタビート】界隈に衝撃が走っています。

 将来的には【パキケガジェット】のキーカードとして名を馳せるモンスターですが、この頃はあまりメタに噛み合っておらず、注目度は高いとは言えない状況でした。

 

【ライダー】と【帝コントロール】の時代

2007年9月1日 第22回制限改訂

 第5期3回目となる制限改訂が実施されています。

 ガジェットトリオ及び「地砕き」「地割れ」に対する規制により、これまで主流デッキの一角を務めていた【ガジェット】に少なからず弱体化が入りました。

 しかし、いずれもカバーが効く範囲のダメージであったため、これ以降の衰退の理由はどちらかというと「キメラテック・フォートレス・ドラゴン」の影響が大きかった面があります。

 また、巨大化」の制限カード化、「突然変異」「破壊輪(エラッタ前)」の禁止カード化など、【デミスドーザー】を強く意識した規制も行われていました。

 以上の流れを受け、これ以降の環境は比較的ダメージの少なかった【ライダー】系、また【帝コントロール】などがメタ上位を占めることになります。

2007年9月20日 Vジャンプ付録カード誕生

 新たに2種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2899種類に増加しました。

2007年9月27日 遊戯王DM「GX TAG FORCE 2」販売

 ゲーム同梱カードから3種類、攻略本同梱カードから1種類、計4種類の新規カードが誕生しています。遊戯王OCG全体のカードプールは2903種類に増加しました。

 遊戯王を代表するコピーモンスター「ファントム・オブ・カオス」の誕生により、「天魔神 ノーレラス」を始めとした「効果は強力だが重いモンスター」に脚光が当たっています。

 これにより【ファンカスノーレ】とその派生デッキが考案され、2007年~2008年にかけて散発的に実績を残していくことになりました。

 しかし、ファントム・オブ・カオス」の真価はむしろ汎用カードとしての役割にこそあり、第5期には【ダムドビート】、第6期には【レスキューシンクロ】などのデッキを中心にパワーカードとして活躍していくことになります。

 また、同時に誕生していた「魔宮の賄賂」も有望株として大きな注目を受けていました。この時期はまだ一部のデッキでしか使われていませんでしたが、将来的には「神の宣告」に次ぐ汎用カウンターとして名を馳せるカードです。

 

【ダークガイア】の時代

2007年10月20日 デュエリストパック「十代編3」「ヨハン編」販売

 新たに16種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2919種類に増加しました。

 「ダーク・コーリング」の誕生を受けて【ダークガイア】が成立、後攻1キル系地雷デッキとして突如猛威を振るい始めることになります。

 時期的な要因もあり、全盛期は数ヶ月と短命のデッキではありましたが、一時期は【未来オーバー】の再来と恐れられたほどの凶悪なデッキです。

 

【ダムドビート】と【メタビート】の時代

2007年11月23日 レギュラーパック「PHANTOM DARKNESS」販売

 新たに80種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは2999種類に増加しました。

 第5期を象徴する最強のフィニッシャー「ダーク・アームド・ドラゴン」を筆頭に、数々のパワーカードを輩出したことで知られるパックです。

 これにより【ダムドビート】が成立、間もなく環境屈指のトップデッキとして君臨しています。

 こうした環境の変化によって【パキケガジェット】に始まる各種メタデッキが台頭することとなり、以降のメタゲームはインフレを起こしつつも複雑化を迎えていくことになりました。

上記と同日 「アカデミーデュエルディスク オシリスレッド」販売

 新たに5種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは3004種類に増加しました。

 装備魔法専用のサーチカードである「アームズ・ホール」が誕生しています。

 そして、恐らくはそのことがきっかけとなったためか、遊戯王OCGを代表する極悪先攻1キルデッキ【ドグマブレード】が成立に至ることとなります。

 非常に複雑かつ芸術的なデッキであり、先攻1キルデッキとしての悪名だけでなく、デッキそのものの美しさも高く評価されていたデッキです。

2007年11月29日 遊戯王DM「WORLD CHAMPIONSHIP 2008」販売

 ゲーム同梱カードから3種類、攻略本同梱カードから1種類、計4種類の新規カードが誕生しています。遊戯王OCG全体のカードプールは3008種類に増加しました。

 「強者の苦痛」及び「次元幽閉」の参入により、【パキケガジェット】などの【メタビート】系デッキが強化を受けています。

2007年12月6日 遊戯王DM「GX TAG FORCE EVOLUTION」販売

 ゲーム同梱カードから3種類の新規カードが誕生しています。遊戯王OCG全体のカードプールは3011種類に増加しました。

2007年12月15日 ストラクチャーデッキ「帝王の降臨」

 新たに5種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは3016種類に増加しました。

 上級帝シリーズ最強と言われる「邪帝ガイウス」が誕生しています。

 単純なカードパワーでは「ダーク・アームド・ドラゴン」に及びませんが、それでも準レギュラー級の地力はあり、【ダムドビート】でも有望株として声がかかっていたカードです。

 また、逆に言えばダーク・アームド・ドラゴン」を採用できないタイプのデッキでは最強クラスのアタッカーであったため、そうしたデッキでは必須級の扱いを受けることになりました。

2007年12月17日 週刊少年ジャンプ付録カード誕生

 新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは3017種類に増加しました。

2007年12月21日 Vジャンプ付録カード誕生

 新たに1種類のカードが誕生し、遊戯王OCG全体のカードプールは3018種類に増加しました。

 「光帝クライス」の誕生により【クライスブレード】ギミックなどが開発され、結果として【ドグマブレード】が更なる強化を遂げています。

2007年12月22~23日 ジャンプフェスタ2008開催

 「PREMIUM PACK 11」から8種類、プロモカードから3種類、計11種類の新規カードが誕生しています。遊戯王OCG全体のカードプールは3029種類に増加しました。

 プレミアムパックからは「馬頭鬼」、プロモカードからは「六武衆の師範」など、将来的に環境でも活躍する優良カードが現れています。

 その他、マイナーどころですが【爆風ロケット】を成立させた「ヴォルカニック・ロケット」の存在も目を引きます。

 

【まとめ】

 2007年冒頭は前年の流れそのままのメタゲームが展開されており、【エアブレード】に始まる【エアゴーズ】系デッキが幅を利かせている状況でした。

 その後、2007年3月の改訂でカードプールに大規模な調整が入ったことで環境がリセットされ、【ガジェット】や【ライダー】系が頭角を現しています。また、この影響で長らくマイナーカードの位置付けにあった「大寒波」が流行し始めるなど、興味深い変動も散見されました。

 一方、下半期に入ると同時に【ガジェット】が衰退、代わりに【帝コントロール】などがメタ上位へと躍り出ています。その後ろを追うように【オーシャンビート】【フロフレホルス】といった中堅勢力も環境入りを果たし、以降のメタゲームは次第に複雑化を迎えていきました。

 しかし、年末に入る頃になると【ダークガイア】や【ダムドビート】、そして【ドグマブレード】といった従来の常識を覆すデッキが一斉に台頭しており、環境が急激にインフレを起こしてしまった格好です。その反面、それを受けて【パキケガジェット】を筆頭とするメタデッキが奮起し、結果的に【メタビート】系の勢力が成長するきっかけにもなっています。

 まとめると、インフレが発生しつつもメタを張る側も負けていないという形であり、前年に劣らず成熟した環境が成立していたと言えるのではないでしょうか。

 ここまで目を通していただき、ありがとうございます。

 

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